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アフターダーク (講談社文庫)
 
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アフターダーク (講談社文庫) (文庫)

by 村上 春樹 (著)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

時計の針が深夜零時を指すほんの少し前、都会にあるファミレスで熱心に本を読んでいる女性がいた。フード付きパーカにブルージーンズという姿の彼女のもとに、ひとりの男性が近づいて声をかける。そして、同じ時刻、ある視線が、もう一人の若い女性をとらえる―。新しい小説世界に向かう、村上春樹の長編。

Product Details

  • 文庫: 294 pages
  • Publisher: 講談社 (2006/9/16)
  • ISBN-10: 406275519X
  • ISBN-13: 978-4062755191
  • Release Date: 2006/9/16
  • Product Dimensions: 5.9 x 4.2 x 0.4 inches
  • Average Customer Review: 3.6 out of 5 stars  See all reviews (66 customer reviews)
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45 of 55 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 合理性を追求した現代社会の欠陥に対して考えさせられる作品, 2008/1/17
By ふた (東京都中央区) - See all my reviews
村上春樹氏の現代社会に対する疑念・思想をふんだんに盛り込んだ秀作。読み込めば、我々がどうやってこの社会に対処していくべきかの氏の意見も見えてくるだろう。

法律・IT経済・TVメディアなどの合理性を追求したが故の根本的な欠陥が、暗闇となって陽のあたる時間帯すら凌駕しようとしている。

幼い少女をも広告塔として飲み込むメディア業界によって、四六時中、心に闇を持つようになってしまったエリは、闇を前にもはや眠ることしかできない。
異常なコンピュータ業界の労働によって自我を失いつつある白川は、彼自身が闇社会に対して一線を超えてしまったことすら認識できていない。

かつてはコオロギの例のように、借金逃亡などの明確であった闇社会が、バイクの男が通り過ぎるようにすぐ傍まで来ていることに、我々は気が付かなくてはならない。

闇に対処できるのは、アルファヴィルで行われる単なる交わりではなく、エリ・マリが暗闇のエレベーターで抱擁したような、心の通った行為だけなのではないか。

現代社会の問題に対して、我々が現実的できることは非常に少ないが、構造の原理を見渡し心持ちを正すことはできると思う。自分もこれを機会に山の頂まで登るかどうかを改めて考えてみたい。


本作品はストーリの結論を求めないことで、敢えて「売れる要素」を排除しているように感じます。一般受けしないことは、氏や編集の人もわかっての事でしょう。

本に結論(ストーリー性)・娯楽のみを求める人にはオススメしませんが、元々、現代社会の構造に多少の疑問を感じるような方で、これを機会に見つめなおしたいという方には間違いなくオススメです。

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3 of 3 people found the following review helpful:
3.0 out of 5 stars 饒舌なカメラ・アイ:たまには三振するさ。, 2009/5/5
By イッパツマン (あちらこちら) - See all my reviews
 この作品では、村上春樹はテレビ・カメラのような視点を地の文に導入し、読者と語り手の視線を統合しようとしている。例えば、以下の冒頭の一節のように。

 「私たちは「デニーズ」の店内にいる。(中略)私たちは店内をひととおり見まわしたあとで、窓際の席に座った一人の女の子に目をとめる。どうして彼女なのだろう?なぜほかの誰かではないのだろう?その理由は分からない。しかしその女の子はなぜか私たちの視線をひきつける―とても自然に。」

 語り手と読者の視線は本来全く別のものだ。だから、その溝を埋めようと思うと、勢い白々しく、また饒舌にならざるを得ない。その結果、テレビ・カメラのような透明な存在でなく、全く逆に、極めて不自然な「主体」に読者を強引に縛り付けなくてはならず、それが読み手の僕を窮屈にさせた。例えば、上の引用部では最後の「とても自然に」という部分に、作者の苦悩の後が透けてみえる。僕らの視線をデニーズにいる女の子に引っ張ることは、作家の「意図」であり、「自然」なことでも何でもないからだ。

 また、この作品は、読者と語り手の境界の他にも、幽界(のようなもの)と現実、一般人の生活と犯罪の世界の間の、境界の薄さを行ったりきたりしようとしている。テレビの画面と内と外を使ったこの往復運動のアイデアは中々だったが、残念ながら、それ以外は陳腐なデキだった。(特に犯罪の描写。中国人の売春組織とかバイクに乗ったマフィアとか、わざとらしすぎませんかね。)

 カメラ・アイの導入にても、村上龍「海の向こうで戦争が始まる」やW.バロウズの方が鮮やかだった。アスリートのように一作一作、新しい試みをしようとする作者の姿勢は尊敬するけど、やっぱり三割バッターでも三振することはあるんだよね。相対評価では、これはそんな作品だと思う。
 

 
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16 of 22 people found the following review helpful:
2.0 out of 5 stars 今ひとつ・・・?, 2007/5/3
By 春 "ハル" (宮崎県) - See all my reviews
評価はあまりよくないと聞いたが、一応読んでみた。
実際読んでみてはじめから(村上春樹っぽくない文体だな〜)と思った。
読み終わると何一つ解決していないことに物足りなさを感じた。
しかし、もうすこしじっくり読んでみると何か得られるものがあるのかもしれないのかなあ。と思ったりもした。
また、視点をかえて読んでみたいと思う。
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