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アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 (岩波新書)
 
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アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 (岩波新書) (新書)

松本 仁一 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

豊かなジンバブエの農業を一〇年で壊滅させ、アパルトへイトを克服した南ア共和国を犯罪の多発に悩む国にしたのは誰か。中国の進出、逆に国を脱出するアフリカ人の増加などの新しい動きを追い、同時に、腐敗した権力には頼らず自立の道を求めて健闘する人々の姿も伝える。三〇年近いアフリカ取材経験に基づく、人間をみつめた報告。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

松本 仁一
1942年長野県生れ、ジャーナリスト。1968年東京大学法学部卒業、朝日新聞社に入社、2007年まで勤務。社会部員、外報部次長、ナイロビ支局長、中東アフリカ総局長、編集委員を歴任。ボーン・上田国際記者賞、日本記者クラブ賞等を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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5つ星のうち 5.0 アフリカ、格好の入門書, 2008/8/25
 例の名作『カラシニコフ』をものした元朝日のジャーナリスト(少し前に退社していたらしい)が描く、現代アフリカのスケッチ。もともと紙面で連載されていたときに目にしていたのだが、本書ではそれ以降の動きを加筆してある。
 所謂「失敗国家」で目白押しのアフリカ。そのような低い評価は、西欧的価値観による「レイシスト」的な評価にすぎないと、アフリカの為政者たちは自己正当化をしてはばからない。そのようなアフリカ側の反発は、どうやらアフリカ人特有の部族優先主義が原因のようで、自らが所属する部族の利益を最優先することが、部族の長には求められるのだという。ジンバブエのムガベは白人農場を暴力的に接収したし、ナイジェリアのビアフラ内戦から、最近の「優等生」ケニヤの部族紛争まで、この部族を重んじる価値観は根が深そうである。
 歌舞伎町にいるアフリカ人の多くがビアフラ系のナイジェリア人だとは知らなかった。主流の部族から日本に来ている者は、一人もいないらしい。
 アフリカで会社を営む日本人のことについても触れられていて、目配りも良い。昨今流行の「社会起業家」のはしりであろうか。
 新書という紙数の限られた媒体で、アフリカという広大な地域について紹介するというのも大変な苦労を強いられそうだが、浅く広くという感じで面白く読めた。文章も、流石というか、大変読みやすい。もっと本格的にアフリカを知りたい、という気にさせてくれる。
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36 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 アフリカの新しい動きを紹介するレポート。バランスに疑問も。, 2008/9/25
 後進国の惨状を語る第一人者のレポート。
 冒頭からアフリカ諸国政府の腐敗を正面から批判しており、ジンバブエ政府の問題など知らなかった私には大変勉強になった。
アフリカ問題は「植民地支配の傷跡」や「旧宗主国の介入」などが要因として挙げられてきたが、独立して数十年が経ち、そういった理由だけでは説明ができないほどアフリカの停滞は深刻である。本書はアフリカ問題の新しい段階を紹介している。

しかし、アフリカの全体像から見て、本書のバランスには疑問も残る。
アフリカ諸国政府の政治腐敗は、旧宗主国や先進国との利害の一致によって、黙認されてきたという側面の指摘が弱く、資源のある後進国の独裁政権と資源供給を受ける先進国の黙認という図式はこの本では後景に退いている。例えばナイジェリアの石油を輸入しているのはアメリカや欧州であるが、軍事政権への黙認・共犯関係などが触れられていない。
旧宗主国の経済利権に関してはフランスの事例が挙がっているだけで、イギリスの姿は見えない。また、コーヒー豆が安価で買い叩かれ、我々が飲むときには1杯数百円になっているなど、国際流通のからくりによるアフリカ農業の貧困などは触れられていない。
 以上のような視点は筆者は百も承知であろうが、やはり、腐敗したアフリカ政府を指摘すると同時に、先進国との共犯関係を指摘すべきだと思える。
 「中国の台頭」や「現地NGO」など新しいうごきに焦点をあてたためであろうが、本書はアフリカ問題の全体を把握する論文ではなく、アフリカのあたらしい動きを紹介するレポートと考えるべきだろう。
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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 優れた個人的ルポルタージュ, 2009/1/8
アフリカとそこに住む人々に共感を持つものとして大いなる期待感をもって読み始めました。
たしかに、優れたレポートで、したたかな中国人の進出の現状などなんとなく体感していることが、具体的に書かれており興味深く読みました。 しかし、個別的なストーリーは面白く参考になるのですが今ひとつ充足感に乏しいのです。なぜかと考えてみると理論的な枠組、歴史観といったもののプレゼンが弱く、上質なルポルタージュの域を超えていないと思われるからです。
従って、アフリカの現状をスナップショット的に見るのには好適な本です。 その上で「最底辺の10億人」や「新書アフリカ史」といった骨太の本を続けて読むことによって複雑なアフリカ問題の総合理解が進むように思われます。 なお、レビューワーは、星5 買ってでも人に勧めたい、 星4 良い本で自宅に保存したい、 星3 なにか得るものがあった、  星2 買うんじゃなかった 星1 読むんじゃなかった との基準で評価していますので念のため。
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