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ビートルズやエルヴィス・プレスリー以外に匹敵する者がいないボブ・ディラン。彼は新旧のレコーディング、本、ドキュメンタリー、特集映画などを、絶え間ないほど出し続け、音楽とポップ・カルチャーのファンを魅了し続けている。「ニューポート・フォーク・フェスティバル 1963-1965」は、この作品群に加わる価値ある1枚だ。この83分間の寄せ集めがディランの神話をますます輝かせるか、それとも単にその永続性を保つだけになるかは議論の余地があるが、魅力的な演奏がたくさん収録されていることは疑いようがない。ここには20曲近くが収録され、ロード・アイランドでのフェスティバルにディランが3年連続で出演した時の様子がカバーされている。すでに公開されたものもある(ほとんどがマーティン・スコセッシが監督した2005年のドキュメンタリー「ノー・ディレクション・ホーム」とフェスティバルのもう1人の責任者マレー・ラーナーが監督し、同じ年にリリースされたニューポートの記録DVD「フェスティバル」)。ディランの昼間の「仕事場」での演奏もあれば、夜のメインのステージでのパフォーマンスもある。完全なものもあれば、ぎこちなく中断されたものもある。素晴らしいものもあれば(「自由の鐘」1964年など)、そうでもないものもある(ジョーン・バエズがかん高いハーモニーを加えた仰々しい「神が味方」1963年など)。どちらにしても、ディランが本人の希望とは関係なく「世代の代弁者」の肩書きを背負っていた時代だ。63年には若くまじめなプロテスト・シンガーだった彼が、翌年には非現実的なアーティストに進化し、驚くばかりのリズムと頭韻、シンボルをほとばしらせ、「自由の鐘」や「ミスター・タンブリンマン」の素晴らしい言葉の流れが、作詞の概念をすっかり変えてしまったのが分かる。そしてもちろん、1965年にポール・バターフィールド・ブルース・バンド(バターフィールド本人はいなかったが)のメンバーがステージに合流し、ディランがアコースティック・ギターからエレキ・ギターへ転向したのも目撃できる。この伝説の(そして当時は不評だった)ギグからは2曲だけ収録されている。そして40年経った今、「マギーズ・ファーム」も「ライク・ア・ローリング・ストーン」も、ギタリストのマイク・ブルームフィールドの焼けつくようなソロにもかかわらず、さして特別な感じはしない。DVDのパッケージには、特典としてラーナーのインタビューとトム・ピアッツァによるライナーノートを収録したブックレットが含まれ、ディランを愛する老若男女にとっては必携のDVDにさらなる魅力を与えている。(Sam Graham, Amazon.com)
内容(「キネマ旬報社」データベースより)
アメリカを代表するアーティスト、ボブ・ディランが63年から65年にかけて出演した「ニューポート・フォーク・フェスティバル」の模様を収録。彼がアコースティックからエレクトリックへと演奏形態を変えた時期を捉えた貴重な映像が甦る。