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陸上自衛隊の隊員、医師、看護士などを対象に、PTSD対策やメンタルヘルスを保つための指導をしている心理療法カウンセラーが著した実践的な「自殺防止マニュアル」。死にたい気持ちを抱えている人とその親近者に向けて書かれているため、2人称の「あなた」で語りかけてくる文章が生々しいが、長年にわたり数多くのクライエント(相談者)と現場で接してきた著者であるだけに、自殺の危機に面したときの対処法が具体的にわかりやすく書かれている。
著者は「人が自殺しようとするときは、いわゆる“うつ状態”にある」と言い切る。うつ状態は、現代社会に特有の精神疲労などにより、本来ならば自分を守るための感情のプログラム(驚き、怒り、不安、悲しみ)が、誤作動をしている状態に他ならないという。そうであるならば「どのように誤作動を防止するか」という観点から、「死にたくなる気持ち」を解消していくことが可能であり、著者はその手順を丁寧に説明していく。
厚生労働省の統計によると、働き盛りの20代から30代の死亡原因は、癌、血管の病気、不慮の事故を抜いて自殺が第1位となっている。それだけに「うつ病」と「自殺」は、現代人にとって決して他人事では済まされない身近な問題であるといえよう。ある特定の読者層にむけて書かれた著書ではあるが、より広範の読者に訴えかけるテーマ性をもはらんでいるようだ。(金子 遊)
出版社/著者からの内容紹介
自殺者は、ここ数年わが国では、年間3万人を超える由由しき時代になっています。
20歳から50歳までの働き盛りの年齢では、自殺が死亡原因の2位です。
ヒトはなぜ、みずから死ななければならないのですか?ヒトは「生きる」ために生まれてきたはずです。この当たり前のことが、どうして当たり前ではなくなったのでしょう。著者は心理療法カウンセラーとして、長年にわたり数多くのクライエント(相談者)と接し、彼(彼女)らの<苦しみ><絶望>の根源を分析してきました。
そこで見出したのが、《感情のプログラムの誤作動》 というシステムです。
それは、ヒトの内部には「生きる」ためのプログラムしか組み込まれておらず、<不安>や<驚き>や<苦しみ>や<悲しみ>などの感情の発動は「生きる」ために作用するのです。それを現代人は誤作動を起こし、<絶望>→<死にたい>に向ってしまうのです。