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小泉官邸秘録 (単行本)

飯島 勲 (著)
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内容(「BOOK」データベースより)

前首席総理秘書官が初めて明かす、決断と改革の真実。


内容(「MARC」データベースより)

米国同時多発テロ、北朝鮮外交、郵政民営化など様々な難局に官邸はどのように対応したか。小泉内閣で主席総理秘書官を務めた著者が初めて明かす、決断と改革の真実。政策決定の舞台裏を、内部者ならではの視点から克明に描く。

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18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 密度にムラがあるので減点します, 2007/3/16
週刊誌では闇の権力者のごとく描かれていた飯島秘書官は、実は小泉元総理の名執事に他なりませんでした。日本では稀に見る長期政権の裏で、「秘書官は二君に仕えず」と宣言し、役人から「これは」と思える人材を集めてチームを作り、元総理を支え続けたのです。

竹中元大臣は市井の有識者から人材を募りましたが、飯島秘書官は役人との交流の中で人材を見出し、一本釣りしていたのが面白いところです。しかし、内閣参事官として参集した役人も、竹中元大臣のスタッフに引けをとらず、時に出身省庁と対立しながらも、その使命を完遂しました。

マスコミが「丸投げ」と書いた裏側で、小泉元総理が見事にツボを抑えた政策決定と指示を出し続けていたことも面白いですけれど、やはり特筆すべきが「職業的外交」と「政治的外交」に関する秘書官の考え方でしょう。

役人が行う「職業的外交」では、問題は起こさず、起こっても最小限に留める傾向があります。形式上の友好関係はそれで保たれるかもしれません。相手の面子も潰れないかもしれません。しかし、そのために主張すべきことを主張せず、唯々諾々と相手の言いなりになっていては、取れるものも取れず、尊敬もされません。

小泉元総理は、サウジの王子に「日本は石油依存から脱却し、バイオ燃料を推進する」と言い放ち、先方から「そうなるまでに必要な石油は供給する」と言わせました。外務省のシナリオは崩れましたが、先方から言わせたのが重要なのであり、これを損失と考える人はいないでしょう。

こうした面白いところばかりあればよかったのですが、中盤に差し掛かるにつれ、BSEや不審船など、事実関係を追っただけの部分が目に付くようになります。総理の仕事は実に幅広い。すべて高密度で書き込んだらページが何枚あっても足りないのでしょうが、やはり、密度にムラがあれば減点対象とすべきでしょう。
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15 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 内容は相対的に薄いが、独特の視点から書かれているだけに一読の価値は大いにあり。, 2007/1/19
By ヤンソンス (ニューヨーク) - レビューをすべて見る
本書は、著者・飯島秘書官の目から見た小泉政権について一人称で記されてい
る。この点、どうしても手柄話めいてくるのはやむを得ない。同様の視点から
書かれた本に、「構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌」がある。
これらは一人称視点の記録は、立場の異なる関係者それぞれに取材している
わけではないから、全体像を掴むのには不向きである。本書ではたとえば
官房長官がした仕事についての記述がほとんど無い。この点、ジャーナリスト
による『官邸主導―小泉純一郎の革命』は秀逸の出来だと思う。3冊あわせて
読むことを強く勧めたい。

さて、主席秘書官とは何か。「秘書」というのは言葉の綾(米国務長官も
Secretary、直訳すれば秘書である。)で、米国における主席補佐官と読み替えて
読むべきだ。補佐官はスタッフであり行政のラインではない。が、補佐官は首相
のメッセンジャーであり補佐官の言うことは首相の意向である。言い換えれば
補佐官には独自の人格は無く、”首相という機関”の歯車だ。補佐官は国民に
対して責任はなく首相に対してのみ責任があり、補佐官の失態は首相の失態で
ある。こうした位置づけを踏まえれば、気持ちはわかるものの彼がでしゃばりだ
という批判はあたらないだろう。

なお、小泉-飯島の間には信頼関係があるのだろうが、思っていたよりも
べったりとした関係ではないのだな、という印象を受けた。記述中で
福田官房長官についてほとんど触れず、安倍副官房長官について積極的に
(好意的に)書いているのは政権誕生直後ということもあるが意味深。

また、筆者は政策には疎そうだが、政治の皮膚感覚は鋭そうだな。と感じる。
毀誉褒貶あるが、利権と遠い小泉の不遇な時代も含めて使えてきた筆者だけに
一読の価値は大いにある。
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18 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 ダントツの面白さ、文章もうまい!, 2007/1/15
By ib_pata - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
 小泉首相の手法が「丸投げ」と批判されていたことに関して《総論でタガをはめ、大臣を押さえ、官僚組織のトップを押さえることで各論の「骨抜き」「逃げ」を許さない》手法であり、進行管理は小泉首相がキチッとやっていた(p.62)と反論しているのは秘書のつとめでしょうかね。最初の靖国参拝の時、8月15日を避けたことに関して、やめるように説得していた福田官房長官が、あらかじめ福田氏が用意していた談話を読み上げた(p.315)と最後の方で書いているのは、確執がうかがえて興味深かったですね。

 外務省に対するあけすけな批判とともに、ここまで書くのか!と思ったのが防衛庁批判。《防衛庁には、いわゆる背広組の内局と制服組の陸・海・空の自衛隊という異なる組織原理を有する複数のグループが存在し、なかなか考え方が一致しない。そのため、お互いに自分に有利な情報をリークしようとする傾向がある、しかし、実力組織を預かる危機管理官庁なのに、これだけ情報管理が甘いのでは軍事作戦などとてもおぼつかないし、同盟国の軍隊からも信頼されないだろう》とまで書くんですな(p.129)。この後も「用意周到・頑迷固陋」 の陸上自衛隊、「伝統墨守・唯我独尊」の海上自衛隊、「勇猛果敢・支離滅裂」の航空自衛隊がそれぞれ自分に有利な情報をリークしていたことを細かく書かれると、ぼくでさえも《我が国の危機管理上、まことに嘆かわしいことだと思う》と感じます。なにしろ、アフガン沖に派遣される艦艇の隻数までも新聞にスッパ抜かれたそうですから(p.134)。
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