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ものつくり敗戦―「匠の呪縛」が日本を衰退させる (日経プレミアシリーズ)
 
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ものつくり敗戦―「匠の呪縛」が日本を衰退させる (日経プレミアシリーズ) (新書)

by 木村 英紀 (著)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

「ものつくり」こそお家芸、この路線さえ貫けば安泰という思いが強くなっている日本。しかし、システム思考を軽視し敗北した戦前の日本軍と同じ過ちを繰り返そうとしているのだ!日本型「ものつくり」の限界を明らかにし、普遍性を追求せず、暗黙知ばかり重視する「匠の呪縛」の危険性を明らかにする警告の書。


内容(「MARC」データベースより)

「ものつくり」こそ日本のお家芸。しかし、システム思考を軽視し敗北した戦前の日本軍と同じ過ちを繰り返そうとしている。日本型「ものつくり」の限界と、普遍性を追求せず、暗黙知ばかり重視することの危険性を明らかにする。

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ものつくり敗戦―「匠の呪縛」が日本を衰退させる (日経プレミアシリーズ)
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8 of 9 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 「ものつくり」信仰への一石, 2009/3/28
「ものつくり」信仰に一石を投じる本。

日本の「ものつくり」が、名人芸・職人芸に偏重していて、
理論化、システム化、普遍化に弱いことについて警鐘を鳴
らしている。

また、西欧の資本集約型技術と日本の労働集約型技術の論
考も興味深い。(経済学上の比較優位の観点からは、そう
なるのは日本の宿命かもしれない。)

ただし、著者の論旨に合わせるためか、一部引用文献の筋
の悪さやそれに起因する事実誤認と思われる部分を割り引
く必要があると思う(著者自身、あとがきでそのことにつ
いては、ちゃんと予防線を張っているが)。
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12 of 14 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars これからの技術は理論に裏打ちされた”ものつくり”を!, 2009/3/15
By tom0 (兵庫県) - See all my reviews
 技術がコントロールする自然現象を対象とする科学(熱学,電磁気学,有機化学等)を
「第2の科学革命」とし、人工物を対象とする科学(制御,OR,通信,計算等)を「第3の科
学革命」としている。
これらの「科学革命」を駆動したものとして、論理→理論→普遍性を指向する精神があっ
た、としている。
 技術でいえば道具→機械→システムという変化に対して、日本ではこれが逆進する形で
今まで上手く行っていた(p.109,p.187)。
(というか、日本人は逆進する性向(指向)が強いのかもしれない)
 しかし、現代は「不確かさ」と「複雑さ」を対象として、その克服の為に”情報”が重要
となり、”見えない部分”も含んで「システム」化される時代になっている、と。
 著者の主張は、日本では、上記のような認識が不十分な為に、技術における「理論」「シ
ステム」「ソフトウェア」が世界に比べて弱くなっていて、このまま今までの職人芸的技術力
では立ち行かなくなる、という警鐘をならされています。
 そして、現場の技術者に、論理的に、システム思考で、理論化して、普遍性を持つように
せよ、と叱咤されています(pp.188〜189)。
 従来言われていた、擦り合わせ型/組み合わせ型といった対比ではない、新しい見方
かと思いました。
(ただ、科学・技術史の区切り方や、話題の取捨選択、結論の出し方に若干不満を覚えた
ので、星1つ減らしました)
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3 of 3 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 真の知的ものつくり教育実施のために必読の書, 2009/8/26
By HO (大阪府) - See all my reviews
本書はものつくり教育に関わる教員すべてにとって必読の書であると思う。

工学系の大学では、PBL(Practice-Based Learning)教育が花盛りである。その
趣旨は、工学ものつくりにおいて、なによりも実体験が重要であり、実感の伴
わない机上の理論は身につかない、ということである。しかしながら、一般に
実習授業の実施には、指導する人材、費用、コスト、時間のすべてが講義に比
べて「とても高くつく」にも関わらず、一つの実習で取り上げることのできる
教育内容は限定的で局所的とならざるを得ない。さらに、PBL教育の実態の多く
は、ある程度ゴールまでの道筋がお膳立てされた「おもちゃ」づくり実習であ
る。また、そのようなPBLによって得られる教育効果といえば、たとえていう
なら、プラモデルを完成させたときに得られる達成感のようなもの以外は無い
といっても言い過ぎではない。そこには、個々の部品設計、手先の加工や組立
ばかりに目が行きがちで、学生達による自主的な計画立案および工程管理、作
業の責任分担などのプロジェクトマネージメントを行う姿は見受けられない。

残念なことに教育現場ではこの現状に疑問をもつ者は少ない。むしろ過去10年
くらいの間に文科省教育GP(Good Practice)でたくさんの「ものつくり」関連の
取組が毎年多数採択されたこともあり、ますます拡大の傾向にある。

本書はこれらの工学教育の現状にも深い憂慮を示し警鐘を鳴らしている。著者
の主張する「知の統合」は、局所的・限定的な経験しか得られない「ものつく
り体験」からでは実現し得ないのは明らかであろう。元々、ありとあらゆる事
象を実体験することは人にとっては不可能なことである。不足する経験を埋め
られるのは、統合された知から導かれる想像力でしかない。言い換えると、普
遍性のある知を駆使することにより、個々の具体的な事象はシミュレートでき
る。筆者の指摘の通り、普遍性のある「理論」「システム」「ソフトウェア」へ
の理解およびそれらの強化と、日本に根強くある具体的な技術技能への尊敬と
のバランスが今後の日本の真の技術立国となる上で重要であることを再確認さ
せられた。

改善のためには、まず、大学工学部において「数学が苦手」「数学が嫌い」な
どと学生達が堂々と言って憚らないという風潮を改めなければならないと痛感
した。
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