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27レビュー
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14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
近現代哲学の潮流が一冊で分かる良書,
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レビュー対象商品: 知性の限界――不可測性・不確実性・不可知性 (講談社現代新書) (新書)
同じ著者による書「理性の限界」が素晴らしい内容だったので、こちらも期待していましたが、期待を裏切らない内容でした。前書から継承された特徴としては、(1)架空のシンポジウム形式で、学生や会社員など「素人」を主人公としつつ彼らに学者がわかりやすく解説するという方式で書かれているため、とにかく分かりやすいこと。(2)歴史の変遷が概観できるよう、どうしてそうなったのかという流れを追うように書かれていること。(3)著者自身の主観による「善し悪し」の価値判断が含まれておらず、かなり中立的視点で書かれていること。(4)著者は哲学畑の方で物理学などの専門ではないと思われるにも関わらず、その方面にも深い洞察をしていること、などが挙げられます。著者自身が「分かった上で」書いていること、そして「どうしたら分かってもらえるか」をいつも考えながら講壇に立っていること、がひしひしと伝わってくるような本です。なお、後書きに書かれていますが、前書「理性の限界」を読む前に、この「知性の限界」を読んだ方が、より分かりやすいかも知れない、とのことでした。私もそう思いました。さくさくと気軽に読めてしかも安い新書版。お勧めしたい本です。
17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ゼミ後の飲み会の席の様な・・・,
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レビュー対象商品: 知性の限界――不可測性・不確実性・不可知性 (講談社現代新書) (新書)
國學院大学の論理学・科学哲学系の教授による一冊。一方的な説明ではなく、ゼミ後の飲み会の席の様な 対話形式の議論展開が無理なく面白く科学哲学に迫っている。 駆け足ではあるけれども、 ヴィトゲンシュタイン・ポパー・ファイヤーアーベントと 一級品の思想がきちんと解説されている。 こちらから先に読んでしまったのだが 同じく対話形式で書かれた前著『理性の限界』を 是非とも手に取ってみたくなる。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
問題を見つけることは問題を解決することより難しい,
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レビュー対象商品: 知性の限界――不可測性・不確実性・不可知性 (講談社現代新書) (新書)
前著「理性の限界」に続いて楽しく読了した。本書は易しく書かれているが、易しい内容ではない。解ったような気にさせてくれる点が快感だが、そう簡単に解るはずもない。「限界」という言葉について考えさせられる。本書に出てくる多くの哲学者が自分の知性一つで様々な事を考え抜いてきたことが人類の歴史である点が良く解った。考え抜いた挙句に自らの「限界」を設定することになる場面も多いことが解った。 この「限界を設定する」という点が、そもそも人間の人間たる所以なのかもしれない。限界を設定した上で、それを乗り越える努力をしてきたことが今日の人類に繋がってきたような気がする。 「限定を設定する」ということは、そこに限界という問題を見つけるという作業だ。問題を見つけることは問題を解決することより難しい。天才とは、凡才なら問題を見つけ得ないような事象から問題を見つけてくる。リンゴが落ちるのを見てそこに問題を見つけた人がニュートンという方であったわけだ。 そう考えると、例えば想定外という言葉を繰り返す科学者が沢山いる現在の日本の状況はいささか貧しいのではないかと思う。そもそも「想定など出来ない」という限界を設定していない点が問題だ。 想定の不可能性という限界を設定することで、その限界を乗り越えるべき新しいアプローチが産まれるはずだ。津波の高さにしても、「それは想定不可能だ」という「限界」に立てば、原発の安全性への哲学も全く変わったはずだ。「物事は想定出来るし、自分は想定している」と考える事の傲慢さが齎したものは大きい。 繰り返すが本書は易しい本ではない。幾度か読みなおしが必要だろう。そう思わせてくれるだけでも幸せな読書なのだと思う。
23 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
多様な哲学的思索のモザイク,
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レビュー対象商品: 知性の限界――不可測性・不確実性・不可知性 (講談社現代新書) (新書)
本書は2年前の講談社新書「知性の限界」の続編である。僕はたまたま前作を読んで感銘を受けたので、書店で本書を見かけて楽しい気分で購入、とっとと読んでみた。以下に本書の主だった話題をみてみよう。序章は前作で扱われた三つの定理を解説する。完全な民主主義が不可能であるというアローの不可能性定理、物質の位置と運動量を同時に完全に知ることはできないというハイゼンベルクの不確実性定理、完全で無矛盾な論理体系は存在しないというゲーデルの不完全性定理、である。 ついで、第1章では、1、ヴィトゲンシュタインの「論理哲学論考」とそれに続いて、論理実証主義運動が説明される。これはそもそも、どういった言葉(命題群)が意味があるといえるものなのか、という問題にたんを発しているのだが、カントなどの哲学が無意味だと感じられてしまうのは、その語法がまったく曖昧すぎるからだと指摘する。ついで、2、我々が日常的に使う言葉が相互に完全に理解されることは論理的にはありえないこと、が説明される。これは例えば、完全な翻訳というものがありえないこととも同じである。その後、ポスト・モダン哲学が内容のない言葉遊びでしかないことを、パロディを使って指摘したソーカル事件が解説される。 第2章では、1、科学的な命題は実証されるものだという実証主義が、実は不可能であることが指摘される。例えば、カラスは黒い、という命題は、カラスをどれだけ観察しても、次に観察されるカラスが白い可能性がある以上、実証されることはないのである。哲学者カール・ポパーは実証主義に代えて、反証こそが科学的な命題の要件だとした。カラスは黒い、という科学命題は、白いカラスを発見することで「反証」されるが、それまでは「漸次的な科学的真理」であるとされるのだと主張したのである。ついで2、完全な行動の予測というものが可能とすると、被予測者はその予測を意識的に裏切ることができるのではないか、という矛盾、またそれに付随したニューカムのパラドックスなどの論理矛盾が指摘される。 第3章では、1、各種の物理定数が、あたかも人間が存在するために決定されているように思われる、という人間原理が説明される。これはよく科学者のあいだで、神の存在・不存在についての議論に利用されているものだが、つまり、現在の宇宙は複雑な物質や構造物が進化するような環境を持っているが、それは20もの各種の定数がひじょうにうまく調整されていないと実現しないため、宇宙、あるいは神がそのように仕組んだのではないか、と考えるものだ。2、そして、科学哲学におけるポパーの「反証」は実はあまり機能しておらず、実際の科学理論の着想は、「何でもあり」なのだというファイアーアーベントの主張が解説される。 さてしかし、こういうふうに内容を概説してしまうことは、本書のもつ素晴らしさをいたずらに矮小化してしまわざるをえない。本書には、上に書いた以外にも、世界の複雑性が予測理論において果たす役割や、あるいは科学哲学において、社会学的な力学が働いているという、クーンの主張、その他ほんとうに数多くの哲学的な話題が散りばめられている。そのどれもが、本来は個別に取り扱われるべき興味深いものなのに、そういった多くの内容がまさにモザイクのように、本書の進行と登場人物の会話にあわせてぴったりと当てはめられているのである。 ここでようやく本書の感想になるが、僕にとって一番面白い登場人物は、やはりカント主義者だ。その大時代的な発言や哲学観などは、笑えると同時に、古き良き時代を感じさせてくれる。また私は、だいぶ素朴な科学万能主義者である。おそらく、真実の命題群と決定不能な命題群は、命題空間においてマンデルブロ集合のようにフラクタルに入り交じってはいるものの、しかし測度概念を導入すれば、決定可能な命題がほとんど、あるいはすべてなのだろう、と楽観的に考えている。この点において、本書の解説はもちろん僕が納得するものではないが、多様な(有意味な)哲学的な思索が、あっという間に読めるのは、痛快という他はない。 他のレビューワーも書いていることだが、確かに本書よりも前作のほうが、論点をじっくりと解説していて読み応えがあるのは事実だろう。とはいえ、本書は科学哲学も触れており、読んでみて損はない、という盛りだくさんである。結論的には、現代までの知の概観として、前作とともに強くおすすめしたい。
16 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「知性の限界」を色々と語りうる「知性の自由」に気付く。読んで楽しい哲学対話本。,
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レビュー対象商品: 知性の限界――不可測性・不確実性・不可知性 (講談社現代新書) (新書)
「理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性」の続編です。前回と同様、現代哲学に関する様々な話題が仮想ディベートの俎上にのってきます。[→「ウィトゲンシュタインの言語の限界、ポパーの開かれた宇宙、ファイヤアーベントの知のアナーキズム、それらの議論の中で説明されるクワインの不可測性、ナイトの不確実性(注:不確実性≠危険性)、カントの不可知論、サピア・ウォーフの仮説、ヘンペルのパラドックス、複雑系(バタフライ効果・地震予知...)、人間原理(→人間原理に基づく元素合成プロセスの解明)、宇宙的無意識、…」("会社員"の発言より(一部加筆))]これだけの話題が脱線しながら進んでいくので、普通は新書一冊ではまとまらないと思うのですが、仮想ディベート形式で進んでいくので、意外とあっさり読めてしまいます。(脱線が行き過ぎそうになると"司会者"が「その話はまた別の機会に伺います」と軌道修正するところが良いですね) 前書では話を脱線させてばかりいた"カント主義者"が本書ではあまり出てこないなぁと途中思っていたら…最後に意外な展開に。(ここは読んでからのお楽しみ) こうして「知性の限界」を色々と語りうる「知性の自由」があるんだなと気付かされ、愉快でした。("科学哲学者 柏木達彦"シリーズ(冨田 恭彦)と同様に楽しめました)
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
前作ほどのインパクトはなかった,
By ぶうた (大阪) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 知性の限界――不可測性・不確実性・不可知性 (講談社現代新書) (新書)
前作の「理性の限界」から続けて読みました。ディベート形式の記述は相変わらず面白かったです。前作の軸は哲学的側面もあるとはいえ社会科学、物理学、数学の中の有名なテーマだったのに対し、今作は哲学史を含むより哲学的な内容のテーマを扱っている。本作もそれなりの面白さはあるのだが、扱うテーマ的に前作ほどの感動は受けなかった。
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
前作に続き面白くて困ります(笑),
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レビュー対象商品: 知性の限界――不可測性・不確実性・不可知性 (講談社現代新書) (新書)
本書は講談社現代新書から2008年に出版された『理性の限界』の続編です。会社員、大学生、運動選手、数理経済学者、論理実証主義者等、素人から専門家まで数えきれないぐらいの人物が登場するところは前作と変わりません(前作よりも登場人物は増えています笑)。 一応話は前作のシンポジウム終了後の懇親会場の場面からスタートしますが、あとがきで著者も書いているように、本作から読んでも全然構わないと思います。 序章では、前作で扱った「アロウの不可能性原理」「ハイゼンベルクの不確定性原理」「ゲーデルの不完全性定理」の概説がなされるので、まだ前作を読んでいない方は序章をサラッと読んでから前作から読むかどうか決めるのも良いかもしれません。 本書で扱うのは、1、言語の限界 2、予測の限界 3、思考の限界です。 '1では主にウィトゲンシュタインの論理実証主義が、2では主にポパーの反証主義が、3では主にファイヤアーベントの知のアナーキズムが議題としてのぼります。 全体的に前作の方が一つ一つのテーマについてより深いところまで扱っている印象を受けましたが、本書でも難解な内容を様々な登場人物に上手く議論させることによってわかりやすく解きほぐしていく著者の技量には圧倒されます。 前作は難解なテーマを扱っているにも関わらず最初の一カ月で三版まで重ねたそうですが、読んだ後には「こりゃ売れて当然だわ!」と納得すると思います。 単純に面白い!面白過ぎる!! こんなシンポジウムがあれば絶対に参加したいと思ってしまう、そんな本です(笑)
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
著者の本は相変わらず楽しい,
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レビュー対象商品: 知性の限界――不可測性・不確実性・不可知性 (講談社現代新書) (新書)
理性の限界の続編。理性の限界が楽しめた人には本書も楽しめるだろう。 また、理性の限界を読んでいない人でも楽しめると私は思う。 ウィトゲンシュタイン、ポパー、ファイヤーアーベントの哲学について解説している。 解り易くて、おもしろかった。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
知性とは何か,
By 加藤 久喜 "有機" (名古屋市熱田区) - レビューをすべて見る
Amazon.co.jpで購入済み(詳細)
レビュー対象商品: 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性 (講談社現代新書) (Kindle版)
知性とは何かを、さまざまな角度からフォーラム形式で追求する。学生、カント主義者、数学者、会社員などさまざまな人物が登場し、テーマごとに、知性を追求していく。とても読みやすく、それでいて論理的に、知性を読み解きその限界の本質部分に触れる。これ自体が一冊の哲学になっているところも興味深い。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
前作の「理性の限界」の後で読む方が良い:前作ほどの衝撃はないが素晴らしい内容,
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レビュー対象商品: 知性の限界――不可測性・不確実性・不可知性 (講談社現代新書) (新書)
理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)に続く限界3部作の第2作である。前作と同じ仮想座談会形式を取り、言語の限界、予測の限界、思考の限界、という3種類の知性の限界を解説する。数学や科学の概念の限界をパラドックスという形で紹介した前作ほどの衝撃はないが、それでも思考の基礎である言語の限界などをわかりやすく説明してくれる本書の特長はそのまま引き継がれている。前作の知識は必要ないが、それでも、本書を読む前に、前作を読むことをおすすめする。
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知性の限界――不可測性・不確実性・不可知性 (講談社現代新書) 作成者 高橋 昌一郎 (新書 - 2010/4/16)
¥ 798
在庫あり | ||