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文庫版 陰摩羅鬼の瑕 (講談社文庫)
 
 

文庫版 陰摩羅鬼の瑕 (講談社文庫) (文庫)

by 京極 夏彦 (著)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

「おお!そこに人殺しが居る!」探偵・榎木津礼一郎は、その場に歩み入るなりそう叫んだ―。嫁いだ花嫁の命を次々と奪っていく、白樺湖畔に聳える洋館「鳥の城」。その主「伯爵」こと、由良昂允とはいかなる人物か?一方、京極堂も、呪われた由良家のことを、元刑事・伊庭から耳にする。シリーズ第八弾。

Product Details

  • 文庫: 1221 pages
  • Publisher: 講談社 (2006/9/16)
  • ISBN-10: 4062754991
  • ISBN-13: 978-4062754996
  • Release Date: 2006/9/16
  • Product Dimensions: 5.8 x 4.2 x 2 inches
  • Average Customer Review: 4.1 out of 5 stars  See all reviews (10 customer reviews)
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15 of 17 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 意欲作, 2006/9/27
By 像石 (三重県伊勢市) - See all my reviews
京極堂シリーズは探偵推理小説をベースとした、筆者の論文である。
文学、歴史学、哲学、宗教学、民俗学、・・・そして妖怪学(?)に通じ一家言のある筆者が、その私見を発表する場である。
もちろんエンターテインメントたらんとすることにも重点をおいているが。

本作のテーマは死。
死生観についての論文である。
また一小説家として、探偵推理小説とは何かも問うている。
死とは、殺人とは、犯罪とは、そしてそれを扱っている探偵小説とは?

多くの読者はすぐに犯人は誰か判ってしまう。
しばし読むうちに仕掛けも判ってしまう。

しかし、本作においてもともと謎解き・犯人探しなどはどうでもよいのだ。

犯人のいない、
罪のない、
トリックのない、
連続殺人事件を取り扱っている、
探偵推理小説。

冒頭のシーンは我々に問うている。
死とは何か?

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8 of 10 people found the following review helpful:
3.0 out of 5 stars 文庫版を買ってしまいました。, 2006/9/28
By 一功堂 (京都府) - See all my reviews
本作から発売は文庫版と分冊版と同時になるようですね。わたしは迷わず文庫版を買ってしまいました。今までずっと文庫版だったから―というのが理由ですね。こだわっているわけではなく、単に慣性です。
文庫版のメリットとしては、まず表紙を飾るあの妖怪のグラビアですね。表紙を開けると同じ模型の、アングルを変えた写真がもう一枚出てくる。アングルを変えただけで随分と表情や雰囲気が変わってくるんですね。わたしあれ、結構好きなんですよ。それに、カバーの表紙にひっかかる部分、あれなんていうのかなぁ、表紙をめくると大抵は著者の紹介が書いてある部分ですね、あそこに文庫版は著者の紹介の代わりに本編を連想させる一葉の写真が刷ってあるんですね。あれがまた良い。あと、読ませる作家の作品を一気に読むことができるところも文庫版のいいところ。ただ、ひっくり返して言うと、読み出すとなかなか区切りがつかない。余暇向きの造りなんですな。通勤通学に読もうという人は、携帯の利便性も考えて分冊版の方をおもとめになる方がいいでしょう。
内容の方は、といいますと、不思議な、つまり一般的社会人が通有する(していると思い込んでいる)常識が機能停止してしまったような事件を、ある個人の宇宙観から演繹して解き明かしてゆくというスタイルは本作でも健在! こざっぱりとまとまった作品になっていると思います。ただこざっぱりとしている分だけ、京極堂シリーズ独特の読み進めるうちに湧きあがってくるような構成の広がり、けれんみ溢れる演出の妙は影を潜めている気がします。
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4 of 5 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 2巡目の「姑獲鳥の夏」, 2008/9/13
By OMI "ELOMI" (名古屋市中区) - See all my reviews
 ノベルズ版で読みました、4回ほど。

他の方と少し見方の違う話をします、初回物語の内容が少々物足りませんでした、しかし2回3回と儒教の解説に惹かれ読んでおりますと。「これは「姑獲鳥の夏」の創り直しではないのか?」と思えてきました。

 前作「塗仏の宴」でおそらく今後宿敵となって現れると思われる「堂島静軒」が登場しているのですが、その堂島大佐が登場せず、またお話のスケールがとても小さく創られているように思いました、「姑獲鳥」以降徐々に物語の持つ空間が広がってきたことを考えれば不思議でした。

 そこで思ったのは「塗仏」で物語の第1幕が終わりこの「陰摩羅鬼」で物語の第2幕が始まったのではと思いました、それほどこの物語の骨格は「姑獲鳥の夏」に似ています。

 果たせるかな次の「邪魅の雫」は「絡新婦の理」の人が人を操る姿の組直しに読めました。

「邪魅の雫」の次「鵺の碑」はどうゆう物語になるのか期待しております、第1幕の外側に第2幕の物語を数編組み上げ、そこで再び法の外に居る絶対悪意「堂島大佐」と対決する。
そのような構成になっていると思えてなりません。

 京極先生は水木しげる先生から「妖怪」のみならず「先の戦争」への怨嗟をも引き継いでおられる様に思います、水木しげるという人物が戦争で受けた心と体の傷を京極先生は我が物として物語は広がってゆくのではと思います。
 
 思い過ごしでしょうか?

 京極堂シリーズは是非とも出版順に読まれることをお薦めします。
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