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ハチはなぜ大量死したのか
 
 

ハチはなぜ大量死したのか (単行本)

ローワン・ジェイコブセン (著), 中里 京子 (翻訳)
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300億匹のミツバチが消えた!
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【内容紹介】
突然働きバチがすべて失踪、コロニーは全滅する。蜂群崩壊症候群の原因究明でみえてきた地球の生態系の危機。現代版「沈黙の春」

2007年、北半球に生息するミツバチの4分の1が消えました。ある朝養蜂家が巣箱をあけると、そこにいるはずの働きバチがいないのです。働きバチは二度と帰ってくることなく、そのコロニーは全滅します。謎のその病気は蜂群崩壊症候群(CCD)と名付けられます。その原因追究から「生態系の平衡の歪(ゆが)み」というより大きな枠組みに読者をつれさる知的興奮の科学書です。福岡伸一さんの解説が付きます。

【朝日新聞 2009年4月20日付 「天声人語」より】
いまや死語に近いが、「月下氷人」といえば男女の間を取り持つ仲人役をさす。中国の故事に由来している。幻想的なその言葉を借りれば、果物や野菜が実を結ぶのに、ミツバチは不可欠の月下氷人なのだという。

花粉にまみれて受粉の仲立ちをしてくれる。他の昆虫も媒介をするが、ミツバチの組織力は群を抜く。巣箱一つに数万匹もいるそうだ。サクランボにイチゴ、メロン……スイカもお世話になる。だが、活躍の季節なのに、今年は深刻なハチ不足が農家を困らせている。

近年、ミツバチの大量死が増えていた。加えてセイヨウミツバチの輸入が、伝染病の影響などで止まっているためらしい。やむなく毛ばたきなどを使い、人工授粉でしのぐ農家も多いと聞く。収穫への影響が早くも心配されている。

ミツバチの世界で、何かが起きているようだ。北米では大挙して巣箱から失踪(しっそう)する異変が広がった。原因を探った『ハチはなぜ大量死したのか』(文芸春秋)を読むと、人為でゆがんだ自然の歯車が、きしむ様子が見てとれる。

『実りなき秋』が、本の英語の原題だ。人は思っているよりずっと、ミツバチをはじめ授粉昆虫の恩恵を受けているという。自然界の月下氷人が消えていけば、花は咲いても実を結ばず、むなしく萎(しお)れるばかりである。

〈蜂の屍のかろく乾ける浄(きよ)らにて落花のほども媚(こ)びることなし〉斎藤史。だが北米の大失踪は、そのハチたちの死骸(しがい)も見つからぬ不可解に包まれているそうだ。小さきものの異変が、大きなほころびの兆しでなければいいのだが。


内容紹介

突然働きバチがすべて失踪、コロニーは全滅する。蜂群崩壊症候群の原因究明でみえてきた地球の生態系の危機。現代版「沈黙の春」。解説は、『生物と無生物のあいだ』の著者・福岡伸一。

登録情報

  • 単行本: 320ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2009/1/27)
  • ISBN-10: 4163710302
  • ISBN-13: 978-4163710303
  • 発売日: 2009/1/27
  • 商品の寸法: 19 x 13.8 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (35件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 4.0 タイトル以外はパーフェクト, 2009/5/22
この本を読んだ人が増えれば増えるほど世界は良い方向に向かっていく。そう思わせるほどの名著。とっても蜂だけの話とは思えない。まさに今、人類が辿りつつある道をほんの少しだけ先を行った生物の物語は圧巻。惜しむらくはタイトル。原題をなぞって『実りなき秋』みたいなタイトルにすれば、この本は『沈黙の春』に勝るとも劣らない本になったのではないか。もう新書調の「なぜうんたらかんたら」はやめていただきたい。ずっと残るはずの名著が一過性のものと同じ扱いになってしまう。
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47 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 問題点の把握だけでなく解決策も提案, 2009/4/22
原題の「Fruitless Fall」はカーソンの「Silent Spring」を思い起こさせます。
なぜ、2007年までに北半球の4分の1にあたる蜂が消えてしまいました。なぜ蜂が大量死したのか?
1 ダニ、ウイルスといった伝染病←maybe
2 携帯電話などの電磁波←却下
3 遺伝子組み換え食物のBt毒←却下
4 ネオニコチノイド系農薬←maybe
5 蜂の遺伝子に多様性がない←possibly
6 経済にくみこまれ、冬眠できず花粉のかわりにシロップを与えられる←maybe

6は分かりにくいので、追記すると。たとえば、アーモンドの場合、蜂の受粉が必要。アーモンドの開花は2月くらいで、蜂はまだ活動的ではない。そこで、冬眠させ、温かいところに巣箱をおき、花粉のかわりにシロップをあたえる。栄養不足や腸内細菌が貧弱になることから、弱っていく。加えて、アメリカ中の蜂がその時期に遠隔輸送される。感染するリスクは増す。

このようにひとつの理由ではなく、複数の要因がからみあって大量死がおこっているようです。そこで解決案は、昔ながらの養蜂に戻るというもの。他の蜂と交配させ、ウイルスやダニに抵抗性のある品種をつくりあげる。また、蜂を遠隔につれていかない。シロップは与えない。
問題が複数の結果から生じたものなので、解決案もホリスティックなものです。

経済性を重視した結果、自然から離れた養蜂がおこりました。不自然な養蜂は持続性に欠けます。これは、出荷を早めるために、肉粉をあたえ狂牛病をおこした問題と似ています。
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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 今の当たり前は人間が作り出した幻想, 2009/6/23
ミツバチが突然いなくなり、世界中でミツバチの蜂群崩壊症候群(CCD)が発生している。

携帯電話などの電波、ネオニコチノイド系農薬説、ダニ、過労死等様々な視点から

問題を投げかけるが、どの問題もCCDの直接原因となっているかは不明であるが、

確実に言えるのは、自然のライフサイクル崩壊が一歩ずつ迫っているという現実だ。

どれだけ技術が進化して便利な世の中になっても、どれだけ経済が潤い人々の財産が築かれても、

その根底では変わらないものがあり、それを大切にしていかないと全てが無駄になる。現在の人類に

対する警鐘を投げかけてくれる内容です。

恥ずかしながらミツバチの生態や植物に対する彼らの影響力を、今まで殆んど知らずにいましたが、

本書によってミツバチの必要性や、ライフサイクルなどすごく勉強になりました。

他の方のレビューで頻繁に出てくる「沈黙の春」という環境問題のバイブルがあるので、

こちらも是非読んでみたいものである。
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