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きりひと讃歌 (3) (小学館文庫)
 
 

きりひと讃歌 (3) (小学館文庫) (文庫)

手塚 治虫 (著)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

▼第1話/バザールにて▼第2話/閃光▼第3話/幻のマリア▼第4話/帰郷▼第5話/邂逅(上)▼第6話/邂逅(下)▼第7話/カタストロフィ▼第8話/プログノーシス●登場人物/小山内桐人(M大医学部付属病院医師・モンモウ病の研究を行っていたが、師である竜ケ浦の企みにより、自らモンモウ病にかかってしまい、世界各地をさまよう運命となる)、竜ケ浦(M大医学部付属病院第一内科医長・医師会の会長を目指し、モンモウ病を利用して業績を上げようと画策する)、占部(M大医学部付属病院医師・桐人とは古くからの仲だが、桐人・いずみと竜ケ浦の板挟みになって苦悩する)、いずみ(桐人の婚約者)。●あらすじ/桐人、麗花、村上は砂漠のなかをさまよい、ついに町に辿り着いたのだが、一文無しのため、食事はおろか水を飲むこともできない。そして桐人は、砂漠の中で拾った赤ん坊を死なせたことで深く傷ついていて、金を稼いで生き延びようとする気力もない。そこで麗花は、桐人に禁じられていた「人間テンプラ」を解禁することを決意したのだったが…(第1話)。▼占部に中度の精神病との診断が下された。医師会会長選挙を控えた竜ケ浦は、「精神病患者に診察をさせていた」という事実が明るみに出てはまずいという判断のもとに、彼を医局の名簿から抹消する決断を下す。ところがその時、彼のもとに「占部が病院を抜け出し、いずみを連れ去った」との連絡が入る(第2話)。●本巻の特徴/第3巻では桐人の放浪と、錯乱による占部の死、そしてモンモウ病を患った竜ケ浦と桐人の対決を経て、物語の終わりを迎える。●その他の登場キャラクター/ヘレン・フリーズ(修道女で、モンモウ病患者。占部にともなって来日する:第2、3、5、7話)、麗花(「人間テンプラ」を得意とする奇術師。異常な性欲の持ち主である:第1、6、8話)、ドクトル・マンハイム(ドイツ人医師で、伝染病の世界的権威。竜ケ浦の説に反対する:第1、7話)


出版社からのコメント

人間が犬の姿へと変わってしまう奇病「モンモウ病」。この病気にかかわるさまざまな登場人物の行動を通じて、手塚治虫は読者に「人間の尊厳とは何か?」という問いを投げかけている。巻末に解剖学の権威・養老孟司のエッセイを収録。

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5つ星のうち 5.0 人間はなぜ人間か, 2001/12/14
モンモウ病という奇病にかかった人を救おうとする、青年医師。あまりにも日本的な組織が、正義を阻む。猛烈な勢いと巧みな構成力で攻める。手塚治虫の得意なジャンル医学がテーマ。
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 人間の愛と良心と醜悪なエゴを時にキリスト(教)に照らしながら描いた傑作の最終章(希望編), 2009/5/3
By New JJ-K 72 (Tokyo since Mar. 28, 2009) - レビューをすべて見る
(TOP 1000 REVIEWER)   
醜悪なエゴで人に苦悩を与える存在であった、医長、台湾の闇の権力者、曲芸師の麗花、主人公桐人の同僚であり幼いころからの友人である医師占部は醜悪なまま、或は良心を取り戻したり、良心による呵責に苦しみながらその役割を終えます。

そして桐人とイスラエルの修道女だったヘレンは身体が犬に変形する奇病モンモウ病を抱えながらも従来からの人としての良心に加えて悟りの境地とも言える精神的な強さを身につけ、それぞれの新しい人生を歩み始める中、最後に桐人にはいずみという希望が、ヘレンには新たな生命という希望がその苦難の道に光明を照らしてくれます。

人間とは存在悪として戦争を行ったり、自身のエゴの為に他人を苦しめる醜悪な存在であることを手塚さんは自身の戦争体験等を通して深く知悉しがら、それでもやはり桐人(きりひと=キリスト)やヘレンが持つ人間の良心や愛を信じて希望という形でこの壮大な物語を終えられたのだと思います。多くの人に読んで頂きたい優れた古典文学にも匹敵する作品です。
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8 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 典型的な手塚作品, 2004/4/11
手塚氏得意の医学をテーマとし、人物構成も「MW」「アドルフに告ぐ」に似た人物構成で、手塚劇画ファンとしては納得の作品です。
ただ私の年代では、書かれた時代背景が共感を得られない。権威をふりかざし私欲をむさぼる医学界や全共闘運動の話はまったく実感がわきませんでした。

私はこの作品では、「差別」「人間蔑視」を重要なテーマとして読みました。人種差別、病人への蔑視、人間と見られない人たちへの蔑視、それをストーリーに巧みに含んでいます。

これを受けて、巻末で「人種差別と思える表現がある」ということでお詫びが挿入されている。未だにこのような批判をする人がいるということに疑問を抱きつつ、現在未だに差別や蔑視が横行する世の中であることに悲しみを覚えます。

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