林田力

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住所: hayariki.net
Webページ: http://hayariki.net/
自己紹介:
『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』は東急不動産(販売代理・東急リバブル)から不利益事実を隠して問題物件をだまし売りされた著者(=原告)が消費者契約法に基づき売買契約を取り消し、裁判で売買代金を取り戻した闘いの記録です(東急不動産消費者契約法違反訴訟、東京地裁平成18年8月30日判決、平成17年(ワ)3018号)。
裁判における当事者と裁判官の緊迫するやり取りを丹念に再現しました。ここには個人が不誠実な大企業を相手に闘うドラマがあります。東急リバブル・東急不動産から嫌がらせを繰り返されても己の道を貫き通す弧高の姿は賞賛に値します。東急不動産の不誠実への怒りを吐露する著者の文章は霊感となって読者の胸に染み入ります
また、裁判と並行して明らかになった耐震強度偽装事件の余波や欠陥施工、管理会社・東急コミュニティーの杜撰な管理にも言及し、深刻化を増すマンション問題の現実を明らかにします。… 続きを見る

 

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銀魂―ぎんたま― 43 (ジャンプコミックス) 空知 英秋
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空知英秋が『週刊少年ジャンプ』で連載中のSF時代劇漫画『銀魂』が面白い。2月3日に発売された単行本の第43巻は金魂編がメインである。『週刊少年ジャンプ』2011年44号掲載の金魂・第一訓「ストレートパーマに悪い奴はいない」から突入した。

金魂編は優等生的な坂田金時に主人公を乗っ取られるという斬新な展開である。金時は主人公の坂田銀時とは金髪でストレートパーマという点が相違するが、男気が溢れ、稼ぎもよく、志村新八や神楽ら仲間達から心酔されている。完璧な金と欠点だらけの銀が対比される。

金魂編では作品のタイトルまで「金魂」に変わっているという徹底ぶりである。単行本の表紙も第1巻と同じ絵柄で主人公が金時に変わっているとの遊び心がある。『週刊少年ジャンプ』連載時には分かりにくかった『銀魂』本来のサブタイトルと「金魂」としてのサブタイトルが目次で整理されている。

掟破りの展開に加えて他作品のパロディなどギャグ満載の金魂編であるが、メッセージ性も強烈である。それは優等生的な金時よりも不完全な銀時に魅力があるという主張である。結末の会話がコミックスでは変わっており、より不完全性の魅力を強調する内容になった。

完璧な人間よりも欠点やドジなところがあった方が魅力的なキャラクターになる。これはキャラ作りの鉄則である。尾田栄一郎『ONE… 続きを見る
新しい道徳 (ちくまプリマー新書) 藤原 和博
藤原和博『新しい道徳』(ちくまプリマー新書)は民間人初の公立中学校長として話題を集めた人物が現代社会に即した道徳を提言する書籍である。私は道徳の書籍というものに必ずしも好印象を抱いていない。唯一絶対と信奉する価値観を一方的に押し付ける印象が強いためである。

愛国心教育が典型であるが、愛国心の押しつけを批判する側にも似たような傾向がある。教育現場を覆う管理主義は深刻な問題である。しかし、それを批判する教師側にも自己の考えのみを絶対視し、自己と他者を線引きする偏狭さが見受けられる。同じような管理主義の犠牲者の教師に対しても考えの相違する人々に対しては連帯ではなく、反動的な知事や教育委員会に対して同じように執拗に攻撃する。

私は政策作りの市民運動に参加したことがある。そこで管理主義批判の立場から「教育の自由」という提言がなされたが、これに対して「教師に好き勝手させるような印象を与える」との反対意見が出され、「教育の自主性」に変更されたことがある。一部の人々の独善は進歩的な市民でさえも辟易させてしまう。

進歩派さえ辟易する状況である。故に「腐った公務員を何とかしてほしい」と考える多数の市民が「荒療治が必要」「病根を断つために極端な手段も正当化される」と管理教育を推進する首長を支持してしまうことも説明がつく。強権的な首長を手法に問題があっても、むしろ問題があるからこそ支持してしまうという心理である(林田力「都知事選出馬の渡辺美樹・ワタミ会長の経営の評価」)。… 続きを見る
トリコ 18 (ジャンプコミックス) 島袋 光年
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島袋光年『トリコ』第18巻(集英社、2010年)ではトリコとサニーがデスフォールを攻略するが、疲労困憊となる。そこで小松が一人でサンサングラミーを捕獲しようとする。上手な形で小松の見せ場を作っている。バトル中心の王道少年漫画ながら、バトル以外の価値を上手に盛り込む。この巻では美食會の動きも描かれ、長編への導入部にもなっている。
『トリコ』の世界は美食で価値付けられたユニークな社会である。それでも現実の社会と同じように腐敗や貧困、格差が描かれる。この巻ではマスメディアとの癒着で人気を得るレストランや貧困者に蔓延する麻薬など現代社会の病理を風刺している。(林田力)

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