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虐げられた人びと (新潮文庫)
 
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虐げられた人びと (新潮文庫) (文庫)

ドストエフスキー (著), 小笠原 豊樹 (翻訳)
5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 4.0 悲しくも暖かい物語, 2006/3/3
By モリブンドゥス - レビューをすべて見る
(TOP 1000 REVIEWER)   
この『虐げられた人びと』は、『死の家の記録』を除くと<転向>前のドストエフスキーの最後の作品である。<転向>後の一連の大作群とは違い、人物描写や風景描写の比重が高く、観念の叙述が少ない。というわけで、一般のドストエフスキーの印象とは異なる雰囲気の作品だが、人物の描き方にはドストエフスキーらしさが十分に表れている。

相次ぐ改革によって本格的にブルジョア社会へと移行していくロシア・ペテルブルグを舞台に、虐げる者と虐げられる者の隔絶を描く本作。虐げる者の圧倒的な社会的勝利にも関わらず、強く優しく愛情の中で生きようとする虐げられた人びとの暖かな姿でもって物語は幕となるが、単なる虐げる者対虐げられる者の単純な二項対立では終わっていない。そこには人間のエゴイズムに対する鋭い洞察があり、虐げられた者たちすら傷付け合ってしまうという複雑な様相を描いている。

技巧的にも優れ、話の筋も面白い。当時のロシア読書界に好評を以って迎えられたのも頷ける。文豪の隠れた名作。
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 小説の力を再認識させられた傑作, 2007/4/8
By 紫陽花 "玲瓏" (神奈川県相模原市) - レビューをすべて見る
(TOP 50 REVIEWER)   
ドストエフスキーの人間観察力、世相への反発、独特の語り口の巧みさが光る代表作。世の中の支配階級に対して、作者自身が同じ視点に立つ下層階級の人たちが様々な意味で"虐げられる"様子を綴ったもの。

作者の基本姿勢として、貧しくても良いから慎ましく清らかに生きる事の大切さをデビュー作「貧しき人々」から謳っている。本作はその頂点を成すもので、主人公が悪化する病状の中、病床で物語を回想するという構想、"虐げられる"エピソードの挿入法、それでも生きて行かなければならない苦悩、"虐げられる"側の人々の温かい交流と相克。どれも取っても読む者の胸に迫る素晴らしい出来である。

私が本作を読んだのは30年前くらいの大学生の頃なのだが、読む前は健康体だったのに、読み進めるうちに、主人公の病状に合わせるかのように体調を崩して行った事を今でも思い出す。それだけ、思い入れが深い作品であり、小説が持つ力を再認識させられた作品でもある。権力・支配階級に"虐げられる人々"の苦悩と絶望そして微かな光を描き出した傑作。
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24 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 古典文学の毒, 2002/12/4
By bluepasta (Brooklyn, NY USA) - レビューをすべて見る
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後ろ暗い過去を持つワルコフスキー伯爵。その息子で、純真だが気の弱いアリョーシャ。伯爵の農地の管理を任されていたが、伯爵から疑いを掛けられ裁判中のイフメーネフ。その娘の、聡明で美しいナターリャ。アリョーシャとナターリャは、双方の親に反対されるのを承知で結婚を誓い合っていた。しかし、伯爵はアリョーシャを多大な持参金付きの娘カーチャと結婚させようとしていてあの手この手を使う。優柔不断なアリョーシャはカーチャのこともだんだん好きになってしまい……。

文学好きの人間がお固い、というのは真っ赤な嘘です。古典文学は、子供じみた恋愛と陳腐な勧善懲悪しか提供できない大衆娯楽など足元にも及ばない、強い刺激に満ち溢れています。古典文学は毒です。人間の弱さ、穢なさ、残酷!さ!!の赤裸々に描写し、ときには顔をそむけたくなるようなものです。しかし、そこには人間の本質をかいま見せる力があります。だからこそ何世代にも渡って、読者を惹きつけ続けるのでしょう。そんな毒気の強い古典の中でも、ドストエフスキーは最たるものでしょう。

この作品は、ある程度ハッピー・エンドですし、キャラクターたちの性格描写やプロットもやや雑で、悪玉ワルコフスキー伯爵も、ドストエフスキーの他の作品に見られる背筋が凍るような悪さは持っていません。しかし、ドストエフスキーのその後の深まりを考えると、重要な位置を占める一冊と言えます。

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投稿日: 2007/5/4 投稿者: 眠り姫

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 カラマーゾフの兄弟,罪と罰,悪霊,白痴,・・・あまりにも傑作が多いため時として忘れられがちになる本作品.だが完成度は決して低いものではない.
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投稿日: 2005/9/12 投稿者: daepodong

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