簿記受験生

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【2003年6月15日よりレビュー開始】 blog : http://blog.goo.ne.jp/maha-vairocana/ e-mail : maha-vairocana@mail.goo.ne.jp
 

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日蓮入門―現世を撃つ思想 (ちくま新書) 末木 文美士
16 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
誰でも仏になれるとする「一乗真実」、仏陀の教えが永遠であるとする「久遠実成」、経典そのものを広めることが成仏の道であるとする「菩薩行道」を高らかに謳う『妙法蓮華経』。つまり『法華経』は中国の天台大師により天台宗の最高経典として位置付けられ、最澄により日本に将来された。そして『法華経』唯一信仰に徹底させたのが他ならぬ日蓮その人であった。その過激な行動と鋼鉄の信念で知られる日蓮も、最初は天台の教えから仏道をはじめたのである。本書は日蓮その人による著作や関連書籍の記述を追うことによって日蓮の人と思想の成長を観察したもので、日蓮宗全体というより日蓮上人その人に焦点をあてて理解するスタンスを取っている。戦前の国家主義者の日蓮理解や今日の日蓮宗系新興宗教などのイメージにより隠されてしまっている、この慈悲深く、包容力のある、そして偉大な宗教家の豊饒性やダイナミズムに触れることのできる格好の日蓮解説書である。
日蓮の本―末法の世を撃つ法華経の予言 (NEW SIGHT MOOK Books Esoterica&hellip
12 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
政治にも影響を与えるといわれる現代の仏教系の巨大新興宗教には日蓮宗から派生したものが非常に多い。また戦前には田中智学、井上日召、北一輝、石原莞爾などの国家主義者に日蓮は大きな影響を与えた。そういう意味で日蓮は現代にまで強い影響を与えつづけている巨大な人物だといえる。ただ戦前の国家主義者の日蓮理解は完全な誤解であるし、日蓮その人の思想と行動も誤解を与えかねない側面があることは否定できない。本書は日蓮その人に丁寧な照明をあてるばかりではなく、その弟子たちの行動、不受不施派の苦難、神秘主義的小説家たる宮沢賢治、反国家主義者たる妹尾義郎などの日蓮理解を紹介し、「法華一乗」の日蓮宗の出発点から今日までの姿を多面的、客観的に追っている。日蓮宗の全体的理解に役立つ好著だと評価できる。
釈迦の本―永遠の覚者・仏陀の秘められた真実 (NEW SIGHT MOOK Books Esoter&hellip
12 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
ヒマラヤ山脈の近くのシャカ族の小国の王子として生まれたゴータマ・シッダールタの人生は、原始仏教、上座部仏教、大乗仏教などあらゆる仏教各宗派の原点である。釈迦の前世を伝説的に語るジャータカ、そして仏法を宣布せんがため「天上天下唯我独尊」と獅子吼して娑婆世界に誕生し、世を無常を知り、出家して壮絶な修行生活を送った後、乙女スジャータの捧げる乳粥を食べ、菩提樹の下で瞑想し、悟りを開く。「この教えは余りにも難解で人々に伝えるべきでない」と考えた釈迦に「貴方の教えを理解する心の清い人々もいる。伝え広めなければこの世は滅ぶだろう」と創造神ブラフマーが布教を薦めたという、いわゆる「梵天勧請」の伝説は、この時代のバラモン教の停滞を示すと言われる。と言うわけで最初の説法たる「初転法輪」から「涅槃入滅」までの説法の旅こそ「仏教誕生」だと言えよう。本書はこの不世出の人物の人生をわかりやすく紹介している。シャーリプトラ(舎利子)、阿難(アーナンダ)などの仏弟子の名は「般若心経」「法華経」などにも頻繁に現れるので巻末の「仏弟子の系譜」は、仏教の諸経典の理解にも役立つ。