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ザップ・ガン (ハヤカワ文庫SF)
ザップ・ガン (ハヤカワ文庫SF)
フィリップ・K・ディック著
エディション: 文庫
価格: ¥ 994

4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 良くも悪くもディックならではの世界, 2015/3/21
原題 The Zap Gun (1967年発表)
創元SF文庫版の再刊。
発表当時の実際の東西陣営の冷戦を揶揄したような設定や、兵器ファッションデザイナーという発想は無類に面白いが、ディック自身も後に失敗作と認めている通り、物語の展開は破綻していると言わざるを得ない。しかし深遠な哲学性と過剰な幼児性が共存する迷路のような構造の中に良くも悪くもディックの特徴が露わになっている。その点ではディック・ファンには興味深いが、ビギナーは定評ある代表作を必ず先に読むことをお勧めする。


ナウ・ディスコティック
ナウ・ディスコティック
価格: ¥ 2,592

1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 ディスコ黎明期のスリルを伝える快作, 2015/3/20
Amazonで購入(詳細)
レビュー対象商品: ナウ・ディスコティック (CD)
1976年リリース。編曲は前田憲男と安田明による。
オリジナルの(10)を除いてヴァン・マッコイなど当時のディスコヒットのカヴァーだが、とにかく演奏のキレとダイナミズムが半端ではないスリルと快感。日本人離れしたソウルフルな歌唱と野太く躍動するベースラインが生み出すファンク・サウンドに絶句。
That's the Wayなど原曲より遥かに格好良いほどだ。
ハコバンで鳴らしたサービス精神とミュージシャン・シップの高さが見事に融合した、単なる懐古趣味やレアリティだけの価値を超えた作品。好事家向けだけでは勿体ない、1970年代ブラックミュージックファンに広く勧めたい快作だ。


サヨナラは出発のことば+3
サヨナラは出発のことば+3
価格: ¥ 2,592

2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 余りに早過ぎた素晴らしい和製ファンク, 2015/3/18
Amazonで購入(詳細)
レビュー対象商品: サヨナラは出発のことば+3 (CD)
1975年の時点で、こんなにも自在にファンク・ミュージックを、借り物でなくオリジナルな表現として、素晴らしい達成を見せたグループがあった!大袈裟でなく日本ポピュラー音楽史上の奇蹟的存在。
字面だけを追えば四畳半フォーク的な下世話な歌詞が、素晴らしいリフを刻むベースラインを始めとするグルーヴ豊かな演奏とソウルフルな歌唱(安田明の歌声のなんと魅力的なことよ!)と融合、その洒脱さには驚嘆の他ない。
後年のクレイジーケンバンドの登場を予言したかのような、余りにも早過ぎた名グループ。もし彼らが今も異端に感じられるなら、それは日本の音楽業界が決定的に間違っているのだ。


人間廃業四〇七号~コモエスタ赤坂 安田明レア・コレクション
人間廃業四〇七号~コモエスタ赤坂 安田明レア・コレクション
価格: ¥ 2,592

1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 聴かねば損する王道ファンク, 2015/3/18
Amazonで購入(詳細)
存在を知ってはいたが聴いて吃驚、これほど凄い才能だったとは!不明を恥じ入る。
デモ音源ながら強烈なグルーヴと反戦メッセージが融合した冒頭2曲から既にその魅力は明らか。
演歌や民謡のファンク化という色物めいた企画から想像もつかないアイディア豊かな演奏とアレンジのヴァラエティ。気品ある女性ヴォーカルとソウルフルな安田明の歌唱、強靭なベースラインとクールなエレピの響きが絡み合う音世界はエレガントですらある。
もしキッチュな雰囲気に欺かれ、聴き逃すなら一生損する王道ファンク。比較されるべきはスライやファンカデリックであろう。


ザ・ブラン・ニュー・ヘヴィーズ 【ボーナストラック追加】
ザ・ブラン・ニュー・ヘヴィーズ 【ボーナストラック追加】
価格: ¥ 2,484

5つ星のうち 5.0 アシッドジャズ、その興奮の日々が甦る, 2015/3/16
リアルタイムにNever Stopがラジオから流れてきた時の興奮は今も忘れられない。
内容紹介にあるように各種あるこのアルバムの決定版というべきエディション。
ジーン・カーンの原曲を凌駕する、爽快かつアッパーな Don't Let It Go To Your Head のカヴァー収録が嬉しい。
新しい玩具を手にした子供のように嬉々としてプレイされるジャズファンク、その初期衝動的魅力が満載。黎明期アシッドジャズの躍動を伝える最良の見本。


サッカー番狂わせ完全読本 “ジャイアントキリングはキセキじゃない"
サッカー番狂わせ完全読本 “ジャイアントキリングはキセキじゃない"
河治良幸著
エディション: 単行本
価格: ¥ 1,296

12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 松本山雅、あるいは反町監督のファンは必読, 2015/3/15
ブラジル・ワールドカップに於けるコスタリカ代表の意外な躍進、モウリーニョの偉大なキャリアの幕開けとなったFCポルトのビッグイヤー戴冠を描いた章は興味深いが、それ以外のアップセットの事例は紙数も少なく、やや踏み込み不足のきらいが感じられるのが残念。
しかし本書の最大の読みどころは一部昇格を果たした松本山雅と、それを率いる反町監督をじっくり描いたパートだ。無に等しい状況からJ1に上り詰めた彼らの軌跡を辿る中に、真に地域に根付いたフットボール文化の地道な発展を見て非常に感慨深い。反町監督のユニークかつシニカルで知的な人柄も良く伝わる。松本並びに反町監督のファンは必読。


だれがコマドリを殺したのか? (創元推理文庫)
だれがコマドリを殺したのか? (創元推理文庫)
イーデン・フィルポッツ著
エディション: 文庫
価格: ¥ 994

9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 現代的な犯罪心理小説の先駆, 2015/3/15
童謡殺人物と誤解されがちなタイトルだがハリントン・ヘクスト名義で発表された本書の英国での原題はWho Killed Diana? (1924年発表)であり、邦題はアメリカ版の題名を踏まえている。
小山内徹による旧訳(手元にあるのは《別冊宝石》掲載版だが、おそらく創元推理文庫の旧版と同一訳)では古色蒼然で停滞気味に感じられた前半部の恋愛描写が新訳の効果でロマンティックな心理ミステリの魅力に転じ、面目を一新している。
惹句で強調されているメイントリックは大胆で面白いが、現代の読者には容易に見当がつくのではないか。その点では全体の構成のバランスの歪さも含めて都筑道夫が評論集『死体を無事に消すまで』で価値を認めながらも、やや手厳しく本書を評している通りだ。
むしろ、かつてオールタイム・ベストの常連作品だった『赤毛のレドメイン家』(1922年)同様、本書も異様な殺人者の心理を濃密に描いた現代的犯罪小説の先駆として再評価されるべき作品だと思われる。
従来冗長で欠点とされてきた作者の風景や風俗の描写には新訳によるリーダビリティが増したことで典雅で悠然とした味わいが更に感じられるようになり、1920年代の英国文化に興味がある向きにも推奨出来る。


氷 (ちくま文庫)
氷 (ちくま文庫)
アンナ カヴァン著
エディション: 文庫
価格: ¥ 972

32 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 侵食する氷に仮託される不安と孤独のオブセッション, 2015/3/13
レビュー対象商品: 氷 (ちくま文庫) (文庫)
原題 Ice (原著刊行1967年)
2008年にバジリコから刊行された単行本の文庫化復刊。版権の問題によりサンリオSF文庫版と単行本版に付されていたブライアン・オールディスの序文がクリストファー・プリーストによるものに差し替えられている。

世界を侵食し覆い尽くす禍々しくも美しい氷のイメージに圧倒される。それはまるで我々が決して逃れることの出来ない人生における不安と絶望の結晶の様だ。そして偏執的なまでに語り手の男に追い求められ、長官と呼ばれる独裁者に幽閉される少女の宿命に、蹂躙され汚される絶対的な無垢の存在を見る。勿論これは評者個人の一面的な見方に過ぎないが、本書の透徹された幻想の純度の高さと力強さは全ての読者が様々な感情を仮託する事を許す揺るぎなさを持っている。男と少女の逃避行の果てに訪れる美しくも悲痛で冷酷な結末はその象徴だ。

スリップストリーム文学の流れに本書を位置付けた卓抜した序文、実作者らしい示唆に富む川上弘美氏の解説を含め、素晴らしい復刊であり、スリリングで稀有な読書体験を約束してくれる一冊だ。


明治国家のこと: 幕末・明治論コレクション (ちくま文庫)
明治国家のこと: 幕末・明治論コレクション (ちくま文庫)
司馬 遼太郎著
エディション: 文庫
価格: ¥ 907

6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 司馬明治史談の見事な集成, 2015/3/12
膨大な量の随筆類から選ばれた司馬遼太郎明治史談の精髄。
『坂の上の雲』が人口に膾炙し過ぎた事でいささか国家主義的に曲解された感のある司馬の明治物を貫く本質である官僚主義批判や、その戦争体験に裏付けられた軍隊への嫌悪や不信の念を改めて強く感じる内容となっている。特に日露戦争の奇跡的勝利が、その後の日本の指針を誤らせ、夜郎自大的な破滅へ導いたという指摘は今も重要に響く。
格別に珍しい文章が収録されている訳ではないが、本書の見事なセレクトは、それ自体が選者による卓抜な司馬遼太郎論となっている。
幕末維新編と併せて永く手元に置きたい一冊。


幕末維新のこと: 幕末・明治論コレクション (ちくま文庫)
幕末維新のこと: 幕末・明治論コレクション (ちくま文庫)
司馬 遼太郎著
エディション: 文庫
価格: ¥ 907

4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 国民的作家のエッセンス, 2015/3/12
司馬遼太郎の最大の魅力はその鋭い人間洞察にある。しばしば以下余談だがと前置きされ作中語られる有名無名を問わない秀逸な人物評こそ司馬作品の醍醐味だ。
それは随筆や講演においても例外ではなく、膨大な中から選び抜かれた本書はそのエッセンスとして永く座右に置きたい一冊。
特に珍しい作品を収録している訳ではないが、多岐に渡る文章から幕末と維新をテーマに精選され、見事な歴史論を形成している。
そして選者による解説がまた素晴らしく、終生司馬遼太郎が大阪に居を置いた心情から、その文学的姿勢を読み取り、坂本龍馬の生涯に重ね合わせる。まさに慧眼というべき内容だ。


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