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完本・建築探偵日記
 
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完本・建築探偵日記 (単行本)

藤森 照信 (著)
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商品の説明

ブックレビュー社

四半世紀に及ぶ建築探偵家業の末に,壊れるものは壊れると言い放つ,その先に見えてくるものは
路上観察ファン,しかも元祖建築探偵である藤森照信ファンは,分かっていながら,ついつい手にしてしまう。初めて藤森ワールドにふれる方には,他社既刊の建築探偵シリーズを含めて,お薦めの一冊。本書は「建築探偵日記」(1993年刊,王国社)の増補新版。知的好奇心をそそり,平易な表現で,しかもどこか怪しげなスタイルは変わらず。実は,専門的にかなり高い学術価値をもつ内容なのだが,それを感じさせずに一気に読ませるテクニックも健在だ。希に,建築にたずさわる人でも相当の博識でなければ理解できないであろうと思われる場面もあるのだが,それはそれで,上級者にはこたえられないからよしとしなければならないだろうか。

本書の魅力に少しだけ迫りたい。一般の探偵小説もそうであるが,事件の派手さや奇異さだけでストーリーが展開するものに名著はない。探偵は人を愛することが第一の資質である。そう,藤森探偵のわけへだてなく建物の生き様を素直に受け入れようとする姿勢,路上観察の極意が常に伝わってくる。

次に庶民感覚。著者は,権威ある建築史学者にして,近年では実作を手掛ける建築家でありながら,庶民の視点を忘れない。学者も建築家もあいまいさを排除したがるのが常である。だが,探偵=庶民は,噂や推理を許容する懐の深さをみせてくれる。それが学術書にない親しみや怪しさを醸しだすことにもなる。

そういえば,著者撮影によるモノクロ写真は歪み,ピントも甘い。カラーで,しかも詳細なディテールが判読できる写真掲載をのぞむ読者も多いであろうが,謎や怪しさの演出としてとらえた方がよさそうである。それとも,自分の目で確かめよというメッセージとして受けとめるか。最後に,捜査範囲の限定。シリーズでは,建築ジャンル別などのテーマ設定があるが,地域を限定しているものが面白い。なぜなら,まち全体の生活,文化や歴史などの遍歴が,総体として浮かび上がるからだ。 (熊本大学 工学部環境システム工学科 建築系講師 桂 英昭)
(Copyright©2000 ブックレビュー社.All rights reserved.)

内容(「BOOK」データベースより)

元祖建築探偵がバブルの発生から終結(1986‐1995)まで、取り壊しの危機にさらされた東京の名建築のゆくえを追い続けた十年間の路上観察記。その間、唐破風型の銭湯は次々と消え、看板建築の数々の名作も地上げの嵐に吹き飛ばされ、東京駅前の丸ビルも今はない。しかし建築探偵はくじけない。歴史に刻まれた建物の生きた姿を求めて今日も行く。著者撮影写真多数収録。

登録情報

  • 単行本: 286ページ
  • 出版社: 王国社 (1999/08)
  • ISBN-10: 4900456683
  • ISBN-13: 978-4900456686
  • 発売日: 1999/08
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.8 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
  • Amazon.co.jp ランキング: 本 - 461,177位 (本のベストセラーを見る)

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17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 藤森ファン必読の書, 2002/12/23
By 993改 - レビューをすべて見る
(TOP 10 REVIEWER)   
建築探偵が東京の色々な意味での名建築を訪ね歩いた日記です。朝日文庫の隠れたベストセラー「建築探偵」シリーズは、基本的に増田カメラマンの写真1ページに藤森探偵の文章1ページという構成になっており、藤森探偵の独特の

文章を読みたいという欲求にかられますが、この日記では藤森探偵の文章が主になっており-というより建物によっては写真がない-その欲求不満を解消してくれる構成になっています。

この本を読むと、実際にその建築物を見に行きたくなってしまうのは、建築探偵シリーズに共通したものです。しかし、残念なのは、掲載された名建築も壊されたものが多いこと。わが国の文化に対する理解度の低さはどうにかならないものでしょうか。

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