著者はまず、インターネットの普及によって消費者の意識や行動が変化してきていること、それに伴い、企業がブランドに対する意識を変革する必要があることを指摘している。そして、ブランド・エンジニアリングの原則として、「ブランド構造を明確にする」、インターネットの双方向性を利用し「顧客から学び、顧客を超える」、「リアルとバーチャルを連動させる」という3点を挙げている。さらに後半では、「ブランド・エンジニアリングの評価」として、わが国の代表的な74社のホームページをブランド作りの観点から評価した結果と、詳細なコメントを掲載している。
松下電器の「ナショナル」「パナソニック」の関係等、ブランド構造そのものの不明確さがそのままサイトに反映されているという本書の指摘は興味深い。つまり、ブランド作りの視点からサイトを作成しようとすると、必然的にブランドの位置付けをはっきりさせなければならないということなのである。インターネットをブランド構築のツールとして認識し、有効に活用している日本企業は必ずしも多くないと思われるだけに、企業のWebマスターやマーケティング関係者だけでなく、経営者にも読んでもらいたい本である。(戸田啓介)
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