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「食糧危機」をあおってはいけない (Bunshun Paperbacks)
 
 

「食糧危機」をあおってはいけない (Bunshun Paperbacks) (単行本)

川島 博之 (著)
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商品の説明

内容紹介

「食糧問題」をシステム工学から分析!
本書は次のような説に、一次データから食糧問題の正しい見方を示します。

1. BRICs の成長で所得が向上した人々の生活に肉が増えて、飼料用穀物の需要爆発!

2. 世界中で魚の需要が高まり、「買い負け」で日本人の食卓から魚が消える!

3. 人口爆発! 2050年、60億人から90億人に人口が増えて、世界は飢餓地獄に!

4 .バイオ燃料でパンが消える。穀物エタノールの生産で、需要が供給を圧迫する!

5. これ以上食糧はつくれない! なぜなら...
・食糧生産技術の限界・農業用地減少・水も肥料も不足・地球温暖化・穀物在庫率低下!

6. 今回の食糧危機は、いままでと違う!

明日の日本の農業政策、農業ビジネスを考える人に必読の書


内容(「BOOK」データベースより)

食糧問題をシステム工学で分析した。「食糧は、本当は余っている!」BRICsの経済成長、人口爆発、生産量の限界、「買い負け」、バイオ燃料、食糧自給率…食糧危機の俗説を一網打尽。

登録情報

  • 単行本: 237ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2009/3/26)
  • ISBN-10: 4163712402
  • ISBN-13: 978-4163712406
  • 発売日: 2009/3/26
  • 商品の寸法: 18.2 x 12.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (14件のカスタマーレビュー)
  • Amazon.co.jp ランキング: 本 - 2,300位 (本のベストセラーを見る)

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26 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0 データは読者が検証すべき(棚田(段々畑)の事実誤認), 2009/9/27
これまで探してもなかなか見つからなかったデータも盛り込まれていたので、参考になりました。
が、明らかな事実誤認にもかかわらず、「歴史を調べると」と、さも大量の資料に当たったかのように書いてある一節があり、果たして他のデータも十分に信じられるのか、不安に思いました。

事実誤認というのは、「不利な農地が要らなくなった」のまるまる一節です。
「日本で段々畑が広がっていったのは主に江戸時代の初期だと考えられています。」
これ、史実と全く逆です。
平野部での栽培は江戸時代からで、それ以前は平野部は農地としては見向きもされず、専ら耕されていたのは棚田(段々畑)ばかりだったのです。
なぜなら、平野部は耕作不適地だったからです。

江戸時代に入ってからでも長らく、平野部は沼地でした。
それもそのはず、地形的に平らなのですから、雨でも降れば水浸しで、コメを植えてもすべて流されてしまいます。
いつも湿度が高いですから、疫病も発生しやすく、平野部は人の住むところでなかったわけです。
このため、江戸時代までは中山間地に住み、棚田(段々畑)を耕して暮らしていました。

江戸時代に入ってから、灌漑施設と排水設備を作る技術が発達し、平野部を水田に変えることができるようになりました。
「耕作不適地」である平野部で耕作できるようになったのは、この頃からです。
大阪には鴻池新田など、新しく田んぼにした地名が残っていますが、このことからも大阪平野の広大な土地は、江戸時代からようやく水田に変えることができるようになったことを示しています。
 #歴史の名高い楠木正成は農民の水利権を決済する頭領でしたが、住んでいた場所は今から見れば中山間地です。楠木軍が敵を撃退した有名な場面が山間地であったのは、このためです。当時はまだ、大阪平野は広大な沼地でした。

平野の方が農地として優れ、中山間地の方が不利な農地であると考えるのは現代人的発想で、江戸時代までは中山間地の方がよほど耕作地に適した土地であったわけです。
筆者は憶測でこの一節を書いたのではないでしょうか。

こうした史実を知っている人間から見ると、112ページの、
「段々畑の歴史を調べると、段々畑を作るほかない山地に行ったのは、他の地に行き場のない人たちだったことが分かります。
 典型的なのが平家の落ち武者です。」
という文章を読むと、ずっこけてしまいます。
もしこれが本当なら、江戸時代以前の日本人はすべて平家の落ち武者です。

「段々畑は日本ではだいたい三、四〇〇年の歴史があるのですが」というのも、全く間違い。
「平野での田畑はだいたい三、四百年の歴史があるのですが」が正解。
筆者はどこかで全く逆の思い間違いをしてしまったようです。


調べてもいないことをさも「しっかり調べてみました」というように書いているところがとても記になります。
他の箇所でも同様のことはないのでしょうか。
この本に書かれているデータを鵜呑みにせず、自分の目で再検証することが必要だと感じました。
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14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 一つの論点として有用。, 2009/5/19
食料危機論者たちのバイアスに満ちた議論に実証的に反論する、というのが本書のスタンス。
全体的には説得力があると思ったものの、ところどころ、「食料危機ではない」
という結論に向けて拙速に論を進めすぎているところが気になった。
わたしには結論の妥当性を論ずる知識はないが、逆バイアスにも見えかねないのが惜しい。
様々なデータソースを示してくれているので、気になった部分は改めてそのソースに
当たるのがいいかもしれない。
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13 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 神は細部に宿る, 2009/6/18
「BSEの恐怖」、「新型インフルエンザ(H5N1亜型)の恐怖」、「原油の高騰とバイオ燃料がらみの食糧危機」そして極め付けは「二酸化炭素増加による地球温暖化問題」。
それぞれについて政府機関や専門家はもっともな方針・政策や見解を述べるが、不幸なことに一般国民としては眉に唾をつけて考えざるを得ない場面も多い。特に政策として安易に採用されれば、場合によっては効果も期待できないのに多大な税金負担を生じた上、国際間競争のなかで国益を損なう恐れも大きい。

 本書は巷間、伝えられる「食糧危機」についての明快な反論である。文章は読みやすく一晩で読了できる。例え、「食糧危機」に関しての個々の見解が正しくとも、このような問題については総合的なシステム思考が重要であることが理解できよう。関心ある人に是非読んでいただきたい良書である。

 少々、残念なのは細部に誤解がある点である。例えば、中国で畜産振興にともなう穀類(コーン)の不足は大豆ミールでカバーされたかのような記述がある。実際にはコーンは中国で大幅に増産されており、不足する蛋白質源として輸入大豆由来の大豆ミールが使われたということである。また、畜産の進歩を記述するなかで豚は食用に生後四カ月程度で出荷されるとしているが、いくら改良された豚でも考えられない。著者の全体としての見解には大いに賛同するものであるが、上記の点から星三つとした。
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