PCを使う人が一番大事にしなければならないものは『データ』
~ 転ばぬ先のバックアップ!~
【レビュー製品一覧】
『Paragon Hard Disk Manager Suite 11 通常版』
『Acronis True Image Home 2010』
『ノートン 360 バージョン 5.0』
『LB イメージ バックアップ10特別優待版』
『HD革命/BackUp Ver.11 乗り換え/アップグレード版』
『丸ごとバックアップ』
■PCの故障は突然起きることもある
PCを長年使用している人であれば、よく知っていると思うが、PCは高いものを買ったから長持ちする・・・とは限らない。家電であれば「有名なメーカーの高級な製品のほうがマイナーなメーカーの安物より丈夫で長持ち」という場合もあるが、PCに関してはそうとも言えない。たとえハードが丈夫であっても、何らかの理由でOSが壊れて待機不能になることもあるし、使用環境や使用頻度によっても消耗のスピードが異なる。使用するソフトによっても、PCに負荷がかかるものもあれば、そうでないものもある。本当はあってはならないことだが、製品によっては「当たり・はずれ」があることも事実で、経験上、買って数ヶ月もしないうちに修理に出す羽目になったことも数回ある。
もちろん、PCは修理をすればまた使えるようになるが、ほとんどの場合「買ったときと同じ状態」で戻ってくる。つまり、使用中に作成したデータや、自分でインストールしたアプリケーション、メールやプラウザの設定などは、消えてなくなってしまうのだ。私自身、何台ものPCを修理に出したことがあるが、「できる限り、データを保存する方向で修理してください」と頼んでも、ほとんどが初期状態になって戻ってきた。
特にOSやアプリケーションソフト、データを保存するために必要なHDDは消耗品だ。しかも繊細な部品なので衝撃や熱などに弱く、心臓部である磁気ディスクに傷が付くとデータが壊れたり、OSが起動しなくなるといったトラブルが起きる。場合によっては「HDDが不良だったので交換しました」ということもあり、そうなったらデータの復旧はまず無理だ。アプリケーションソフトは再インストールすれば、以前と同じように使えるが、消えてしまったデータは二度と戻らない。
■データは「大切な財産」と認識すべし!
十数年前まで「写真」と言ったらフィルムを使うものが主流だったが、今ではデジタルカメラで大量の写真を撮影し、データはPCやDVDなどに保存するのが当たり前となっている。しかし、このデータは半永久的に残すこともできるが一瞬で消えてしまうものでもある。何も考えず、撮った写真をPCの中に保存している人は要注意。PCが故障したら、デジカメを買ってから撮りだめた写真が二度とみられなくなってしまう可能性が大だ。「気に入った写真は紙焼きしてアルバムに貼っている」という人ならまだいいが、そうでない場合は、旅行の記念や子供の成長記録、可愛いペットの写真も一度に失ってしまう。
デジカメ写真だけではない。いろいろな人からもらったメール、何時間もかけて作成したデータも、作業中のデータも、セーブしておいたはずのゲームのデータも消えてしまうだろう。
しかし幸いなことにデジタルデータは、いくつでもコピーして保存しておくことができる。不測の事態に備えてデータをバックアップしておくことは、PCユーザー・・・特にビジネスマンにとっては“常識”と言っても過言ではないだろう。バックアップの方法はさまざまあるが、思いついたときに手動で行うのでは、いざというときのために役立たなかったり、バックアップの作業だけで何時間もかかってしまう羽目になる。そこで活躍するのが。バックアップを行うユーティリティソフトだ。
■たかがバックアップとあなどるなかれ
「データのバックアップなんて、DVDに焼いておけばいいんじゃない?」という人もいるだろう。絶対保存しておきたいデータの少ない人ならそれでいいかもしれないが、数十GB、数百GB単位のデータを常にバックアップしておきたい場合、手動で行うのは時間がかかる。また「前回保存していない部分のみを追加でコピーしたい」という場合も、自分で未保存のデータを選択しなければならないだけでなく、データを見落とす可能性もある。 また、忙しさでバックアップしておくことを忘れてしまい、データが消えたり破損してから慌てる場合も少なくない。このような場合にデータのサルベージを行ってくれる業者もあるが、高額な上に100%復旧できるとは限らない。余計な費用や時間をかけないためにも、バックアップは定期的に行っておきたいものだ。
■バックアップソフトは頼もしい助手
バックアップソフトは、定期的にバックアップを行ったり、変更・追加されたデータだけを選び出して保存するなど、ユーザーの代わりに面倒な作業を素早く確実に行ってくれる。素早く・・・と言っても、データ量が多くなればなるほどバックアップにも時間がかかるので、終業時や就寝前にバックアップを開始し、バックアップが終了したら自動的にPCをシャットダウンするように設定しておけば、時間を無駄にすることなく毎日でもバックアップを行えるのだ。
ソフトによっては、HDDを丸ごとそっくりコピーして、非常事態には故障したHDDと入れ替えることで、いつもと変わらぬ状態でPCを操作できるものもあるので、「この忙しい時期にHDDが壊れちゃって、交換と設定で丸一日潰れちゃったよ」ということも回避できる。HDDをすべてバックアップしていないまでも、データさえ無事であれば別のPCで作業を続けることもできるので、忙しいときほどこまめにバックアップはしておくべきだ。
■バックアップに必要なものは?
バックアップを行うには、PCに搭載されているHDD以外のHDD、つまり外付けのHDDが必要だ。「うちのパソコンはCドライブとDドライブがあるから、Dドライブにバックアップすれば外付けHDDなんて要らないんじゃない?」と思っている人もいるが、大概の場合内蔵されているHDDは一台で、それを「パーティション」で分割して使っているだけなので、内蔵HDD自体が破損した場合にはバックアップしたデータも失ってしまうことになる。HDDを建物に例えると、CドライブとDドライブの存在するHDDは、パーティションで区切って2部屋にしたワンルームマンションのようなもので、室内で火災が発生したら2部屋とも使用できなくなってしまう。それに対して外付けHDDは別の場所にあるワンルームマンションなので、この部屋に生活している部屋にあったデータをコピーして保管しておけば安心・・・というわけだ。
もちろんバックアップ先となるHDDは、PCに内蔵してあるHDDと同じかそれ以上の容量であるほうが望ましい。特にHDD全体をバックアップすることを考えている場合、HDDの容量をきちんと把握しておかないと「3LDKのマンションから六畳一間のアパートに引っ越したら荷物が全部入らなかった」というのと同じ事態に陥る可能性がある。
■バックアップソフトはどれにすればいい?
一番簡単なのは、HDD自体を丸ごとバックアップできるソフトだろう。面倒な設定ナシでOSも含めて丸々コピーし、必要に応じて復元させるときもそっくりそのまま戻せばいい。ただし、丸ごとバックアップを行うということは、バックアップ専用の外付けHDDが必要になる。すでにデータの保管場所として使っているHDDをバックアップソフトでも使用したいと考えている人は、データのみをバックアップするなど、条件を細かく設定できるソフトのほうが便利だろう。