意外と面倒なのがPCの乗り換え
~データ引っ越しソフトでラクしよう!~
【レビュー製品一覧】
『ファイナルパソコン引越し7Pro 専用USBリンクケーブル付』
『SoftBankSELECTION ウルトラパソコン引越』
『完全パソコン引越8 クロスケーブル付き』
『パソコンスッキリ引越+バックアップ』
『ソースネクスト マカセル引越 Windows 7対応版』
PCの引っ越しはメンドウ
初心者の人は「え?」と思うかもしれないが、PCにも“寿命”がある。使用頻度によって“寿命”の長さは変わるが、修理やパーツのアップグレードを行っても動作が不安定になり、最悪の場合は起動しなくなる。また、ハード的には壊れていなくても「使いたいアプリケーションがバージョンアップして、古いPCでは使用できない」といった理由で“寿命”と判断することもある。こんなとき、ほとんどの人は新しいPCに乗り換えるだろう。
しかし、ここで問題になるのがPCのセットアップ作業だ。初めてPCを使う場合だったら初期設定だけで済むからまだいいが、昨日までと同じ環境で作業したい人の場合はとても面倒だ。どれくらい面倒か、PCを大学ノートに例えてみよう。古いノートには必要な情報がビッシリ書き込まれていて、どのページに何が書いてあるかだいたいわかっている。しかし、紙が風化したり水に濡れるなどでボロボロになってしまた。このままでは書いてあることが消えてしまったり、ページが破れてしまうかもしれない。そこで新しいノートを買ってきたが、このままでは真っ白なノートのままだ。古いノートと同様に使うには、古いノートに書いてある内容を丸写ししなければならない。考えただけでもうんざりしてしまうだろう。
愛用しているPCから別のPCに乗り換える時もこれと同じだ。購入したりダウンロードしてインストールしたアプリケーションは、またインストールしなければならないし、作成したデータも、一旦CD-ROMにバックアップするなどしてから新しいPCにコピーしなければならない。CD-ROMやDVD-R一枚で収まる程度のデータ量ならいいが、動画や音楽データなどを大量にストックしている人の場合、全てのデータを保存する作業だけで数日潰れるかもしれない。
また、コピーしやすいデータならまだいいが、メールのバックアップに関しては、見つけにくい場所に保存されていることがあり、初心者には探しにくかったり、コピーしたとしても戻し方がわからなかったりと、面倒に加えてトラブルにも見舞われる可能性がある。
このような作業を嫌い、不安定なPCを騙し騙し使っているうちに、PCが完全に壊れて起動しなくなり、データすら救出できなくなってしまった人を何人か知っている。重要なデータをなんとか取りだそうと、データのサルベージ業者に依頼したら数万円かかると言われ「安くて新しいPCが1台買えたのに」と嘆いても後の祭りだった。そうなる前に、専用のユーティリティソフトを使って手軽に新しいPCに引っ越すか、PCを丸ごとバックアップするのが一番無難で簡単なのだ。
『ファイナルパソコン引越7Pro 専用USBリンクケーブル付 (AOSテクノロジーズ)』:スッキリしていてわかりやすいインタフェース。ここに至るまでに、さまざまな注意事項が表示されるのでよく読もう。快適な環境をバックアップしておけば後がラク
PCを購入するとき、即決できる人はいいが、PCの購入には吟味に吟味を重ねる人や、受注生産のメーカー直売PCの購入を考えている人の場合、引っ越し機能だけでなく、バックアップ機能が充実しているソフトを選ぶといいだろう。
バックアップ機能はPCの引っ越し以外にも役に立つ。PCを快適に使っている時にバックアップを取っておけば、何かの拍子にPCが不調になったとき「巻き戻し」が可能になるからだ。全てを同じ状態に戻すことまではできないソフトでも、メールデータや設定だけでも保存しておければ面倒な設定を行わずに済む。
ただし、丸ごとバックアップができるソフトの場合、バックアップを取ったときと全く同じ状態になることがあるので、それ以降に作成したデータなどは別途保存しておく必要があることを覚えておこう。
自分に合った引っ越しソフトを選ぼう
引っ越しソフトは、基本的な操作方法はほとんど同じと言っても過言ではないが「引っ越しできる内容」に関しては、ソフトによって大きな差がある。大きく分けると「高くて一台しか使えないが、Windowsの設定はもちろん、自分でインストールしたアプリケーションソフトまでほとんどコピーできる」ものと「そこそこの値段で、アプリケーションもそれなりにコピーできる」もの、そして「低価格で「Windowsの基本的な設定と標準的なメールやデータならコピーできるもの」がある。
容量の大きなPCに、さまざまなアプリケーションをインストールしている人が、同じ環境を新しいPCに構築するにはかなりの時間を要するので、多少高くても環境だけでなくアプリケーションので丸ごと引っ越しできるタイプのほうが圧倒的に便利だろう。しかし、ほとんど買ったままの状態で使っている人にとっては、Windowsの設定とデータの移行だけができるソフトで充分かもしれない。
ただし、アプリケーションソフトまで難なくコピーできるソフトでも、転送元と転送先のOSによっては効果に差が出るかもしれないので要注意だ。たとえば転送元がWindows XPで転送先がWindows 7の場合、転送元が Windows Vista だったら問題なく移行できるアプリケーションでも、互換性の問題で移行できないかもしれない。現在使用中のソフトがそのまま使えるかどうかは事前に確認しておけば、思い通りに引っ越しできずガッカリしなくてすむのだ。
マカセル引越(ソースネクスト):引越元にはインストールしなければならないが、引越先の場合は直接起動できることが一目でわかる親切なインタフェース。引っ越し時の注意点
引っ越しは専用のケーブルやネットワークを介して行うため、セキュリティ機能が邪魔になることが多い。特にファイアーウォールをオフにしておく必要のあるソフトがほとんどだった。しかし、セキュリティ機能を弱体化させた状態でも、ソフトウエア認証などでインターネットに接続必要があるので、引っ越し終了後はウイルススキャンを行うことをお勧めする。特に社内LANや家庭内LANなど、ネットワーク上に他のユーザーが存在する場合は他PC経由でのウイルス感染の危険性も考慮しておこう。
もうひとつ必ずやっておきたいのが「電源の管理」だ。通常では電源を入れたままでPCを放置しておくと、自然にスリープ状態になる。これはたとえ内部で引っ越し作業が行われていても起きる。外部からのキー入力やマウスの動作がないと「不在」と認識されてしまうからだ。これは各ソフトのマニュアルなどにも記載されているが、今回の実験で、1度スリープになる時間を「なし」にしておかなかったため、引っ越し作業が中断され、数時間が無駄になってしまった、
また、Windowsアップデートなどを行うと、自動的に再起動がかかることがある。再起動する時間を設定できるので、引っ越し終了後に再起動するような設定をしておれば問題ないのだが、設定できるのは4時間まで。今回は5時間を超える引っ越しがあったので、「再起動しますか?」というメッセージが表示されるたび、「いいえ」と答えたり、再起動時間を4時間後に変更するなど、気が抜けなかった。アップデートなどを行ってしまった場合は、引っ越し前に再起動を済ませておくと安心だ。
実際に使ってみた
※今回の実験には、以下のマシンを使用。引っ越しの終了ごとに、転送先は初期化。
□転送先
CPU:インテル Celeron プロセッサー SU2300(1.20GHz/1MB/800MHz)
OS :Windows 7 Home Premium (32bit)正規版
RAM:4GB
HDD:320GB HDD
□転送元
CPU:インテル Core2 Duo プロセッサ ー 超低電圧★版 U7600(1.20GHz)
OS :Windows Vista Business with Service Pack 1 正規版
RAM:2GB
HDD:120GB