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海辺のカフカ (上) (新潮文庫)
 
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海辺のカフカ (上) (新潮文庫) (文庫)

村上 春樹 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」―15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真…。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

村上 春樹
1949(昭和24)年、京都府生れ。早稲田大学文学部卒業。’79年、『風の歌を聴け』でデビュー、群像新人文学賞受賞。主著に『羊をめぐる冒険』(野間文芸新人賞)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞受賞)、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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5つ星のうち 4.0 読者の想像力が試される作品, 2005/3/18
By カスタマー
恥ずかしながら村上春樹氏の作品を初めて読みました。独特の寓話性というか発想に一種の衝撃を受け、今後過去の作品を読んで見たくなりました。この作品について言えば、読者のイメージ(創造力)を重視し、謎は謎のままあえて具体化してない点が良さかと思います。佐伯さんは、15歳の佐伯さんなのか50歳の佐伯さんなのか、田村カフカが愛したのはどちらなのか。またその佐伯さんを女性として愛したのか、失った母を求めたのか。また、佐伯さんはカフカに対し過去に失った恋人を求めたのか、それとも子供への愛なのか。過去と現在の時の狭間で動く心に永遠というテーマを感じました。また、ナカタさんという人間が入り口を開けてまた締めるというトリガーとして登場していますが、不思議な存在感を発揮し、作品全体の雰囲気を穏やかで神秘性のあるものにしているところも魅力かと思います。現実性に関し厳しい書評が多いですが、この作品に現実性は求める必要は無く、むしろ現実性は排除して読んで頂きたいと思っています。
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65 人中、49人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 万人受けではない, 2006/3/29
本屋さんで平積みしている人気作家の作品だからって、万人受けするとは限らない。村上春樹をよく読みこんでいる人の間でさえ、本作は毀誉褒貶が定まらない。だから春樹デビューをしたい人は、まず図書館などで借りて下読みしてから注文されることをお勧めする。 本作は村上作品の中でも特殊な文体で進行するし(カフカくんの章)、ナカタさんの章は童話的にほのぼのしていてホッとするからって油断して読み進んで行くととんでもない場面に出くわすのだ。コケると最後までたどり着けない。

物語の主人公カフカくんの自己制御力は15歳という年齢設定からすれば異常とも思えるほどだが、清潔を保つ習慣や体作りを怠らないこと、栄養バランスの取れた美しい食べ物を好み、孤独を孤独と思わず、クラシック音楽や古い文学作品を愛する教養などは、どれも作者・村上春樹氏の美意識に適っていることばかりである。逆に正反対ともいえる星野青年の造詣こそが、作者のプロとしての力の現れとも思える。

村上春樹の世界観を「分からない」と思える感覚はある意味で正常だと思う。この暗さ、救いの見えないやりきれなさ、痛みを万人が意識し出し肯定するような世界は異常である。恐らく春樹読者の半数くらいはあんまり面白いとは思っていないのではないだろうか。
村上春樹がいくらノーベル賞候補の聞こえの高い人気作家であっても、彼に引きずられて孤独を自覚する人が増えるよりは、素直に「分かりません、好きじゃありません」と言える人が増えたほうが健全である。ハマればのめりこむのは必須だが(私のように)。
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36 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 解釈せずにこの世界を楽しみたい, 2006/7/9
 奇数の章で展開する田村カフカ少年の物語。偶数の章で展開するナカタさんの物語。二つの物語は、上巻ではずっと平行線のまま続く。いつか交わる気配を感じさせながら・・・。その気配を楽しみたい。
 カフカ少年が、しばらく居住することになる甲村図書館と、そこに飾られている「海辺のカフカ」の絵も、読者の心の中に鮮やかな残像を残す。高知の山小屋や森も同様だ。想像するという読書の一番の楽しみ方に身を委ねて、ただただこの世界を楽しみたい。
 ナカタさんと星野青年との会話は、下巻での楽しみとなる。
 下巻では、「メタファー」というキーワードが出てくるが、あまりこだわらず、奇数章と偶数章のそれぞれの空間を最後まで楽しみたい。
 解釈しようとすると、少々苛立ち、苦しむことになってしまう。解釈しないことが、この作品の楽な読み方だと私は思った。
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