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1950年のバックトス
 
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1950年のバックトス (単行本)

北村 薫 (著)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

一瞬が永遠なら、永遠もまた一瞬。過ぎて返らぬ思い出も、私の内に生きている。秘めた想いは、今も胸を熱くする。大切に抱えていた想いが、解き放たれるとき――男と女、友と友、親と子、人と人を繋ぐ人生の一瞬。「万華鏡」「百物語」「包丁」「昔町」「洒落小町」「林檎の香」など、謎に満ちた心の軌跡をこまやかに辿る二十三篇。


内容(「BOOK」データベースより)

一瞬が永遠なら、永遠もまた一瞬。過ぎて返らぬ思い出も、私のうちに生きている。秘めた想いは、今も胸を熱くする。大切に抱えていた想いが、解き放たれるとき―男と女、友と友、親と子を、人と人を繋ぐ人生の一瞬。「万華鏡」「百物語」「包丁」「昔町」「洒落小町」「林檎の香」など、謎に満ちた心の軌跡をこまやかに辿る短篇集。

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5つ星のうち 5.0 23の楽しみ, 2008/7/12
「人生の時間を彩る23篇」とオビにあるとおり、北村薫さんが切り取ったさまざまなシーンが
ちりばめられている。
もったいない、もったいないと思いつつも、読むのをやめられずページを繰った。
語り口もさまざまで、読み飽きない。
落語調のサゲがあり、ぞくっとくる恐怖があり、しみじみとした秘めた思いがあり、
駄洒落のオンパレードあり……。
北村薫さんの世界にどっぷりひたる幸せを堪能した。そうとしか言いようがない。

個人的には、私は、「凱旋」「ふっくらと」「小正月」「林檎の香」「ホタテステーキと鰻」のような
しみじみとした話が好き。でもやっぱり、本のタイトルに採るだけあって、
「1950年のバックトス」がいちばん胸にしみた。時をへて巡り会う奇跡とでもいえようか。
切なくもあたたかい気持ちにさせられた珠玉の一篇。
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 大傑作「万華鏡」, 2008/1/6
By ヤキソバ (奈良県) - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
二十三篇の、様々な内容の短編集。

表題作「1950年のバックトス」も読み応え十分ですが、「万華鏡」の出来は素晴らしいです。
「万華鏡」は、小説の登場人物に恋するという、ありそうな内容ですが、結末部分が秀逸で、
その余韻の味わいに、ゾクゾクとする感覚が湧き上がるのを、禁じ得ませんでした。

「恐怖映画」は、ある現実主義者の話ですが、示される現実主義とは、案外脆いものなのかも?
あくまで、収録されている作品から受ける印象ですが。

「凱旋」も傑作です。
戦時中の、ある辞世の句を取り上げ、色々な角度から解釈を加える、深い内容の作品です。

それぞれの作品はごく短いのですが、その分、すっと物語に入り込む事が出来ます。
しかし、それぞれの作品には、「独特の」余韻があり、抜け出すのが容易ではありません。
それらは「温かい」余韻という言葉は適当ではなく、しかし、けっして殺伐とはしていません。
「独特の」余韻としか、表現しにくい、不思議な感覚です。

眼ではなく、心で読む、珠玉の二十三篇です。
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28 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 北村薫印の小品集。表題作がバツグンに素晴らしかった!, 2007/9/8
By 東の風 (埼玉県) - レビューをすべて見る
(TOP 50 REVIEWER)   
 ふっと背筋が寒くなる話、なつかしい香りのするノスタルジックな話、家族の心の絆を描いた話など、全部で23の掌篇、短篇が収められています。いまいち話の面白味が分からない掌篇がいくつかありましたが、全体の雰囲気は、緑茶の香りを漂わせた品のあるもの。怖い話にしても、心にしみじみしみてくる話にしても、北村薫印ともいうべきしっとりとしたたたずまいが息づいているように思われました。
 なかでも、ぶっちぎりで気に入った短篇が、表題作「1950年のバックトス」。冒頭、母親が見守る少年野球の話が、ある人物の登場からこっち、ぐんぐんと素敵な話に変わっていくんですねぇ。それはまるで、さっきまで真っ白だったスケッチブックの紙の上に、青い空が広がり、生き生きとした絵が描かれていくのを眺めているかのよう。エンディングの光景に、目頭が熱くなりました。
 「包丁」の、ひやりとするホラーの味。「昔町」の、なつかしいノスタルジア。「雪が降って来ました」の、ほっこりしたあたたかみ。この三つの短篇、掌篇も、なかなかいい味わいだったな。見開き二頁に、都筑道夫、宮部みゆき、秋月りすの名前が出てくるところにおおっ!となった「真夜中のダッフルコート」も、北村薫のくつろいだ筆致が楽しかった。そのほかの収録短篇は、以下のとおり。
 「百物語」「万華鏡」「雁(かり)の便り」「恐怖映画」「洒落小町」「凱旋」「眼」「秋」「手を冷やす」「かるかや」「百合子姫・怪奇毒吐き女」「ふっくらと」「大きなチョコレート」「石段・大きな木の下で」「アモンチラードの指輪」「小正月」「林檎の香(か)」「ほたてステーキと鰻(うなぎ)」。
 作品の初出は、「小説新潮」をはじめとする月刊誌ほかに、1995年〜2007年にわたって掲載されたもの。玉石混淆の小品集でしたが、表題作と出会えた、それだけで読んだ甲斐があった一冊。
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