カディス

 
ベストレビュワーランキング: 2,959
レビューについて、参考になったとの票を受け取りました: 80% (参考になった数:762(投票総数:954))
住所: 広島市
自己紹介:
映画、特に洋画が大好きです。 最近では、作家性の強いヨーロッパ作品を観ることか多いです。  アンゲロブロスに圧倒され、ブニュエルにあきれ、エリセを待ち、オルミを惜しみ、、、。

興味があるもの
小説はヘミングウェイ、といっても最近やっと短編が彼の本領であることに気付いたオクテのファンです。  日本の小説家では開高健、人生をヘミングウェイへのオマージュとして過ごしたと言えば開高ファンの方に叱られそうですが、そうした側面もあるかと、、、。
 

レビュー

ベストレビュワーランキング: 2,959 - 参考になった投票の総数:954中762
ぞわぞわした生きものたち 古生代の巨大節足動物 (サイエンス・アイ新書) 金子 隆一
 金子さんは恐竜の人だと思っていたら、こんなのも書くんだな、、、
と思いつつあまり期待せずに読んだのだが、これが結構面白い。
本は小さいが内容はなかなかの充実ぶり、各章のバランスもいい。
こんなのが読みたかった、と手ごたえさえ感じる内容だ。
現在の地球上で最も繁栄を遂げた「昆虫」に至る系譜が分かり易く辿られている。

特に「ウミサソリ」や「クモ」の章は知らなかったことが沢山で、読んでいて楽しい。
逆に三葉虫の章はもう少しツッこんで欲しかった。
 
 研究途上の分野であるため、あえて断定的な表現を避けている所があり
少しまどろっこしいが、これは仕方がないだろう。
イラストはなかなか精緻で見ごたえがある。

 写真も素晴らしいが、紙質の関係もあって暗めのものはやや見づらいものもあるし
引用資料の一部はかなり縮小されているため文字が小さすぎる。
などいくつか気になった点はあるが、紙面サイズの制約や全体的な内容を考えると
☆一つ減らすほどでもないので、、、。
石炭紀・ペルム紀の生物 (生物ミステリー (生物ミステリープロ)) 土屋 健
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 紀を語る、ということは想像以上に難しい。
その紀の生物を語るためには、その生物の来歴を語る必要があるからだ。
行きつ戻りつする時間をどう捌くか、、、読んでいてもそんなジレンマを感じるくらいだから著者はもっと大変だろう。

「窓」では、いつにも増してチャーミングな生き物古代ザメやサソリや昆虫、多様化した両生類、刺胞動物などが登場する。
第4章「大森林できる」では植物の大繁栄が語られる。
 昆虫紀としての印象が強い石炭紀、中生代の顕花植物との「共進化」の前に現生昆虫への系譜などについてもっと語るべきことがあるはずだ。
コンパクトにポイントを語ってはいるが、割かれたページ数が余りにも少ない。
現在地球上で最も繁栄、多様化している昆虫にもう少し敬意を払って欲しかった。
 
 ペルム紀、表紙を飾るのは両生類ディプロカウルス。
両生類、は虫類の多様化、大型化が後の恐竜や哺乳類の先駆となる。
大絶滅についても、アーウィンによる原因仮説がコンパクトに紹介されている。
仮説6「オリエント急行殺人事件説」は、ネタバレとなるため、その内容は書かれていない。
以下ネタバレ
 ネタバレと言うほどのものではなく、大絶滅の原因は「全員が犯人」
つまり他の5仮説すべての複合要因によるものである、というのが本説だ。
ネーミングはいいけど、折衷的でそれほどユニークな内容ではない。
デボン紀の生物 (生物ミステリー (生物ミステリープロ)) 土屋 健
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 今回もいくつかの「窓」を切り口にしてお話が進む。
アノマロカリス類についてははるかに詳しい本も出ているが、ここではカンブリアン・エクスプロージョンの末裔としてサラリと触れている。
その他バージェス頁岩の住人などデボン紀にとらわれずいろいろな時代の生物が登場し、いよいよ甲冑魚、、、。
でもここではサラリ、カブトガニ、ウミグモなどが登場。
 次章の「窓」では植物系のお話からはじまって当時の大気組成について、、、。
目新しい内容ではないが詳しく平易に解説されている。以下、クモ類、ウミサソリ、、、。

 ダンクルは?、、、と思っていたら次章は「大魚類時代の確立」、デボン紀に至る魚たちやデボン紀に登場した魚たちがパースペクティブに語られ
ダンクルもここで満を持したように登場する。
肝腎なイラストがイマイチ、の感があるが、化石から推定される噛む力などの解説は十分面白い。
以下、古代ザメ・クラドセラケ、シーラカンスなどが次々とパノラマ視的に登場、古代魚ファンとしては大満足だ。

 続いて「大魚類時代の舞台」では、魚たちを中心とした生態系の別の主役、ウミサソリやカブトガニ、その傍らで生きていたウミユリなど。
アンモナイトも登場し、そのあとは三葉虫、化石写真群と解説は三葉虫ファンにとっては必見だが、網羅性の点で物足りない。
主要種だけでも一通り掲載して欲しかった。… 続きを見る

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