本年は力あるベテラン勢の復活が目立つが、再始動を果たしたGREAT3の9年振りとなる新作はその中でも屈指の大本命盤と
言って良い素晴らしさ。セルフ・タイトル作は自信作が多いとよく言われるが、本作もその例に漏れぬ傑作だ。
今回の再始動と同時に長年GREAT3を支えてきたベーシストの高桑氏が脱退した。その決して小さくはない穴を見事に埋めるの
が、新メンバーとして加入した22歳の若きベーシスト・JAN(やん)だ。
実は彼、GREAT3結成時の写真撮影時に担当カメラマンの母に付き添い現場に居合わせていたというから、縁の巡り合わせとは
面白い。鍛錬を始めて未だ日が浅いとは思えぬベースの腕前はおろか、歌手としても片寄・白根氏に劣らぬ個性を放つ曲者。親
子程歳が離れているにも関わらず旧来メンバーとほぼ同等に渡り合い、今後GREAT3を支える強力な柱になるだろう。
堂々と並ぶ11曲は3人の共同制作中心、各メンバーの単独作もあり、メイン・ボーカルも曲毎に入れ替わる。まさに3人中どのメン
バーが欠けても作り得ず表現し得ない、機知に富む捻くれロック・ナンバーが出揃った。
今回はロック・サウンドを打ち出したいという考えがあったようで、打ち込みはあくまでアクセント程度にギター等の生音を押し出し
た適度なラフさが良い。音を詰め込みすぎないのは、JANの卓越したベース・プレイを聴き手にアピールする狙いもあるあろう、全
体にベースの存在感が際立っている。…
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