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淑やかな悪夢―英米女流怪談集
 
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淑やかな悪夢―英米女流怪談集 (単行本)

シンシア アスキス (著), Cynthia Mary Evelyn Charteris Asquith (原著), 倉阪 鬼一郎 (翻訳), 南條 竹則 (翻訳), 西崎 憲 (翻訳)
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出版社/著者からの内容紹介

怪奇小説の真髄は短編にあり、醍醐味はその語り口にある――一瞬の怪異も鮮やかなアスキス女史の佳品を筆頭に、狂気と超自然のあわいを描いたギルマンの逸品など、通にして手練れの三人が選り抜いた古典女流の十二編!



内容(「BOOK」データベースより)

怪奇小説の真髄は短篇にあり、醍醐味はその語り口にある―一瞬の怪異も鮮やかなアスキス女史の佳品を筆頭に、狂気と超自然のあわいを描いたギルマンの逸品など、通にして手練の三人が選り抜いた、悠揚迫らざる古典女流の十二篇。趣向を凝らした怪談噺の数々、恐怖の愉しみに舌鼓をうたれんことを―。

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5つ星のうち 5.0 シャーロット・バーキンズ・ギルマンの「黄色い壁紙」は必読!!, 2003/10/31
 当代を代表する名アンソロジストにして稀代の怪談翻訳家・西崎憲をして、本書の目玉と言わしめたニューロティック・ホラーの傑作「黄色い壁紙」を読むだけでも、本書は一読の価値がある。静かな文体ながら、頻繁に改行を繰り返す文章が続く内に、読者は語り手の歪んだ脳内へと迷い込み、計算し尽くされたようにも思えるラストの一文に至り、もはや引きずり込まれた迷宮に出口がない事を悟るだろう。
 その他の収録作品も、オーソドックスながら質の高い怪談作品ばかり。キャサリン・マンスフィールドの「郊外の妖精物語」が哀切で良かった。
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5つ星のうち 2.0 シンシア・アスキスはこの分野の名編者として有名らしいんですが・・・, 2009/1/22
冒頭「追われる女」は力の抜けるような駄作。アスキスの名前は他のアンソロジーでよく見かけただけに残念。編むだけにして、自分では書かない方が良いのでは?

ここでの拾い物は、前評判通り、ギルマンの「黄色い壁紙」に尽きる。
大体において、一人称のミステリアスな短編というのは、主人公の狂気がだんだんと判明してくるという文法がほとんどで、これも手法的にはそのパターンなんだけれど、その女主人公の様態が、○子というか・・・リー○ンというか。
あまりにも有名な和製ホラーのイコン、あるいは同じくハリウッドの悪魔憑き映画のヒロインを彷彿とさせる。(長髪、正気を失ってあり得ない姿勢で・・・と言えば。連鎖的に、例のスパイダーウォークを想い出しました)
今なら小池真理子とか、いくらでも書ける人はいるんだろうけど、この作品が大昔に書かれたというのがやっぱりすごい。ごく普通の、どこにでもいるような主婦が、ただ「気が触れる」だけで世にも恐ろしい怪物になり得るという可能性を見事に突きつけてくれたわけである。シャーリー・ジャクスンの「くじ」もそうだけど、不条理オチそのものに馴染みが薄い当時の人々にはそりゃインパクト大だろう。
蛇足ですがこの作品、現代では専ら歴史的なフェミニズム論のテキストとして使われるらしい。ホラーファン的には実にもったいない使い方だと言いたいが。

他の作品は正直読むのがたるかった。幽霊屋敷騒動を描いた「空地」は、ブラックユーモアが効いていてそこそこ読めたけれど、お金を出して買うほどの価値はないなーというのが総論。
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