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バイバイ、エンジェル (創元推理文庫)
 
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バイバイ、エンジェル (創元推理文庫) (文庫)

by 笠井 潔 (著)
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Product Description

出版社/著者からの内容紹介

アパルトマンの一室で、外出用の服を身に着け、血の池の中央にうつぶせに横たわっていた女の死体には、あるべき場所に首がなかった! ラルース家を巡り連続して起こる殺人事件。警視モガールの娘ナディアは、現象学を駆使する奇妙な日本人矢吹駆とともに事件の謎を追う。日本の推理文壇に新しい一頁を書き加えた笠井潔のデビュー長編。



内容(「BOOK」データベースより)

ヴィクトル・ユゴー街のアパルトマンの広間で、血の池の中央に外出用の服を着け、うつぶせに横たわっていた女の死体は、あるべき場所に首がなかった。こうして幕を開けたラルース家を巡る連続殺人事件。司法警察の警視モガールの娘ナディアは、現象学を駆使する奇妙な日本人矢吹駆とともに事件の謎を追う。ヴァン・ダインを彷彿とさせる重厚な本格推理の傑作、いよいよ登場。

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13 of 16 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 冬の堕天使, 2005/3/21
矢吹駆シリーズ1作目。本シリーズは推理小説として刊行されていますが、思想・哲学が前面に押し出されています。私見ですが、筆者の思想・哲学を表現する手段として推理小説の形態をとっていると云っていいでしょう。

舞台は1970年代のフランス。首斬り死体を発端とする事件を、フッサールを筆頭とする現象学的直感を用いて推理?します。特別な推理をする訳ではなく、調査で判明した多くの事象から組み立てられる無数の論理的解釈を、直感から導かれる事件の本質を辿って紐解いていくというものです。

「バイバイ、エンジェル」で扱われている主題は革命論と観念論であり、矢吹駆と犯人が思想対決を繰り広げます。一言で云うと、人は革命という名の観念に憑かれ人を殺す、その是非を問う、といったところでしょうか。

語り手が普通の人(主にヒロインのナディア・モガール)なので、別に小難しい事を知ってたり考えたりしなくても、推理小説として十分に楽しめる完成度です。ですが、事件が起こって探偵が乗り出して解決するだけのトリックネタ重視の作品とは一線を画していますので、ただの推理小説として捉えるだけでは惜しいと思います。

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17 of 23 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars バイバイ、エンジェル, 2002/5/12
By A Customer
全体的な構成の巧さは、シリーズ2作目の『サマー・アポカリプス』の方が上だが、
これは勢いと熱さでとにかく読ませる。
ミステリとしてよく出来ており、さらに思想小説、青春小説としても読める、秀逸な作品。
探偵役の『矢吹駆』も、独特のキャラ造形で魅力的である。
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9 of 13 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 本格?, 2005/1/6
By stanly (千葉県 Japan) - See all my reviews
 初めて読む矢吹駆の登場作品でした。「不思議な日本人青年」とはいったいどんな探偵なんだろうと思いましたが、成程、確かにキ印じゃかたづけられない人物。意外にも好きになりました。
 
 ただ、本格ミステリとしてはどうかと思いました。トリックはよくもまあ、考え付いたものだと感心させられましたが、それをカケルがどうやって解いたのかはさっぱり。カケルのいう現象学推理というものは、中盤あたりは面白かったものの謎解きの場面ではらしきものが全くなかった気がする。事件を構成する因子が多すぎて読者に解けるはずがないし、彼の推理には証拠のかけらもない。本格ものには見えません。

 というわけで、ミステリとしては好印象を持ちませんでしたが、ラストの革命論はなかなか上手く出来てると思います。この部分がこの作品を他の凡百の新本格ミステリとは別格のものしています。あまり読者に好かれなさそうな人物を語り手にすえた理由も最後まで読んでわかりました。全体的に見てこれはラストに重点を置く作品でした。

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