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5つ星のうち 5.0
これはジャズではない。, 2013/5/3
オザケンの代表作と言えば " LIFE " となるのは異論のないところですが、
発表から二十年近く(!)経って、すっかり 「オトナ」 になった私が
今も聴き続けるのはこのアルバムです。
バックにジャズ・ミュージシャンを配したことから、ジャズ的、と表現
されることも多いアルバムですが、あまり「ジャズ」の要素はありません。
シンプルで衒いの無いアレンジ。
穏やかで美しい旋律。
たわいもなく、どこか夢見がちな歌詞。
それはむしろ、ジャズというよりも、アントニオ・ジョビンの音楽のよう。
フリッパーズ時代の、斜に構えたユーモアと、人を煙にまくレトリックを捨て、
LIFEで挑んだ、過酷なまでの率直さと明朗さを経て。
過剰な自意識との格闘の末にたどりついた「何の意図もない音楽」。
ジャズ界の悩める天才、コルトレーンは、ジョビンを評して言ったという。
「彼のようにシンプルな音楽が作れたら、どんなに良いだろう」
オザケン史上、最高に平凡で、最高に素敵なアルバムだと思います。