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本書は証券投資の基本知識をわかりやすく解説した本である。ビジネス・ゼミナールシリーズの1つで、かつタイトルには「入門」という文字が入っているので、初心者向けの教科書的なイメージを受けるかもしれないが、内容は基礎のみならず実務サイドに立った応用も網羅しており、個人投資家や学生をはじめ、金融実務に携わっている実務家まで幅広い読者層を想定しているように見られる。
日本は1990年代に入って間接金融システムの破綻により、失われた10年を経験した。著者によると、その後の今となっては、日本経済の再生のためにはフローの拡大重視からストックの活用重視が望まれていて、そのストックの活用は国民ひとりひとりの金融資産をどのように運用し何に投資するかにかかっている。さらに、確定拠出年金制度の導入により国民皆運用社会になることを踏まえると、証券投資教育は重要な課題となってくる。本書はこのような時代の要請に貢献すべくまとめられたものだ。
内容的には、前半の第1部、2部で証券投資の基礎が解説されており、後半の第3部では基礎を踏まえたより実践的な内容が展開されている。前半部分の内容は証券アナリスト試験の証券投資論の内容であり、すでにそれを勉強している金融実務家にとっては多少反復する部分があるかもしれない。だが、後半第3部の「証券投資戦略の応用」では、投資信託、デリバティブ、国際投資戦略、年金運用等について、最新の商品例を具体的に挙げて説明されており、金融機関の職員やFPなどの金融実務家にとっても有用な内容となっている。
本書は一見、教科書的なイメージの本ではあるが、理論を説明する際の例が身近で、かつ随所に出てくる商品例や統計的数字が新しく実践的な物が多い。投資初心者のみならず、ベテラン投資家や金融実務に携わっている人にもすすめたい。(木村昭二)
内容(「BOOK」データベースより)
学校でも職場でも教えてくれない証券投資の基本知識をわかりやすく解説。