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1977年に発表された本作は、ビリー・ジョエルという70~80年代のアメリカを象徴するシンガー・ソングライターの魅力を端的に伝える代表作。ニューヨークを舞台にした現代人の孤独をソフィスティケイトされたメロディと映像的なリリックで表現し尽くした傑作だ。
この作品の成功は、プロデューサーであるフィル・ラモーンによるところが大きい。それまでのビリー・ジョエルといえば、「ピアノ・マン」に代表されるように「詩的でフォーキーなソングライター」というイメージが強かったのだが、本作では力強いバンド・サウンドを導入することで音楽のスケールを大きく広げるとともに、表現における自由度を飛躍的にアップさせている。そして、多様な音楽的アイデアを提案することで、彼の才能を最大限に引き出したのが、この作品以降も共同作業を続けることになるフィル・ラモーンだった、というわけだ。フォーク、カントリーといったアメリカン・ミュージックのルーツを洗練されたサウンドのなかで再現することで、新しいポップスのフォームを生みだしたという点でも、きわめて重要な作品。<1><2><3>など、彼のキャリアを代表する名曲も数多く収録されている。(森 朋之)
内容(「CDジャーナル」データベースより)
『ストレンジャー』は’78年グラミー賞でレコード・オブ・ジ・イヤーとソング・オブ・ジ・イヤーに輝いた,ビリー初のプラチナ・アルバムで500万枚を超すセールスを記録した。シンガー&コンポーザーとして大成功を収めた彼は,’80年にシンプルなロック・マインドを前面に出した『グラス・ハウス』を発表。その後,’82年の『ナイロン・カーテン』ではビートルズ色を強め,’83年の『イノセント・マン』では’50~’60年代ポップスへの憧れをモチーフにするなど,自己のルーツへのアプローチを続けた。ニューヨーク出身の彼らしく,大都会の人間模様をうまく描写している。