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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ (講談社文庫)
 
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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ (講談社文庫) (文庫)

本谷 有希子 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「あたしは絶対、人とは違う。特別な人間なのだ」―。女優になるために上京していた姉・澄伽が、両親の訃報を受けて故郷に戻ってきた。その日から澄伽による、妹・清深への復讐が始まる。高校時代、妹から受けた屈辱を晴らすために…。小説と演劇、二つの世界で活躍する著者が放つ、魂を震わす物語。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

本谷 有希子
1979年石川県生まれ。高校卒業後、上京。2000年9月「劇団、本谷有希子」を旗揚げ。主宰として作・演出を手掛ける。’06年に上演した『遭難、』で第10回鶴屋南北戯曲賞を最年少で受賞。’05年自作戯曲を小説化した本作で三島由紀夫賞候補に、’06年『生きてるだけで、愛。』(新潮社)で芥川賞候補になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 215ページ
  • 出版社: 講談社 (2007/5/15)
  • ISBN-10: 4062757419
  • ISBN-13: 978-4062757416
  • 発売日: 2007/5/15
  • 商品の寸法: 14.4 x 10.6 x 0.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (14件のカスタマーレビュー)
  • Amazon.co.jp ランキング: 本 - 47,168位 (本のベストセラーを見る)

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5つ星のうち 5.0 怪物的傑作, 2009/8/27
タイトルに負けず、内容も文体も素晴らしくテンションが高い。文体のテンションとは何のことか説明せよ、と言われると困るが、例えば夏目漱石や村上春樹や花村萬月や林真理子やの小説に頻回に登場する、「世間というのは」「ロシア人というのは」「ジーンズというものは」「大人の女とは」みたいなウンチク話が、本書にはひとつも出てこない。作者は黒子に徹しており、その意味ではストイックだ。にもかかわらず、どのページを読んでも過剰な、暗い、重い、強い、マガマガしい、本谷有希子という人の強烈なエゴがこんこんと湧いて出てくるようで、「うはぁテンション高っけー」と、否も応もなくそう感じさせられる。映画もかなり面白いと思ったけど、これを読めば映画の方は観なくていいと思う。

描写がいちいち映像的なことにも驚いた。頭の中に完璧な妄想3Dデータ(音つき、触覚つき)があり、それをなぞりながら書いているかのようで、私の場合紀行ものの風景描写とかは埋め草だと思ってトバして読む方なのに、この本の光景描写はぎょっとするほどリアルで、引き込まれた。演劇系の人だそうだが、いつか(近いうちに)映画を撮って欲しい(というか、これを自分で撮って欲しかった)。
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10 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 骨太で、傑作, 2008/7/16
By アジアの息吹 - レビューをすべて見る
(TOP 100 REVIEWER)   
「自分は特別なのだ」という当世若者の、
根拠レスな自意識を、伝統的手法で、しかし
エネルギッシュにしっかりと描いた小説。
題名からしてもそうだが、若い女性が書いたとは
思えないほど骨太で、傑作。

もともと戯曲であるからして、良くも悪くも祝祭的であるが、
そこを論じても好みの問題に終始してしまうであろう。

ともかく、日本の田舎の閉塞性と濃密な人間関係から
産み出されてきた土着の空間を、問題意識をそのままに
かくもコケティッシュに現代に蘇らせた手腕を
まずは高く評価していいのだ、と思う。
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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 舞台さながらの迫力に圧巻。, 2009/4/16
自分は唯一無二の存在。

そう信じて疑わぬ姉、澄伽が実家に帰ってきた。
妹、清深は恐れおののく。

なぜなら、姉の壮絶な復讐劇が始まるからだ。

そして、妻にDVを繰り返しながらも、
兄弟の仲を取り繕うために人生を賭ける兄、宍道。

三人の兄弟は絶妙なバランスでなんとか保たれていた。
しかし、両親の事故死をきっかけに
少しずつ破綻を来していく。

自分の性格を一言で表現してと言われたら
何て答えますか?
さるきちは、戸惑ってしまう。
いろいろな要素が絡み合って、
時に、ある部分が前に出たり、引っ込んだりして、
さるきちを形成している。
さるきちには、自分がよくわからない。

この作品に登場する人物は一要素が突出している。
それが他の要素を抑圧し
トータルとしての人間性を歪ませるほど。

いってみれば、個性。

でも個性と呼べるほど、
個性だと裏付けられるほど、自信なんてない。

だから、支えてる一辺がなくなると、
がらがらと音を立てて崩れていくのだ。

溜めに溜めて、
ハラハラどきどきさせて、
一瞬たりとも飽きさせぬ、
そして、予想外の結末。

まさに舞台のよう。
すっごい迫力。

本谷氏の小説はまだ二冊目だけど、
ううむ、スゴイなあ。

力強い文章と、圧倒的な表現力と
物語の中で渦巻く、“生”。

生きていくためには、自らを信じるしかない。
もしくは、他人を憎むことしかない。

激動の“生”を味わいたいヒトにおススメの一冊。
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5つ星のうち 3.0 舞台演劇のようなテンションの高さ
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