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5つ星のうち 5.0
生き生きとした江戸の暮らしぶりが残されていて、嬉しかったです, 2013/2/28
学生時代もしくは若い頃、「浮世絵」というと美人画のイメージで、目がつり上がって口が小さい絵が 当時としてはもてはやされたり、美人そのものの姿だったりしたのかもしれませんが、私には「美しい」 とは思えませんでした。 ですから、「浮世絵」自体なんだか江戸時代の胡散臭いものとして捉えていました。 ところが、何人かの作品を見る機会があるうち、「浮世絵」=「美人画」ではなくて、当時の世を描いた 絵だったことに気づきました。 すると、とてもおもしろい。 人々の表情や仕草を、ここまで細かくありありと描き切っているとは、すばらしいですね。 その辺にいるワンコの動きもよく伝わってきます。 個人的には北斎と広重の絵が好きです。 映像や写真の無かった時代に、こういう貴重なものを残してくれた画家たち先人たちに感謝です。 暗くなると一日の生活を終えていたというのが大半の人々のはずですが、まだ薄暗いうちから一日を スタートさせていた小僧さんや魚河岸の人、夜は夜でにぎやかに一方でひっそりと夜の商売をする人々、 そしてお蕎麦屋さん…。 リアルな映像ではないからこそ、豊かに想像力を巡らせることができるのかもしれません。 楽しい本でした。
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5つ星のうち 5.0
江戸へ単身赴任…とても興味深く読みました, 2013/2/27
伴四郎さんがじつにこまめに日記を書いていますが、後の世の人の目に触れることなど意識していたのでしょうか。 筆まめな人だったのだろうなと思いますが、おかげで当時の江戸へ単身赴任したお侍さんの暮らしぶりが少し わかりました。 もちろん伴四郎さんの目を通してのみの話なので、これが全てではないでしょうけど。 出身の上方と江戸の食に関する違いもわかり、伴四郎さんは当初おおいに戸惑っただろうなと私は想像しています。 下級武士ということですが、下級ゆえに割と自由だったのかもしれません。 上級になると、堅苦しい付き合いやしきたりにがんじがらめになってるような気がしますもの。 それにしても、上司であり叔父様である宇治田平三さんは、なんて食いしん坊で自由奔放なんでしょう。 著者青木さんの文体がひかえめな感じなのも、おもしろかったです。 ちゃんと、伴四郎さんの味方をしているような様子で、楽しく読みました。
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小石川の家
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青木 玉著
エディション: ハードカバー |
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5つ星のうち 4.0
ああいう時代だったのか、露伴さんがやりにくい老人だったのか…, 2013/2/24
こんなに、こんなに娘の文さんが尽くしているのに、玉子さんも涙が出るのをぐいっとこらえて辛抱しているのに、娘と孫を 振り回し続けて、感謝の言葉が素直に出ない露伴さんって、いったい何者? 戦時中に薬も無く、滋養ある食物一つ無いなかで、露伴さんのわがまま(?)のため、肺炎にかかった体で伊豆までおいしい 物を求めに行き、当時ぜいたく品だった数々を背負い、汽車でなんとか帰京した文さんの件、東京から伊豆に疎開すれば いいものを露伴さんの一存で長野に移り、そこでの居づらさから、病の露伴さんを込んだ汽車で長野→東京→伊豆へ運ぶ件、 この辺は露伴さんに「いい加減にしろっ!」と怒鳴りたくなりました。 露伴さんには露伴さんの、文さんには文さんの屈折した人生があり、のびやかに生きられなかったことも、こういった ややこしいことの繰り返しにつながったのかもしれず、そういう祖父と母と、玉子さんは生活を共にしていたのでしょう。 壮絶な感じも受けましたが、ややコミカルに表している箇所も多々見受けられ、それが救いでしたし、筆の力というもの かもしれません。 文さんの最期を描いた箇所は、最期に近づきつつある母がいますので、涙無しには読めませんでした…。
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5つ星のうち 5.0
「統計」に振り回されるつもりはありませんが、興味深く読みました, 2013/2/22
「統計」が好きです。 その数字を信じ込んでしまうのは危険な場合もあるでしょうけど、いったいどのくらいの量? いったいどれくらいの レベル? というのを知りたいときに統計は役立つと思います。 しかし、一般的に例えば学校教科書の類で「これが日本の姿です」とあげられている統計にも側面あるいは別の見方が あることを、この本で気づくことができました。 それならば何を信じればいいの?ということになるかもしれません。 それはわからないのですが、これまでよりももう少し幅の広い捉え方をして、世の中を見ていこうかと思います。 この統計がすべてでもないでしょうけれども、「へぇ〜っ、そうなんだ」とやや雑学的な数字を知ることができて おもしろかったです。
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5つ星のうち 5.0
最近の東京地図と照らし合わせて、思いを馳せています, 2013/2/22
こういう便利な楽しい地図があるのですね。 文字がもう少し大きいと助かりますが、どこだろ、どこだろ…と丹念に探していくのもまた楽しいです。 江戸を描いた小説は数々あり、中でも私が好きなのは「みをつくし」シリーズと「狸穴あいあい坂」。 もちろんほかにも多数ありますが、この町名はどこなんだろう、今の東京だとどの辺なのだろう、こことここは 近いのかな?など、地図で調べて悦に入っています。 とはいっても、東京のこと自体ろくに知らないのですけど。 これからも、江戸ものを読む時の良いパートナーになってくれそうです。
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5つ星のうち 4.0
今日もペンギンは、世界のどこかで悠々と泳ぎ、よちよち歩いているのでしょう, 2013/2/19
内容は、以前に読んだ佐藤克文さんの『ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ』に似ているようでした。 あちらも読みやすかったですが、『ペンギンのしらべかた』はよりエッセイ風で、さらっと読めました。 ペンギンの生態を詳しく調査したいと思った研究者たちが果敢に挑んでも、確かに海に入ってしまえばペンギンには とてもかないません。 それでも、あの手この手を尽くして…識別するために真っ赤っ赤に塗られたペンギンは、本来の仲間たちからも白い目で 見られて、気の毒なことでした。 毎年換羽するので、時期がくれば赤ペンギンも元のペンギンに戻るのですけど、ペンギンたちにその情報は伝わりません ものね。 とにかく、私たち人間の知識の及ばないところで暮らしているペンギンたちに、拍手したくなりました。
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5つ星のうち 4.0
脚腰を鍛えて、お江戸に行きたくなりました, 2013/2/18
大の江戸ファンです。 日本坂道学会会長の山野さんのご本は、副会長タモリさんのご本とあわせて読むと、楽しさ倍増ですね。 東京からは遠い所で暮らしていますから、おいそれと坂道巡りをすることはできません。 ただ、いつの日かいくつかの坂を上ったり下ったりしてみたいので、その日までせっせと体を鍛えておくのが ベストかもしれません。 写真は現代の東京ですし、解説にも今の地名が書かれていますけど、由来や歴史もばっちり説かれている ので嬉しいです。 ただただ、心から知りたかったある坂がもれていたのが残念で、★4つにいたしました、本当に残念です。
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5つ星のうち 5.0
統計や資料を見るのが大好きな私には、新発見の本でした, 2013/2/18
国勢調査が綿密に行われた時代でなく、残っている一部の資料をもとにしたあくまで参考の一般的な データにすぎないとは解釈していますが、ここまで江戸時代のさまざまなことが数値になったりグラフに なったりしているのを見るのは初めてでした。 経済面から女性が生涯に産む子の数、日本各地で盛んになった産業、そして避けては通れない地震・火事 などの災害…。 私は江戸時代の人情ものの小説が好きですが、暮らしの一つひとつがこのような背景のもとに築かれていた のかもしれないと思いました。 今の時代のデータも、こうして後世に残っていくのでしょうね。
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5つ星のうち 5.0
こういう本、大好きです, 2013/2/17
ほとんどの小説は苦手で、小川洋子さんが書かれたものも小説よりも随筆が好きです。 さらには、人間関係でしょっちゅうガタガタしがちな小説よりも、うーんとスケールが大きくて、とても 人類が栄えている間には解明できないような科学の世界を覗くほうが、私には楽しいです。 小川さんご本人は、素人で文系人間と自分ではいわれていますが、なんのなんの小川さんは理系・文系 ちょうどよいバランスがとれた方だと私は常々認識しています。 そして、読者にわかりやすく書いていらっしゃるので、私の甚だしい勘違いも小川さんも同じ目線で勘違い してくださっていて、私のド素人の驚きも同じ目線でびっくりしてくださっているようで、科学の世界に感動 しながら読み進めることができました。 これが、「上から目線」だったら、恐れをなしてパタンと本を閉じていたかも…。 はたしてどのくらいのことが私の乏しい脳細胞に残るかわかりませんが、楽しい世界を遊泳してきたような 読後感でした。
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5つ星のうち 5.0
1959年の単行本を読みました, 2013/2/14
入江侍従長といえば、昭和天皇のいらっしゃる所にいつも付き従っていたという記憶が強いです。 写真ではよく昭和天皇のすぐ近くに写っていましたもの。 その表情は、時には「入江だっ!」と少々威張ってる感じを受け、またある時には「入江でございます」と えらくかしこまって見えもしたものです。 猫背の昭和天皇の近くで、堂々とした風格でした。 入江さんの日記が昭和天皇やご一家、当時の世相をおおいに語っているのは今さら話題にすることでは ないですが、入江日記を離れたこういうエッセイは、なんておもしろいのでしょう。 昔風の堅苦しい言い回しの文体は影をひそめ、今の時代も気軽に読めます。 これが1959年の本だなんて…。 私が最も驚いたのは、入江さんも「NG」という言葉を使っていたことです。 「NG」でなんて、ミッチーブームの時代にもあったなんて私は思いもせず、例えば21世紀の言葉のように 認識していたのです。 入江さんが進んでいたのか、私が鈍いのか…。 わかりやすく気さくな文章を書く方だったのですね。 ほかの著書も読んでみます。
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