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あなたは将来受け取る年金を自分で運用できるだろうか。
近い将来新しい企業年金制度「日本版401K方式」が導入されれば、それが現実のものとなる。そうした場合、年金運用の中核になるであろう投資信託、なかでも何十年という長期運用に適した株式投信を見極める目を養っておく必要がある、というのが本書の主題である。
著者は401Kプランの導入と同時に株式投信が爆発的に広まった90年代のアメリカと同様、日本でも「投資信託の爆発」が起こる可能性を指摘する。とはいえ、著者は短期的な金儲けのために投資信託を勧めているのではない。資産を自己責任のもとで守り増やしていく時代に、投資信託を生涯の資産運用にどのように生かしていくべきかを説いているのである。貯蓄商品だけではインフレ率に運用が追いつかないという社会状況を危惧してのことでもある。
著者はまず、2000年4月にバブル後の最高値を記録した日経平均の上昇に合わせて売り出された大型投信「ノムラ日本株戦略ファンド」を例に、2001年5月現在の日本の投資信託の現状を浮き彫りにし、今後の課題を提起している。
投資信託の種類と性格、メリットとデメリットといった基本的な問題も解説されているが、なんといっても魅力は3年前と比較したファンドの基準価格騰落率や成績上位投信の順位の変化、有力投信運用会社の状況など、さまざまなデータから投信選びのノウハウを指南していることである。業界関係者が深く触れたがらないコスト面について徹底的に分析されているし、また「大手証券会社系の運用会社だからといって、運用がうまいとは言えない」など利害関係のない大学教授ならではのシビアな意見が提示されている。資産形成のポイントやポートフォリオづくりについても、老後に必要な資金の計算方法や「残された時間と利回りの関係」など、実践に即してわかりやすく解説されている。(大角智美)
内容(「BOOK」データベースより)
年金に頼れない時代の資産形成への第一歩。ハウ・ツーだけではわからない投信の本当の姿を理解しよう。