柴田よしきの作品は幅広い。女性刑事を主人公にした『RIKO-女神の永遠』(第15回横溝正史賞受賞)で、心に傷を負いながらも懸命に闘う女性の姿を描き、一方、現代の京都を舞台に妖怪たちが暗躍する奇想天外な伝奇小説シリーズなども手がけている。本書は、著者の多彩な作品のうちでも、かなりポップな物語である。そして、とにかく主人公が魅力的だ。次々に舞い込む災難を不器用ながら乗り越えていく様、女ったらしなのにフェミニスト、子どもたちに注がれる深い愛情。完全無欠のヒーローにはない人間らしい弱さを見せながら、愛する者のためひた走る主人公の姿に、男女問わず魅了される読者は多い。(冷水修子) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
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