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47 人中、42人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 広く読まれて欲しい本。
 東郷氏の視座と志の高さ、教養と能力の高さに感嘆を受ける。そして彼の「北方領土返還」にかける情熱、16年という長い年月− そして後世に託すその想い、読んで思わず涙がでた。日本史の中で、時間をかけても読むに値する良書、記録と感じる。

 彼が関わった中では、機会は5度もあり、そして最後は、まさに「返還」に王手がかかったにも関わらず、時代は違う方向へと進んでしまう。
 彼は、この本を通じて、広く国民に、当時出来なかった説明をしている。その説明の内容はかなり踏み込んでいると思う。多くの国民が東郷氏と彼のチームを再評価すると感じる。外務省に、高潔な外交官が国益の為に活躍された事を嬉しく思う一方、東郷氏が辞めざるを得なかった当時の「鈴木宗男事件」に関わるポリティクスは、一体何だったのかと思う。...
投稿日: 2007/6/3 投稿者: えっつい

対
5つ星のうち 3.0 ただの自伝的記録
鈴木宗男や佐藤優といったロシアとの北方領土問題でフロントに立ってやってきた人の話はほとんど出ない
歴史的認識を説いて、自分がいかに仕事したかということを表した本
ただ北方領土問題に対して川奈合意で橋本竜太郎や森義朗が報道されていた以上に大きな役割をしていたことは分かる
そしてさらには外交問題とは事務方のパイプでどうにかなるものではなく、大臣の人間性であるとか
鈴木宗男や民間企業の役割はかなり大きい
いわば政官業を動かすことができる まともな政治家がいないと国は何も動かないということが、良くわかるといえる
そんな鈴木宗男も国策捜査で有罪、仮釈放にやっとなったが政治復帰はまだできず、北方領土問題は彼以外には解決する術を持たないであろう
投稿日: 1か月前 投稿者: jinen


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47 人中、42人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 広く読まれて欲しい本。, 2007/6/3
レビュー対象商品: 北方領土交渉秘録―失われた五度の機会 (単行本)
 東郷氏の視座と志の高さ、教養と能力の高さに感嘆を受ける。そして彼の「北方領土返還」にかける情熱、16年という長い年月− そして後世に託すその想い、読んで思わず涙がでた。日本史の中で、時間をかけても読むに値する良書、記録と感じる。

 彼が関わった中では、機会は5度もあり、そして最後は、まさに「返還」に王手がかかったにも関わらず、時代は違う方向へと進んでしまう。

 彼は、この本を通じて、広く国民に、当時出来なかった説明をしている。その説明の内容はかなり踏み込んでいると思う。多くの国民が東郷氏と彼のチームを再評価すると感じる。外務省に、高潔な外交官が国益の為に活躍された事を嬉しく思う一方、東郷氏が辞めざるを得なかった当時の「鈴木宗男事件」に関わるポリティクスは、一体何だったのかと思う。

 佐藤優氏が解説を26ページ執筆されている。より時代の流れが解りやすく、ポイントを抑えた解説。氏も言われているように、東郷氏と佐藤氏の著作を読むことで、冷戦後の北方領土交渉をより立体的に捉えることができる。
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29 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 歴史の分岐点, 2007/7/27
レビュー対象商品: 北方領土交渉秘録―失われた五度の機会 (単行本)
外務省ロシアスクールのキャリア官僚として、対ソ連・ロシア外交に一貫して関わり、北方領土返還交渉に尽力してきたにもかかわらず、鈴木宗男事件の余波で外務省から切り捨てられた外交官が、自らの外交官人生を振り返りつつ、北方領土交渉の真実を語るノンフィクション。

ゴルバチョフ大統領就任以来、北方領土の返還を可能とする5度の機会があった。にもかかわらず日本政府はこの機会を活かすことができなかった。筆者は自責の念を滲ませつつ、返還が頓挫した背景である日ソ(日露)双方の事情を鋭く指摘すると共に、日本外交の構造的な問題に言及する。

特に5度目の機会(2001年3月のイルクーツク会談)に関しては、国内基盤が強固なプーチン大統領が指導力を発揮したことで、ロシア側から画期的な譲歩案が提示され、北方領土返還の糸口がつかめただけに、筆者の無念が強く感じられる。その直後、4月に小泉内閣が成立し田中真紀子が外相に就任すると、次第に情勢は悪化し、ついに鈴木宗男事件へと発展。領土交渉は振り出しに戻ってしまった。暗礁に乗り上げたと言ってもいい。鈴木宗男事件はまさに時代の転換点だったのである。

著者東郷氏は、外交よりも国内の権力闘争を優先した小泉内閣を暗に批判している。これは正論ではあるが、佐藤優氏が「解説」で述懐しているように、東郷氏をはじめとするロシアスクールが国民に対して説明責任を十分に果たしていなかったのも、やはり問題と言えるだろう。

冷戦期の日本政府には、北方領土問題を本気で解決する気はなかった。領土問題を未解決のままにしてソ連との敵対関係を維持することが国益にかなっていた。だからこそ「四島一括返還」という実現不可能な強硬案を提示していたのである。しかし冷戦構造の解体に伴い、地政学的な観点からロシアとの平和友好条約の締結が必要になってくると、外務省ロシアスクールは「四島一括返還」という非現実的な要求はやめるべきと考えるようになり、政府の対ロシア政策も基本的にはこれに同調した。だが、この重大な外交政策の転換を、外務省は国民に明示しなかった。結果として、鈴木宗男・東郷和彦らが進めていた領土交渉は、「四島返還」を諦め「二島返還」で妥結する弱腰外交として指弾されることになったのである。

鈴木氏や東郷氏がもう少し国民に真意を語っていたら、歴史は変わっていたかもしれない。
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 やがて来る歴史が真実を明らかにする, 2007/6/24
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dream4ever (鎌倉) - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)   
レビュー対象商品: 北方領土交渉秘録―失われた五度の機会 (単行本)
副題:失われた五度の機会

ゴルバチョフ、エリティン、プーチンの各大統領時代における対露関係の中での平和条約締結と北方領土返還交渉のまさに当事者として、また鈴木宗男氏、佐藤優氏の所謂国策調査逮捕事件のある意味共犯者とも名指しされた東郷氏の回顧録とでも言える書である。

当然ながら公務員としての守秘義務と外交機密と言う文脈の中で語れない部分も多いのであろうが、歴史的な動きは非常に生き生きと書かれているのだと感じる。

東郷氏の生い立ちはまさにサラブレッドと称されるほどの名家であり、外交官僚家系と言っても差し支えないである。それゆえか、文章自体は非常に大人しく、佐藤氏の様な過激さはないし、また特定個人への非難もない。逆にそのために、外交舞台での人間関係のドロドロさも、パワーポリティクスとしての生臭さが表れていないようにも思う。(佐藤氏自身は解説の中で、鳥瞰図的な記述だと言っています)

いずれにしても小泉政権誕生後の進展無き北方領土問題やそれに付随するであろう対露外交の低迷の理由は何か?それは単にロシアスクールと言われる外務官僚とか外務省主流派と言われるアメリカスクール官僚との確執なのか。あるいはそれ以上に大きな何かなのか?東郷氏がソ連課長就任以降に北方領土問題で仕えた歴代の首相は中曽根、宮澤、橋本、小渕、森であるが、領土問題が動こうとしていた時代は橋本、小渕、森のようである。その内の橋本、小渕両氏は急逝されていて当時の首脳会談での秘密交渉などの内容は外交文書の公開を待つしかなく、回顧録等しての心象風景を知るすべもなくなっている。

四島一括返還と四島返還との大きな違いは無い事(若干の時差を生じる返還となるが)が多くの国民に理解されるように東郷氏は願っているのであると感じる。

東郷氏も、解説の項を書いている佐藤氏も東郷氏のオランダ大使辞職後の外国への渡航は「亡命」だと書いているが、もし日本に居たならば佐藤氏や鈴木氏同様に逮捕されたのだろうか? 歴史が今後明らかにしていくのであろう。

2007読了
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15 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 屈辱のメモワール, 2008/2/14
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レビュー対象商品: 北方領土交渉秘録―失われた五度の機会 (単行本)
日ロ間の北方領土交渉を解決に導くチャンスは5度あったと著者は言う。それは「失われた五度の機会」という本書の副題でも強調されている。しかし前髪が3本しかないという「幸運(チャンス)の女神」はそれほど恵み深くはない。本書の特徴は日ソ、日ロの交渉を時間の推移に従いながら縷々説いて止まないところにある。しかし歳月を重ねた交渉のとどのつまりは、著者が評価する2001年3月のイルクーツク声明でさえも「五六年宣言の一般的確認の範囲を超えるものではなかった」(358頁)。加えてこの声明の翌月に成立した小泉内閣で外相に抜擢された田中真紀子はそれまでの外交路線に大きく「待った」をかけたのであった。そこから世に知られる鈴木宗男、佐藤優、そして著者東郷の追放劇が展開された。しかし著者の筆にかかると歴代の首相、外相、外務省役人はすべて誠意と熱意をもって交渉に取り組んだことになっている。それではなぜ交渉はかくも微々たる成果しか上げられなかったのだろうか。

著者の言う「五六年宣言」とはもちろん鳩山一郎内閣による日ソ交渉の成果である。残念なことに著者はこの宣言にまつわる政治状況にまったくふれていない。巻末に添えられた年表が始まるのはようやく1968年からである。それが示しているものは歴史的政治的な認識の欠如である。そのために著者が披瀝する「秘録」には日本の外交がロシアの意のままに振り回され続けたかのような印象がある。正に屈辱の外交史である。しかしそれは一方的な見方に違いない。ロシア側としても歴代の大統領を始めとする官員がこれに多大のエネルギーを割いていることはまぎれもない事実だからである。

米ソの冷戦下で北方四島の返還にはどのような現実的な見透しがあったのだろうか。返還される島が米軍の基地になる可能性は誰しも念頭に持っていたに違いない。さらにその後の時間的な経過は四島の上にどれだけの既成事実を積み上げてきただろうか。アメリカは日ソ平和条約の成立によって日ソ両国が歩み寄るのを警戒していた。ダレス国務長官は「もし日本がエトロフ・クナシリを譲渡するならば、沖縄、小笠原を獲得する権利を留保することを(繰り返し)警告していた」(升味準之輔『戦後政治』)。本書の解説で佐藤優はこう書いている。「しかし下手に北方領土問題が解決してしまい、日本国民の反ソ・反共機運にヒビが入ることの方が日本の国益にとって余程危険であると考えたのが、外務省主流派であった。」本書は多くのことを語っているようでいて肝心のことを語っていない。日ソ、日ロ交渉の歴史はもっと大きなキャンヴァスに描かれなければならない。
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10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 歴史と戦う事, 2008/3/29
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くにたち蟄居日記 (Surabaya,Indonesia) - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)    (トップ500レビュアー)   
レビュー対象商品: 北方領土交渉秘録―失われた五度の機会 (単行本)
 佐藤優関係を読んでいる中で本書を手に取る機会を得た。

 僕自身は北方領土関係の知識が無い。従い本書が扱う題材そのものは新鮮に読めた一方 北方領土への理解そのものには まだまだ浅いものがあるはずだ。しかし 本書を読む醍醐味は「北方領土」に関する知識の取得ではないというのが 僕の読後感である。僕としては二点心に残った。

 第一点目。外交というものをかいま見る機会を得た。

 「外交」は 文字通り国と国との外交から始まり 卑小な例では 僕らの仕事上の「交渉」にまで繋がる 人間の大きなテーマである。人と人との関係ですら たとえそれが日本人同士であっても「外交」という側面は必ずある。

 そう考えて本書を読むと 「外交とはどうあるべきか」という著者の志の高さは非常に勉強になった。特に巻末の49−51理論とは 「外交とは いかに交渉相手の立場を理解し 尊重するか」という面で感銘を受けた。

 僕らは日ごろ 「交渉」に際して 自分の主張のみを繰り返すことをタフネゴシエイターであると思い勝ちだが それを静かに諭してくれたのも本書だ。

 二点目。読書中に「歴史と戦う」という言葉を幾度か想った。

 本書の登場人物たちが戦っている相手は 相手国ではなく 紛れも無く「歴史」である。エリツィン、橋本龍太郎など 主人公達が既に亡くなられた現在に 当時の彼らの交渉と 交渉を通じた交情を見るにつけて 彼らが戦っていたものは「歴史」だったと思う。

 彼らは彼らなりに 自国の「歴史」と戦った。エリツィンが戦ったのは「スターリンの歴史」からの脱却だったのかもしれないし 橋本は 太平洋戦争のソ連参戦という歴史と戦ったのかもしれない。そうして 著者である東郷和彦は 自分の祖父から繋がる自らの歴史だったのかもしれない。

 そう読むなら 本書での「北方領土」とは「歴史と戦うこと」の一つの題材であるとも読めてくる点に 本書の普遍性がある。 

 簡単な本ではないが 非常に個人的には重要な本となった。そういう本を見つけることはいつでも大きな喜びだ。

 
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 領土返還交渉の息遣いを体感, 2011/6/26
北方領土返還交渉を含め外交の一端を垣間見れるという点で、

非常に興味深い。

本書は、実際に返還交渉に携わった東郷氏の著作ということで、

当時の外交の息遣いが伝わってくるようである。

本書から学ぶことは、難しい交渉ほど、交渉相手との信頼関係構築が

重要なことということです。

これは外交以外にも適用できる基本だと感じました。

この信頼関係を根底から崩す発言をした田中元外務大臣は、

一体どういう意図があったのか。

本書でも述べられるように、田中元外務大臣は、政治的な「勘」が鋭いとのこと。

それだけにどういう「勘」が働いた結果の行動だったのか。興味が尽きません。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 強かに、しかし繊細に。, 2011/1/19
By 
餅太郎 ((東京都新宿区)) - レビューをすべて見る
(トップ1000レビュアー)   
レビュー対象商品: 北方領土交渉秘録―失われた五度の機会 (単行本)
外務省で要職にあって、

日露の領土交渉に尽力した著者による、

外交の実際をつづった一冊。

会社などであれば、交渉に失敗しても、

たいていの場合は、別の顧客がいる。

だが、著者が関わってきた領土の交渉は別だ。

交渉が決裂してしまったら、

次に仲直りすることは、いつになるやら。

余計なことを考えなければならず、国益も損なわれる。

そんな交渉の最前線にあって、

北方領土をいかに日本に取り戻すか、

そのことを、考えて、考えて、行動する

著者をふくめた多くの外交官の姿が

いきいきと描かれていてよかった。

それにつけても、

武力を使わない交渉というのが、

どれほど壊れやすく、デリケートなものか、

そして知力以上に、相手の身にならねばうまくいかないか、

そのあたりがよく伝わってきた。

外務大臣であった著者の祖父が、

外交は「51対49」でよい、といったことが、

よくわかった。
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5つ星のうち 4.0 外交の舞台裏を垣間見ることができる好著, 2012/1/19
外交当事者の著書。時系列的に北方領土をめぐる交渉の歴史が記述されており、1級の読み物にランクされると思います。それと同時に北方領土の返還が日本の内政のトラブルで実現できなかったという主張がこめられています。これが事実ならば、ちょっと絶望的な気分になります。是非とも、弁明側の著作を読んでみたいものです。著者の自己弁護を込めている部分で減点といったところでしょうか。
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5つ星のうち 3.0 ただの自伝的記録, 2011/12/26
レビュー対象商品: 北方領土交渉秘録―失われた五度の機会 (単行本)
鈴木宗男や佐藤優といったロシアとの北方領土問題でフロントに立ってやってきた人の話はほとんど出ない

歴史的認識を説いて、自分がいかに仕事したかということを表した本

ただ北方領土問題に対して川奈合意で橋本竜太郎や森義朗が報道されていた以上に大きな役割をしていたことは分かる

そしてさらには外交問題とは事務方のパイプでどうにかなるものではなく、大臣の人間性であるとか

鈴木宗男や民間企業の役割はかなり大きい

いわば政官業を動かすことができる まともな政治家がいないと国は何も動かないということが、良くわかるといえる

そんな鈴木宗男も国策捜査で有罪、仮釈放にやっとなったが政治復帰はまだできず、北方領土問題は彼以外には解決する術を持たないであろう
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北方領土交渉秘録―失われた五度の機会
北方領土交渉秘録―失われた五度の機会 作成者 東郷 和彦 (単行本 - 2007/5)
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