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こおろぎさんの プロフィール

(TOP 100 REVIEWER)
 
レビュアーランキング: 69
レビュー&リストについて受領された有益な投票: 64% (参考になった数:6,427(投票総数:10,070))
公開名:
自己紹介:
こおろぎです。よろしくお願いします。 69位になれました。ありがとうございます。
 

レビュー

レビュアーランキング: 69 - 参考になった投票の総数:10070中6427
虫と歌 市川春子作品集 (アフタヌーンKC) 市川 春子
6 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
紛れもなく傑作だと思う。なんとも言えない感動に胸が締め付けられる短篇集だ。

正直、最初の二篇「星の恋人」「ヴァイオライト」を読んだ段階では、まだ少し不思議な感触を覚える程度だった。よくある雰囲気モノか、と。
しかし「日下兄弟」を読み終える頃には、完全に心を持っていかれていた。ヒナのひたむきな想いに、思わず目頭が熱くなる。彼女はきっと、いつも笑っていたと思う。
そしてラスト「虫と歌」は禁断の果実だ。まるで、答えを教えられるのではなく、求められているような。涙を流すことに罪悪感すら覚える読後感。これがデビュー作で、その洗練された作品が「星の恋人」だと考えると、あの結末で終わらせることにも納得がいく。

神秘的で科学的。ファンタジックな側面を持ちながら単なる「良い話」に収まらず、ここまで堂々と生命と向き合っている作品はない。時折見せるおかしな掛け合いに和みながらも、大胆に仕込まれた残酷なカラクリが、無性に切なさを掻き立てる。虫や植物などを通して描かれているが、どうしようもないほど人間の物語である。
若者よ、ケータイ小説で泣いてる場合じゃないぞ。
よつばと!  9 (電撃コミックス) あずま きよひこ
35 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
いつも以上に待望の「よつばと!」第9巻。季節はすっかり秋めいて、よつばも長袖に着替えます。でも、無敵のかわいさは健在です!

夏休みの間は「何でもない一日だけどそれを思いっきり楽しんでしまえ!」という素晴らしい日常が広がっていました。それからだんだん、自転車を覚えたり、仕事のことを気にしたり、何気ない日々でありつつも、よつばが成長しているという印象が個人的に強まってきてました。そのせいか、よつばが以前覚えた知識を使ったりすると、何だか無性に嬉しいのです。たとえ使い方が間違っていても(笑)

詳しい内容は書きませんが、今巻でも新たな経験や出会いが待っています。初めてのことでも自ら飛び込んでいって、楽しみながら成長していくよつば。素晴らしい描写力と間の上手さで、その世界にじっくり浸れます。まるで、貴重な瞬間に立ち会っているような、一緒に体験しているような気分。アニメではなかなかこうはいきません。本当に素晴らしい「漫画」だと思います。
もちろん笑える場面も満載。またしても、よつばは名言を連発。相変わらず、思わぬところから笑いが来ます。恒例のよつばVSやんだも見所ですが、個人的にはとーちゃんとあさぎの奔放なやり取りもかなり好きです。「よつばと!」の住人はみんなノリが良い(笑)

やっぱり今巻もおもしろかった。そしてすぐにでも、読み返したくなると思います。そうやって何度でも読んでほしい漫画です。是非、ご一読を。
森のテグー 1 (ヤングチャンピオンコミックス) 施川 ユウキ
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
「森のテグー」は施川ユウキにとって新しいタイプの漫画だと思う。

顕著なのは舞台設定だ。「がんばれ酢めし疑獄!!」は無秩序にキャラが存在しベースとなるものはなかった。「サナギさん」は学校、「もずくウォーキング」は家族という集団が土台にあった。
この「森のテグー」での舞台は森の中の村。どこか閉鎖的ながら、今までより一回り広い社会である。その中には学校も家庭もあり、各キャラの関係性も友達、家族、村民、仕事仲間と様々だ。
さらに主人公のテグーはネコ。他にも動物たち、謎の生物も村民として生活しており、キャラモノの要素もある。
と、まるで過去の総括的な作品にも思えてくる。

村の生活を覗いて見ると、木の家に住み、青空の下で学んでいるという自然に溢れた暮らしをしている。そこはイメージ通り。
だが視点を変えれば。図書館や天文台などの研究的施設。また貨幣制度があり、町から行商が来るという文化の発達。村の名物である風車も、電力を売ることで村の財政を支えているという機能を果たしている。動物たちもやり取りだけなら人間と相違ない。
というように、非常に現実的な部分が浮き彫りになってくる。架空の社会を描くために、今まで描かなくても良かった設定が掘り下げられているせいだ。
何より奇妙なのが、村には人間もいることだ。森の外には当然、人間の村もあるはず。少なくとも電気を利用している文明が。となると、この未発達な森の存在は一体?… 続きを見る

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