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希望を捨てる勇気―停滞と成長の経済学
 
 

希望を捨てる勇気―停滞と成長の経済学 (単行本)

池田 信夫 (著)
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商品の説明

内容紹介

本書は、気鋭の論客が語る日本経済「再起動」のための処方箋です。著者独自の鋭い語り口で、日本経済の現状を分析して、どうしたら展望が開けるかを解説します。小泉改革は本当に悪かったのか? 派遣労働は禁止すべきなのか? といった話題なども取り上げつつ「常識のウソ」を正します。「失われた20年」はなぜ生じたのか? この閉塞感は、いったいどこからきているのか? がわかる一冊です。


内容(「BOOK」データベースより)

日本経済の「失われた20年」はなぜ生じたのか?この閉塞感は、いったいどこからきているのか?気鋭の経済学者、ブロガーの著者による日本経済「再起動」のための処方箋。

登録情報

  • 単行本: 243ページ
  • 出版社: ダイヤモンド社 (2009/10/9)
  • ISBN-10: 4478011923
  • ISBN-13: 978-4478011928
  • 発売日: 2009/10/9
  • 商品の寸法: 18.8 x 13.2 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 不愉快な良書, 2009/10/21
結論としては読んでおく本だと思う。
世にあまたあるやっつけ経済本とは本質的に違うと強く感じた。

一冊を通じてポピュリズムが皆無である。“人を大事にしよう”とも“良い世の中にしよう”とも言わない。徹頭徹尾“日本の効率を改善するには何が問題で、何をすべきか”を論じている。池田信夫は世間に良い人だと思われなくても構わないらしい。だから一切ためらいながない。

しかしながら「俺の言うことが分からないヤツは馬鹿」と言わんばかりの文章には何度もイラッとさせられる。まあ確かにボクとはデキが違うのは事実なのだが、人は馬鹿扱いされると、しかもそれが事実であるほどムッとするのだ。

このレビューを読んでいる人はおそらく池田信夫のブログも愛読しているだろうが、実はあのブログでは情報が断片で与えられるがゆえに、余計にそういうイライラは強かった。むしろこの本で、弱者を放置していいと考えているわけではないことが分かって少し安心した。問題にしていたのは“やり方”だったらしい。

さて、不愉快な本である。がしかしボクは多分池田信夫の次回作を買うだろう。気分は悪いが頭の良い人間が時間をかけて集めた情報を整理して開陳してくれるのだから意味は大いにある。感情を理性で乗り越えて読むだけの価値がある本なんてそうあるものではない。

ボクは著者に以前からひとつ問いたかったことがある。とある高校の野球部で「どんなことをしてでも甲子園で優勝しよう」とチーム全員で誓ったとする。優勝のために結局全メンバーを入れ替えて目的を果たした場合、これを成功というのだろうか? 何というか彼の話はとれも理路整然としているのだけれど、そういう閾値みたいなものが欠落しているような気がする。マクロの話は人が生きる話とは永遠に整合しないのだろうか?
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66 人中、53人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 日本が「ダメになった」理由が明確に。数回読みこめる内容。, 2009/10/15
200ページ程度の厚さながら無駄なページがほとんどない。非常に読み応えがある。日本がダメになった理由として主に以下のような側面から語られている。
1「雇用制度・慣習(正社員への過剰な保護)」
2「金融制度(潰れるべき金融機関が公的な支援で生き残って、お金が回るべきビジネスにたどりつかない)」
3「ものづくり優位性の衰退(モジュール化と国際分業時代で”すりあわせ”が無力化」
4「日本の産業構造の老朽化→労働生産性の低下(ITゼネコン、建設業などが公的支援でゾンビ化)」

きっちりとした数字と事実をもとに語られていて納得度が高く概ね賛同できる。

ただ、個人的には「雇用」に関しては「社員同士の濃密なコミュニケーション」は「モジュール化、国際分業」が進め世の中でもはや大勢とはなりえないというスタンスはまだ自分の中で消化しきれない。「深いコミュニケーション」から「全く新しいアイデア」や「繊細なすり合わせ」によるイノベーションが生まれるというのも事実であると思う。「過剰な正社員保護」の弊害は私も同意するところなので、それに頼らずにして、いかに「濃密なコミュニケーションのある職場をつくり、イノベーションを生み出すか」、これからの日本の人事に課せられた最大の課題であると思う。

上記のような「ダメになった理由」とともに「では、どうするべきか」も分かりやすく提示されており、とにかく大変読みごたえのある本。何度も読み返したい。
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47 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 特殊法人の安定を捨てた著者の志を盛大に称えたい、北欧型経済の分析には不満あり, 2009/10/18
完成度は兎も角、日本経済の喫緊の課題をほぼすべて網羅しており、経済学と政治学専攻の学生は全員読むべきだと考える。民主党と自民党の幹部クラスは最低でもこの本レヴェルの経済リテラシーを身につけて欲しいのだが。。

強欲資本主義への批判(というより白昼夢)が喧しい昨今だが、日本は一部の集団が政治力を振り回して自らのテリトリーを守る「放埒資本主義」「縁故資本主義」であり(例:退職金や年金の税制優遇は大企業・公務員OBにとって露骨に有利)、他人のことを批判している場合ではない。当書をじっくり読み返して反省して欲しい。

1991年を起点とした日米欧のGDPの比較は、何よりも我々の最大の課題を明瞭に示すものである。暢気に高額年金を受給している議員・高給公務員OBや、どう考えても一般の水準より高い年金を受給しながら血走った眼で1円たりとも減額させまいと怒号する人々、腐るほど資産を貯めながら現役世代より安い医療費を享受している人々は何も疑問を感じないのだろうか。理解し難い話だ。

残念なのは、北欧型経済の研究が足りないと思われる点だ。人口規模がどうであろうが、賢い政策は見習うべき(道州制という選択肢もある)。北欧経済を語りながら一人当たりGDPの話では欧州全体の数値を用いるのは作為的なすり替えだ。高齢化の進む日本では介護・医療産業(雇用吸収力が高い)の拡大は必至、一人当たりGDPの高い北欧諸国から学ぶのは当然である。

また、ターゲティング政策に否定的なのはセルフ・コンフィデンス・バイアスではないのか。著者に限らず如何なる論者も、実際の政策立案に責任を持って関与しなければ、いつまでも専門知と云う空虚な無敵の防壁の陰から論敵を狙撃できる安全地帯で、高慢な自己を腐らせるしかない。現在主流の研究成果は未来を制約しないものであり、評者はターゲティング政策にも良し悪しの別はあると考える。(例:デンマークの風車製造産業)

尚、当書に加え以下の2冊が揃えば経済リテラシーが一気に跳ね上がる。
経済成長って何で必要なんだろう?
大貧困社会(角川SSC新書)
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