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5つ星のうち 4.0
マジで新人だと思った, 2010/12/21
凶暴化したニック・ケイヴみたいな声だなと思ったら、本人だった。しかも、他の3人もバッドシーズからの選抜隊。大人化した最近の彼らとは一線を画するラウドでスリリングで鋭利なアンダーグラウンドロックを「これでもか」と叩き出している。 「夢よ再び」的な加齢臭はゼロ。何の事前知識もなく最初に聞いたときには、ザ・ナショナル辺りに発掘された新人かと思った。それくらいに若くて勢いがある。ヴェルヴェットアンダーグラウンド直系の知性と前衛性を纏いつつ、歌も演奏も前傾姿勢で肉食系。ブルックリン勢の内向きなノリ−−それが今っぽいと言われたら、返す言葉もないが−−に閉口していたところなので、こういう狂犬じみた音が出てきたことが心底嬉しかった。 でも、本当は若い連中がこれをやるべきだろうな。ケイヴが噛みついているのは、狭いコミュニティで技術を弄んでいる草食系バンドなのかもしれない。 あんまり50代を怒らせるなよ・・・。
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5つ星のうち 5.0
強烈な空気感, 2010/6/18
どうしてもCDで聴きたかった「その街のこども」の主題歌・挿入曲を含むミニアルバム。 どの曲もスローで味わい深く、スッと耳に入ってくるのですが、 決して軽く聞き流せない強烈な主張を感じます。 音と音の間の空気感が本当に素晴らしく、密閉式のヘッドフォンで1日中聴き続けたくなります。 私のベストトラックは(2)。「その街のこども」のクライマックス、 震災の記憶を抱える若者二人が深夜の神戸をひたすら歩く場面で使われた曲で、 トロンボーンが高らかと響く後半の盛り上がりに胸が熱くなります。 日本のギターインストにこれほどシビレたのは初めてかもしれない。
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5つ星のうち 5.0
聞き手の迫力にも脱帽です, 2010/4/10
90年代国連PKOの「明」と「暗」を象徴するカンボジア和平とボスニア紛争。 その両方で責任者を務めた明石康氏への緊張感あふれるロングインタビューです。 ボスニアに関する詳細な研究(すなわち、セルビア悪玉論からの脱却)が ジワジワと進む中、まさに真打ち登場という感じで上梓された 画期的なテキストではないでしょうか。 対立する紛争当事者双方と徹底的に対話し、決してどちらにも与しない。 理性と度胸と平和主義の塊のような明石氏の実像を、 重みのある質問で実に巧みにあぶり出しています。 スレブレニツァの虐殺に関する貴重極まりない発言も去ることながら、 個人的には、例の田母神論文に対する明石氏の鋭い指摘に心が震えました。 「そうなんだよ、オレもそれを言いたかったんだよ!」と膝を叩きまくった次第。 直接的なタイトルに少し違和感を感じますが、 新書でこんなに重みのある本は久しぶりです。 インドシナや旧ユーゴの歴史をもっともっと知りたくなりました。
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5つ星のうち 5.0
アナザー・サイド・オブ・カレンO, 2009/12/31
ヤー・ヤー・ヤーズのガレージ姉ちゃんによる初ソロ作。 もともと感受性豊かな少女のような側面を持つ人ですが、 本作ではそれがいつも以上に前に出ています。 子供たちの歌声との相性も抜群。 ユーモアと寂しさが同居するメロディーは、 センダックの作風にもぴったり一致します。 サウンドはシンプルにして緻密。 最近では珍しい、しっかり作り込んだ誠実なサントラ盤です。 余談ですが、キャロル・キングも以前、 センダックの映像(おしゃまなロージー)に 素晴らしいサントラを提供しました。 センダックには、女性シンガーの感性を刺激する 何かがあるのかもしれません。
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5つ星のうち 5.0
こういう音を待っていた!, 2009/12/12
ミッシェル・ガン・エレファントがジャズバンドだったら、こんな音を出していたことだろう。 00年代のキナ臭いジャズファンクを一気に過去のものにする凄まじい迫力。 80年前後のフェイクジャズやノーウェーブ勢を極限まで鍛え上げた感じ。 あるいは、バディ・リッチとイギー・ポップの異種交配。 ジェイムズ・チャンスも草葉の陰で驚喜していることだろう。(生きてるけど) 日本人の奥底に流れている(としか思えない)ガレージサウンドを、 ジャズのイディオムで放出した渾身作。こういう音を待っていた! ロック好きにこそ、この乱痴気パーティーを体感してほしい。
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5つ星のうち 5.0
ライセンス品との差異考察, 2009/12/2
人気再燃中のマウンテンパーカーの原型です。 ライトオンなどで見かける安価なライセンス品との違いは、 (1)米国製である (2)着丈が長く、スーツでも着用できる (3)マジックテープで袖先を絞れる (4)フロントポケットもマジックテープ仕様(ライセンス品は金属ボタン) (5)ウエストコードで通気調節可能 (6)背中に雑誌サイズのポケットがある (6)全般的に質感が高い 概ねこんなところだと思います。 オンオフ兼用で長く使いたいなら、こちらをお奨めします。 なお、シェラの魅力である60/40生地(綿60%、ナイロン40%)は、 中国生産のライセンス品も共通です。 60/40の独特な風合い(と機能性)を手軽に楽しみたいなら、 ライセンス品も悪くないと思います。 個人的には、総ボタンのギラギラした感じに抵抗を感じますが。 両者の中綿素材の違いは確認できませんでした。 ひょっとすると、保温性に差があるかもしれません。
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5つ星のうち 5.0
よみがえるUSインディーズ魂, 2009/12/1
パンクのマスプロダクト化を真っ向否定する怒りの19分。 初期LAパンクの"歌わずにおれない切実さ"を継承しつつも、 安易なスピード至上主義に陥らないコシの強さを併せ持つ。 低速でも物騒なギターは、ストーン・ゴッサードらシアトル勢の影響大。 コンパクトなミニアルバムながら、US地下シーンの底力を感じさせる快作。 パンク&オルタナ派は本作で00年代を締めくくれ!
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5つ星のうち 5.0
マルケス級の才能です。マジで。, 2009/4/15
例によって大胆かつ周到な大ボラ噺ではありますが、 根底に骨太な主張が埋め込まれているので、 旧作とは比較にならないほど読み応えがあります。 情で結びついた社会の強さ、あるいは思いやりの共有。 それらが後半に行くほど鮮明に浮かび上がり、重みを増していきます。 終盤、ある人物の落涙に激しく琴線をかき鳴らされたのは、 自分自身が肉親との対話を軽視してきたからに他なりません。 そろそろ親父と膝突き合わせなきゃとマジで痛感しました。 冒頭から仕掛けとギャグで徹底的に楽しませつつ、 思春期の少年が性同一性障害とどう向き合うべきか、 周囲がそれをどう受け止めるべきかなど、 かなりハードな問題提起も成されていて気を抜けない。 それでいて説教臭くならない辺りが、 多くの読者がこの作家に漱石の面影を見る所以でしょう。 膨大な読書量に裏打ちされた端正な文体と 規格外の想像力・構成力で注目された万城目氏ですが、 本作で国民的小説家への第一歩を踏み出した気がします。 マルケス級の才能の萌芽に立ち会えた僥倖に感謝。
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5つ星のうち 5.0
あらゆる「反主流」の「源流」です, 2009/3/11
パンクの戦闘力にメタルの鋭利な攻撃性を取り込み、物騒なアメリカン・ハードコアのイディオムを僅か1枚で確立させた歴史的名盤。 80年代USインディーズの方向を定めただけでなく、ニルヴァーナ以降のあらゆるオルタナティブロックの源流となった。 直接的・間接的な影響を含め、90〜00年代の先鋭的なUSロックの中に本作と全く無関係な音を見つけるのは難しい。後進への影響度という点では、60〜70年代の著名な名盤を駆逐するほどの圧倒的存在感を持つ。 アート性の追求やシンプルなR&Rへの回帰に偏っていたUSパンクを政治的主張含みの轟音に転換させた功績も大きい。 今の視点で80年代以降のロック史を捉え直すには、どうあがいても避けて通れない決定的作品。そのインパクトは、衰えるどころか、00年代中盤頃からむしろ高まっているように思う。極端な多様化の中で薄味の音が増えたことへの反動かもしれない。 かく言う自分も「少年メリケンサック」を観た直後に久々に聴き直し、あまりの新鮮さに鳥肌が立った。
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テル・テイル・サインズ
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| 価格: ¥ 3,180 |
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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
97年のディランは凄かった, 2008/10/22
通常盤全27曲のうち、完全な未発表スタジオ音源は6曲。残りは既出曲の別バージョン、ライブバージョンなど。 この時期のディランは既出音源の完成度が非常に高いので、別バージョンに目を引くものはありません。 目玉は「タイム・アウト・オブ・マインド」のアウトテイク3曲(1-5、1-10、1-12)でしょう。個人的には、トニー・マングリアン(ラノワ人脈のドラマー兼エンジニア)のタイトなドラムがオルタナムードを盛り上げる1-10。アンヴィエントな佇まいと低血圧ボーカルが絶妙な調和を見せる予想外の佳曲です。 アルバム未収録の映画提供曲(1-6、1-11、1-14)がまとめて聴けるのも嬉しい。 ただし、国内盤は高すぎ。70ページの日本語解説付きとはいえ、輸入盤との価格差はハードカバー書籍1冊分ぐらい。これでは公式ブートレッグを名乗る意味がないのでは?
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