bm8t-tkmt

 
ベストレビュワーランキング: 8,126
レビューについて、参考になったとの票を受け取りました: 61% (参考になった数:436(投票総数:717))
住所: 東京都文京区
自己紹介:
50歳台になったばかりの神経内科医です。他人・自己の行動や感情を脳神経の配線の故障と考えてしまう冷酷なところを人(co-medical)から指摘されています。でも、そんな人間がいてもいいでしょ。

興味があるもの
人が見ないような重い映画、暗い映画。 ホラー映画は苦手です。
 

レビュー

ベストレビュワーランキング: 8,126 - 参考になった投票の総数:717中436
外道の群れ―責め絵師伊藤晴雨をめぐる官能絵巻 団 鬼六
団鬼六さんの著作ですが、SM小説ではありません。

僕も、あの手のものは苦手なので。

これは、大正から昭和にかけて、ひたすら責め絵を描き続けた伊藤晴雨という絵師の物語です。といっても、後に竹久夢二のモデルであり3人目の妻となるお葉となる女性を中心に、そのお葉をモデルにして無残絵・責め絵を書いていた伊藤晴雨の話であり、竹久夢二にお葉(といっても、伊藤晴雨とつきあっていたころは兼代と呼ばれていたのですが)を取られた後に、成り行きからキセ子というモデルと結婚することになる伊藤晴雨の話です。

その物語の間には、伊藤晴雨とつきあいのあった、その時代の変態の人々の風景が描かれており、伊藤晴雨そのものの生涯といった内容の本ではないのですが、おそらくは楽しみながら書き進めている団鬼六という人の気持ちまで伝わってきそうな、筋の乱れ方です。

うーん、「真剣士 小池重明」の方が、彼の(官能小説以外の)小説としては面白いかな?
「平穏死」のすすめ 口から食べられなくなったらどうしますか 石飛 幸三
1 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
著者は特別擁護老人ホームの常勤の医師です。
もともと、大病院の副院長まで務めた人ですが、病院の中のきな臭い政争に巻き込まれ解雇されたのです。
それまでの病気を診る立場から、人生の終わりを診る立場に移動し、著者は平穏死というものを提唱するに至りました。

ふつう、特養や老健といった施設では、看取ることを拒否する所も多いのです。
高度認知症でかつ、寝たきりの老人の肺炎でも、すぐに病院に電話して「高度治療」を受けさせ、それまで口から食事をしていたものが、胃瘻となって帰ってきます。胃瘻でも肺炎は起こりますから、また病院に送り、結局、特養や老健に入所したはずが、病院で管だらけになって、死を迎えます。

家族が病院に行くと、医師は「胃瘻を作らないと肺炎になって死ぬんですよ!」と脅す訳です。
でも、家族は、胃瘻を作らない場合に、「どのような死」を迎えるかについては説明を受けません。
ヨーロッパでは、どのような死にいたるかも説明を受けるそうです。
日本の医学部では生きることは教わっても、どうやって死んでいくかは教わっていませんからね。

こうして、なかば強制的に胃瘻となり、声門閉鎖やCVポートとなり、管だらけの死を迎える訳です。
どうして、死を迎えてはいけないのでしょうか?

この本には、その質問への答えはありませんが、ヒントはたくさんあります。… 続きを見る
東京ゴッドファーザーズ [DVD] <b>DVD</b> ~ 江守徹
今は亡き今敏監督作品です。
この間、ずっと以前に観た「パプリカ」を見直して、「この監督の他の作品を見てみたい」と思った訳です。

物語は単純で、酔っぱらいで嘘つきの中年男性ホームレスのギンとおかまのホームレスのハナ、さらに家出をして彼等と一緒に住む若い女性のホームレス ミユキの3人がクリスマス・イブの夜にゴミ置き場で捨て子の赤ちゃんを拾ったことから始まります。おかまは母性に目覚め、警察に届けるのを渋るのですが、他の2人もいつのまにか、自分たちの手で赤ちゃんの親を見つけようと、あちらこちら年の瀬を走り回ります。
 そうした中でも、雪道で助けた中年がやくざのボスで、ボスにつれられてパーティーに出てみたり、母親を見つけたと思ったら、それが実は、赤ん坊の誘拐犯だったりとドタバタ劇が続くのですが、漫画らしくて非常に笑えます。

 そして、伏線をすべて拾って、大団円となるのですが、心地よいエンディングです。

 暖かい気分になる、非常にすばらしい映画でした。

公開している最近の購入履歴


詳細を表示する