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本邦初の画期的な本, 2009/9/23
わかりにくいとされる地方交付税制度について基本から解き明かした本邦初ともいえる画期的な本である。
地方分権改革について、道州制の導入といった大上段に振りかぶった議論でなく、義務付け・基準付けの見直しが実質的に進むことが特に重要との指摘は時宜にかなったものである。
他方で、課税自主権(課税責任)についてほとんど触れていない点が残念ともいえよう。
大阪市での無駄遣いがいかに批判されても市民が税金が上がると思わなければ、大阪の市議会には無駄の追及を恒常的に行うインセンティブは働かない。
代表なきところに課税なしといわれるが、課税なきところに財政民主主義は期待できないと思われる。
もっとも、この感想は「入るを量りて出ずるを制する」との立場からのものであり、著者のように「出ずるを量りて入るを制する」のが基本であり、まさにそれが正しい姿だというのであれば筋違いの感想ということになろう。
著者の立場は、著者が財源保障の根拠規定として通常は挙げられる地方交付税法の第6条の3第2項を挙げていないことからのものかもしれない。
いずれの立場に立つとしても、制度の的確な認識なしには議論も始まらないのであり、その意味で、本書は地方自治について関心のある人に一人でも多く読んでもらいたい秀逸な書である。