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召しませ毒林檎。ただし起きる時は自力で。, 2003/12/16
おいしい林檎畑に紛れ込んだ、強烈な毒林檎。 そんな印象を受けました。たとえば結婚について。小倉氏は女性の考える結婚とその女性の所属する 階層は関係がある、と断言します。階層を統計に持ち込むことは 日本ではタブーに近いのでこれは勇気のある提言だと言えるでしょう。 「高卒女性が求める結婚=生存」「短大卒の女性が求める結婚=依存」 「大卒女性の求める結婚=自己保存」。この分類を、我意を得たりと ほくそえむか、憤慨して見るかは個人の置かれている状況によって 大きく変わりそうです。 後半の「だめんずうぉ~か~」の章は、個人的に頷くところが とても多くありました。「だめんず」の作者くらたまが抱えているルサンチマン (と言ってはいけないのかもしれませんが)を的確に指摘しています。 その冷静(冷徹)なつっこみは、もしかしたら読む人にも痛みを与えるかもしれません。 第二次世界大戦敗戦国の父親と娘の関係と非婚率を考える章も とても考えさせられました。結婚の問題はよく母と娘の関係で語られて しまいますが、本当は父親のもつ思想の存在がとても大きいのだと思います。 などなど、いろんなことを考え、笑いながら読んで ハっとしてグっとして、夜眠るとき思い出して眠れなくなりました。 毒は確実に私の中に回っています。 ちなみに表紙のスタイリッシュなイラストを描いているのは あの壮大な結婚&階層社会ファンタジー漫画 「白鳥麗子でございます」の作者、鈴木由美子さんです。 それを思い出して眺めると、とても意味のある表紙だと思います。 この本は3次元の書店では、ラブリーな恋愛エッセイの コーナーに置かれているようです。 自己啓発&慰安的なタイトルと赤やピンク色のカバーの本 がひしめいているコーナーのことです。 恋のガイドブックを求めるフワフワ気分で 「あらかわいい表紙。「結婚の条件」だなんて、 私の悩んでいることだわ。きっと適齢期の女性を 励ましてくれるスイートな恋愛エッセイね」とかなんとか思ってこの本を 手に取った人は、一読して即死するんじゃないでしょうか。それが心配です。
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