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市場対国家―世界を作り変える歴史的攻防〈上〉 (日経ビジネス人文庫)
 
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市場対国家―世界を作り変える歴史的攻防〈上〉 (日経ビジネス人文庫) (文庫)

ダニエル ヤーギン (著), ジョゼフ スタニスロー (著), Daniel A. Yergin (原著), Joseph Stanislaw (原著), 山岡 洋一 (翻訳)
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商品の説明

日経ビジネス

世界は市場主義へ 生身の人間主役に2世紀を語る書
原題を"The Commanding Height"(管制高地)という。経済全体を支配する根幹を指す表現で、1922年、共産主義インターナショナル第4回大会において、かのレーニンが用いたのを嚆矢こうしとする。

管制高地を国家が握ることこそが最も重要だと、レーニンは言った。だが、今日、ソビエト連邦は消失し、ロシアの大地は市場経済の大波に晒さらされている。

20世紀とは管制高地をめぐる国家と市場の攻防の歴史だった。2人のスーパーライター(ヤーギンは英国ケンブリッジ・エネルギー研究所会長でピュリツァー賞受賞者。スタニスローは同研究所所長)が、この間の壮大なドラマに真っ向から取り組んだ成果が本書である。

国家から市場への時代のうねりを体現していたというモスクワ郊外の屋外市場を起点に、彼らの視点と足跡は現代を形成する世界のすべてに及んでいく。混合経済で戦後の疲弊から脱出したヨーロッパ諸国は、やがて市場を重視した連邦への道を突き進むことになった。建国の理念を大恐慌によって打ち砕かれたアメリカは、再び徹底した市場主義を取り戻し、いまや絶頂にある。そしてロシア・東欧は、中国は、インドは、そして日本は──。

膨大な文献と現地取材の積み重ねが、著者らの目指した野望を完遂させた。地域や歴史的段階別に構成された全13章の内容はそれぞれに充実し、互いに関連しあって、優れた歴史書を読むことの喜びを感じさせてくれる。

それでいて主要なプレーヤーは国家でも大企業でもない。この種の書物には珍しく、生身の人間たちの群像と彼らの思想、考え方に焦点が合わされていて、このことがまた、本書を深みのあるものに仕上げているようだ。

個人的には第9章「ルールにのっとったゲーム──中南米の新しい潮流」に強く引かれた。たとえばチリの項で、「なんとも皮肉なのは、国の役割を最小限にまで縮小すべきだとする経済理論に基づく政策を遂行するのに、軍事独裁政権の力を使ったことである」などという記述には、経済学以前に、社会の本質を見据える哲学が込められている。

本書は市場主義に向かう世界の現状を基本的に肯定しているが、それを絶対視する愚からは最も遠い位置にある。公正さが保たれるか、文化のアイデンティティーが維持できるかなど、市場経済への信認を決定する要件が最終章で挙げられているが、まったく同感だ。

どんなスタンスの読者にとっても、ものすごく面白い。ビジネスマン必読、と声を大にして叫びたい。

(ジャーナリスト 斎藤 貴男)
(日経ビジネス1999/1/25号 Copyright©日経BP社.All rights reserved.)
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。



内容(「BOOK」データベースより)

経済・社会の主導権を握るのは、市場なのか、それとも国家か―。大恐慌とケインズ経済学の登場以来、全世界で繰り広げられてきた政府と市場との格闘のドラマを、政治家や経済学者、官僚らの貴重な証言をもとに、ピュリッツァー賞作家が壮大なスケールで描破。

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5つ星のうち 5.0 “人”にフォーカスして世界経済を描く, 2002/5/8
By カスタマー
世界経済・歴史を広くカバーしながら
「市場と国家」という、すばらしい切り口で
描き切っている。
読者に考え方を教える良書である。
この本を入り口にして、政治・経済領域への興味が
大きく広がった。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 小平の業績をもっとも明快にしている良著, 2001/2/13
私は今まで小平という人間に対して興味を持ち、いろいろ彼のことに関して調査してきました。小平は政治的には三度失脚しましたが、三度復活した「不死鳥」として知られています。しかし、書店にある本のほとんどが、市場経済の導入の功績に関してはいまいち表現しきれないてないのがほとんどでした。これは恐らく彼について論じている本の多くが政治学者によって書かれたからでしょう。しかし、この本は、経済の潮流を洞察する力を「石油の世紀」で証明したダニエル・ヤーギン氏によって書かれています。小平がいかに中国での市場経済の導入を「不屈の意思」で成功させたかが、躍動感溢れる文章で表現されています。小平以外にもサッチャー、ネルーらの業績もかなり簡潔、しかし、明快にまとめてあります。各国の経済史の大きな潮流を捉えるには、読んで損のない読みごたえのある本です。
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16 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 各国の歴史的経緯と日本の現状を理解するのに欠かせません, 2003/1/9
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投稿日: 2001/12/24

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