ryuji tomoyama

 
ベストレビュワーランキング: 2,942
レビューについて、参考になったとの票を受け取りました: 82% (参考になった数:2,270(投票総数:2,783))
記念日: 11/6
自己紹介:
映画/音楽中心です。

興味があるもの
音楽全般。 映画全般。 小説・論文・評論。一部の漫画。
 

レビュー

ベストレビュワーランキング: 2,942 - 参考になった投票の総数:2783中2270
バンドを始めた頃 ~ The SALOVERS
バンドを始めた頃 ~ The SALOVERS
6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
くるりの岸田繁が、「この子ら、ええよ」と言っていたのを聞いて、Sad girlを視聴した。
歪んだギターリフはオルタナ風味、リズムはガレージロックリバイバル以降で、音的に斬新さはなかった。

90年代のオルタナティブロックを現代流に解釈するとこんな感じだろうと、傍観者的に聞いていた。
ピクシーズ、くるり、ナンバーガール、リバティーンズ、アークティックモンキーズ。この辺りの音がパッと浮かんだ。

しかし、聞いていると、実に胸に来るものがある。
ボーカルの古館の切実な声と歌詞。
かつて、くるりの岸田繁や清志郎が持っていた青さや焦燥がこの若者にも流れている。

ロックンロールをやる上で、この声と歌詞を持つことはとても重要な事だ。

伝えたい事はあるが、誰にも伝える事が出来ない。
それを音と声で表現しようとしている若者がいる。

この一瞬の切り取りこそ、ロックンロールの持つ熱であり、最高の魅力だろう。

10代は是非、レコード屋に行ってゲットして欲しい。
その辺の連中が言う誠実より、もっと美しいものがここにはある。

余談 

よく調べたら、エンジニアが元ナンバーガールの中尾だった。
そりゃ、ああいう鋭角的なギターサウンドになるわと再認識。
というわけで、ナンバガが忘れられない98年世代にもオススメ(かくいう私もです)
Bon Iver ~ Bon Iver
Bon Iver ~ Bon Iver
11 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 孤高, 2011/11/21
現在、アメリカで人気を集めているSSWの2作目。

ボン・イヴェールことジャスティン・ヴァーノンのフォークソングには、ニック・ドレイクやアントニー・ハガティのように孤独さが付きまとう。
前作は、その声を軸にした名作だった。

今作ではフォークを機軸にしつつも、USインディのプロダクションが光っている。

一曲目のperthは始まりこそ、シンプルだが、途中から管楽器やスネアのロールなど室内楽的なアプローチが聞こえる。
他にも、アンビエイトの要素やポストロック的な曲展開など、いわゆるフォークロックとは一線を化すような独特な音作りが随所で聞こえてくる。

だが、その中でも、主役になっているのは、彼の声であり、歌詞である。
この声があるからこそ、この音世界がある。
こんな独特のフォークロックをやっているミュージシャンは彼以外居ないだろう。
彼は孤高だ。

その孤高さが、彼の魅力であり、この憂いある声にも繋がっていると思う、
Portomento ~ ザ・ドラムス
Portomento ~ ザ・ドラムス
10 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 季節は変わる, 2011/9/27
前作から約1年の短いスパンでドロップされた今作。

この1年の間で、一気にブレイクし、オリジナルメンバーであるアダムの脱退ということもあり、前作とかなり趣きが違う。
前作はサーフポップやレトロポップのメロディが全面に散りばめられたポップアルバムだったが、今作はかなり内省的だ。

前作が夏だとすれば、今作は秋のように終わり行く青春を漂わせる作風になっている。
もともとジョイ・ディヴィジョンの影響が強かった彼らだが、今回はその要素が全面に来ている。

メロディもサーフポップ的なものから、メランコリックなギターを軸にしたものへと変化。
歌詞もそれに呼応するように、内省的であり、悲しみに満ちている。

-money-
「僕は君の何かをお金で買えたらって思う。でも、僕はお金を持っていないんだ」
-i dont know how to love-
「君は僕が愛することを知らないって言う。でも、僕はただ自分の人生についてさえ分からないんだ」
-Please dont leave-
「一人にしないでくれ。僕はどこへ行けばよいのだろう。」

喪失する感覚とメランコリーが全編に漂っている。

余談だがアルバムタイトルのポルタメントとは、音が次の音に滑らかにうつることをさす言葉だ。
彼らの季節はうまく移ったのだろうか。アダムの影と喪失がどことなく感じられるアルバム。

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