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1951年に『ライ麦畑でつかまえて』で登場してからというもの、ホールデン・コールフィールドは「反抗的な若者」の代名詞となってきた。ホールデン少年の物語は、彼が16歳のときにプレップ・スクールを放校された直後の生活を描き出したものだが、そのスラングに満ちた語り口は今日でも鋭い切れ味をもっており、ゆえにこの小説が今なお禁書リストに名を連ねることにもつながっている。物語は次の一節で語りだされる。
――もし君が本当に僕の話を聞きたいんだったら、おそらく君が最初に知りたいのは、僕がどこで生まれただとか、しみったれた幼年時代がどんなものだったかとか、僕が生まれる前に両親はどんな仕事をしていたかなんていう「デビッド・カッパーフィルド」調のやつなんだろうけど、僕はそんなこと話す気になんてなれないんだな。第1、そんなの僕自身退屈なだけだし、第2に、もし僕が両親についてひどく私的なことでも話したとしたら、2人ともそれぞれ2回ずつくらい頭に血を上らせることになってしまうからね――。
ホールデン少年は、教師をはじめとしてインチキなやつら(いうまでもなくこの両者は互いに相容れないものではない)と遭遇することになるのだが、こうした人物に向けられる風刺がきいた彼の言葉の数々は、10代の若者が誰しも味わう疎外感の本質をしっかりと捉えている。
--This text refers to the
マスマーケット
edition.
『英語ペラペラキッズ(だけにじゃもったいない)ブックス』 より
ホールデン・コールフィールド、16歳。プレップスクールを退学になったこの少年が、ひとりで巨大都市ニューヨークの街をさまよい続ける。その3日間の心の動きを、1人称で語り続けるこの物語は、1951年に出版されてから今日まで、ずっと若者のバイブルとして読み継がれている。
インチキとまやかしと欺瞞と嘘に満ちた大人の世界に反発し、反抗し、行き場のない思春期の孤独感、疎外感、エネルギーを自分の内に抱え、スラングに満ちた鋭く攻撃的な言葉を吐き出すホールデンの姿に、若者たちは共感した。
しかし、ホールデンはその場所にずっと留まってはいない。彼は、このインチキと嘘に満ち満ちた大人の世界から逃げ出すのではなく、反発する心を抱えたままで、この世界を生きてゆくことを決意する。
邦訳もふたりの翻訳者で出版されているが、J・D・サリンジャーの原書の魅力をぜひ味わって欲しい1冊である。(み)
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--This text refers to the
ペーパーバック
edition.