ルワンダ。中央アフリカにある小さな国。
この国で、1994年に民族間対立による大虐殺があったことを、あなたはご存じでしょうか?
ぼくは、この本を読むまでは知らなかった。三ヶ月間で百万人もの人が殺された訳だから、当時もニュースとして報道されていたはずなので、正確には憶えていなかった。この本を読むまでは。
著者であるイマキュレーは、大虐殺が行われている100日もの間、知り合いの神父の家の使われていないトイレの中で、7人の女性とともに隠れ、生き延びた人です。
この本は、フツ族とツチ族との間の民族間の憎しみの嵐の中で、自分が愛するツチ族である父親や母親、兄や弟をフツ族の友人知人によって虐殺され、自分たちがトイレに隠れている間にも、何時見つかって殺されるかもしれないという恐怖と闘いながらも無事に生き延びた、という物語だけではありません。
大虐殺が終わった後、自分の家族を惨殺した、今は刑務所に拘留されている相手に会うことになります。そこで彼女は、両親の知り合いだった虐殺者の一人に対して、彼の手に軽く触れながらひと言、静かに言いました。「あなたを許します」
当時彼女は大学生でした。トイレに隠れ住んだ3ヶ月間の間に、彼女は恐怖に駆られ、憎悪という自分の心の中の悪魔の声と闘いながら、深い信仰心によって、「許ししか私には彼に与えるものはないのです」という結論に至ったのです。…
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