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リーン生産方式の労働―自動車工場の参与観察にもとづいて (岡山大学経済学研究叢書 (第28冊))
  

リーン生産方式の労働―自動車工場の参与観察にもとづいて (岡山大学経済学研究叢書 (第28冊)) (単行本)

大野 威 (著)
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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

リーン生産方式(=トヨタ生産方式)の諸原理は世界中の自動車メーカーに導入され、自動車生産の分野では国際標準と言えるものになっている。その普及過程と、その過程でどのようなことが争点となってきたのか等を解説する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

大野 威
1964年生まれ。現在、岡山大学経済学部助教授。専攻、労働経済論、労使関係論、労働社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 216ページ
  • 出版社: 御茶の水書房 (2003/05)
  • ISBN-10: 4275019792
  • ISBN-13: 978-4275019790
  • 発売日: 2003/05
  • 商品の寸法: 21 x 14.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon.co.jp ランキング: 本 - 644,945位 (本のベストセラーを見る)

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5つ星のうち 4.0 フォードシステムの働き方の再考を迫る研究書, 2004/1/4
トヨタ生産システムを徹底したムダの排除を具体化した「リーン生産方式」として捉え、先行研究における対立点を大野氏の参与観察に基づいて解明した著作。もともとは東京大学の博士論文がベース。

トヨティズムがフォーディズムと比較される場合、フォーディズムの否定的側面の抽出のために、きわめて一般化されて理解されることが多い。そして、そのオルタネティブとしてトヨティズムの優位性を論じるという研究スタイルが多数を占める現在、大野氏の立場は改めてフォードシステムの見直しを図るものだとも評価できる。単に、批判的立場から「リーン生産方式」を捉えるのみならず、あらためてフォードシステムの見直しを提言している点が研究としての新たな領域。

また、
・トヨタの労働は繰り返し性の強い単純作業である。
・けれども、決められたスピードで行うとなると決して容易ではなくなる。
といった記述を見る限り、伊原『トヨタの労働現場』との共通点も多し。

なお、補章においては、私も含めて日本であまりよく知られていない、「参与観察」についての系譜をまとめており、参考になる。

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5つ星のうち 5.0 社会学者の視点を持ちつつ日々労働する喜び, 2005/3/18
 私は日本郵政公社の郵便内務労働者である。公社になり、JPSというトヨタ生産方式の郵政版が職場で実施されるようになった。労働の作業方法やレイアウトがめまぐるしく変わっていき、自分の仕事の意味を考える余裕もなくなってきた。「なんでだろう?」と思い、JPSについての内部文書を読んでも今ひとつ、多少、実存にこだわる私には説得性にかける。そこで、20年前に大学でお世話になった経営学の先生に電話して「トヨタ生産方式の批判的な学術研究を知りたい。」とお願いしたところ、本書を推薦いただいた。3000円近い高額な本なのでまず、大学の図書館で借りた。途中まで読んでこれは3000円に値する本だと直観した。書店で買った。読んでみて「目から鱗」である。参与観察もあるし、理論的なバックボーンも確かだ。何より、著者の新しい視点を獲得すること-社会学者の視点を持ちながら日本郵政公社の一労働者として働くこと-で仕事に行くのが楽しみになってきた。著者の入会している日本労働社会学会へ私も入会しようかと思わせるほどの良書である。自動車会社に勤務する労働者のみならず、日本郵政公社の労働者、管理者にもぜひ読んでいただきたい書である。ちなみに著者が東大大学院時代に書かれた「労働過程における主体概念の検討」(ソシオロゴス 1994)の併読もお奨めする。
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5 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 「人間的な」労働へ向けて, 2005/11/25
私は昔、メーカーに勤めていた。そこでは時折、「事故速報」なるものが回覧される。これは、同業に限らず、メーカーで起きた重大事故についての速報であり、大抵は死亡事故である。鉄鋼や造船といったいわゆる重厚長大産業では、今でも死亡事故はそうめずらしいものではない。何が言いたいかというと、ホワイトカラーとブルーカラーの間には明らかに壁があるということである。もちろん、ホワイトカラー内部でも同様である。リーン生産方式(=トヨタ生産方式)その他経営についての世の言説の大半は、ホワイトカラー、それも経営層の視点に立ったものばかりである。経営層にとって良いことが全ての労働者にとって良いことであるというのは、まやかしにすぎない。この本は、リーン生産方式への肯定的な見解を、参与観察の経験を元に徹底的に論破した名著である。「効率的な」労働ではなく、「人間的な」労働とはいかなるものかについて、いい加減目を向けるべきではないだろうか。
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