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超恋愛論
 
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超恋愛論 (単行本)

by 吉本 隆明 (著)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

恋情とは何か、結婚とは何か。愛が極まるとき、それはどこに到達するのか。男と女の理想的関係は幻想か。


内容(「MARC」データベースより)

どんなにすばらしい恋愛小説も、今まさに恋愛のさなかにある人の心を振り向かせる力はない-。恋情とは何か。結婚とは何か。愛が極まるとき、それはどこに到達するのか。愛、結婚、男と女の関係について熱く語る。

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26 of 28 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 国家をまだ信仰対象にしている人がいるのは、国家が宗教だから, 2004/10/1
By ib_pata - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
 最近の吉本さんの本と同じように聞き語りの形式をとっている。内容は恋愛論そのもの。「恋愛とは覚醒剤をのむようなもの 今まで寝ていた神経が起き上がっていきなり自分が活性化する」(p.30)みたいな、もうストレートパンチの続出。これまで言ってこなかったなことだな、と感じたのは第4章の結婚制度のゆくえで「意味を認めていなかった婚姻届というものの意外な重さを実感したとき」。

 吉本さんは前書きでも書いているのだが、事実婚でいいと思っていたが婚姻届を出すという行為は重要なものだと気づき、それは「一種の宗教的な行為なのではないかということです」(p.6)と語っている。「法律の中にはほんのわずかですが、「法」というものの本質が含まれていて、そこには無視できないものがあります。その無視できない部分というのは、たぶん宗教的な行為につながってい」る、と。

 それを詳しく書いたのが4章で「法律はもともとはるか昔の宗教に由来するもので国家もまたそこから生まれた」(p.147)という部分では、いまの日本の若い人たちの中で国家、国家と言っている人がいるのには驚かされるが、「考えてみれば、国民国家というものは、宗教のもっとも新しいかたちなわけですから、強固な信仰の対象であり続けているのは仕方ないことなのかもしれません」(pp.148-149)というまとめは見事だった。誰も評価しているのを読んだことはないのだが、吉本さんの聞き語りの文章は本当に読みやすい。

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13 of 16 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars ちょっと簡潔すぎる気もする。されど、吉本の「恋愛論」, 2004/10/13
By 七海光一 - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
最近の吉本の著作にはいちいち「超」の字がつくが、これは「超恋愛論」。吉本隆明というのは根本的にロマンチストなのだと思う。自分の弱さや狡さのようなものを表に出さざるを得ないタイプの人間で、それが却って彼の強さになっているような気がする。「細胞同士・遺伝子同士が呼び合う」などという曖昧な表現を臆面もなく使うところはやはり文学者なのだなと思うし、一夫一妻制を理想的な男女関係と見たり、まともな恋愛は結局顔だの地位だの表層的な部分を越えたところで成り立つのだといったところも彼ならではだ。現代社会というのは男女の「対幻想」を成就するためには様々な制約のある空間ではあるけれども、それでも一組の男女が一生添い遂げるのは人類の理想だというのである。いずれにせよ、まともな恋愛をしようと思えば、表層を引っぺがして互いの内面に入っていかざるをえないし、今日でさえ、それは大部分真実であり続けているはずだ。そして、文学者の多くが自分をさらけ出すことに躊躇しており、それは文学という営為を裏切る行為なのだという結論である。至極もっともである。
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2 of 2 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 恋愛論という名にふさわしい実直な語り口, 2007/11/5
By 倒錯委員長 (横浜市と夢半ば) - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
著者本人によると、「初めて」だした恋愛論。
情熱的な恋愛を結婚という法的な関係にいかに落とし込むか。それがこの本の説いているテーマだ。
氏は、明治の近代化にともない西洋の恋愛結婚を実践しようとした国木田独歩などの「失敗例」を挙げ、その難しさを論じている。
男女平等を目指した彼らの結婚は、結局女の人が損をする結果になっているのだ。吉本は日本の後進性が西洋的な恋愛に馴染まないと説く。

三角関係における男の同性愛的な絆が日本独特なものかどうかは留意が必要だろう。
なぜならセジウィックという人が英米文学を研究していて、
西欧においても男女の恋愛関係が男のライバルとの三角関係によって構築され
恋愛を盛り上げるための恋敵というよりもむしろ、同性愛的絆を取り結ぶために彼女がいるに過ぎないという見解を示しているからだ。

振り返ると、一番おもしろかったのはむしろ序盤。恋愛論を名乗るならば、そこがメインテーマだろう。
氏はいわゆる「誰が見てもこの人がいい」というモテ男は存在しえないという。
確かにそうだと私も思う。
加えて、遺伝子同士が呼び合っていると感じる相手、「自分にはこの人しかいない」と感じる相手が人間誰しも必ずいるという。
これにも私は経験から納得する。

しかしきわめて当たり前なことだが
「俺にはこの人しかいない」と思った相手が同じように、「私にはこの人しかいない」と思ってくれている確率は、万に一つしかないのだ。
両思いという言葉はあるが、そりゃどちらかが愛を打ち明けたことで、好きになるというケースで、同時に好きになるというケースはほとんどないのではないか。
ましてや、みんながみんな「自分にはこの人しかいない」と思う人と結ばれる一夫一婦制が成立したらば、まさにそれはユートピアだろう。

結局、カップルはどちらかが妥協していることになる。
そしてその妥協の行き着く先に、結婚という現実が待っているのではないか。
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