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5つ星のうち 4.0
自分の幸せを追求する, 2013/3/16
読み物として非常におもしろく、既成の価値観に縛られない生き方のヒントがある本。
ニートじゃなくても、働いている人でも、金持ちや経営者の人にも読んでほしい。
彼の考え方は非常にあたらしく、それでいて、自分の心の底にそっとあったような、
言葉にできない「こうなるといいな」「本当はこうしたいのに」といった願望を、
シンプルで素直な言葉で表現してくれたような、不思議な納得感がある。
社会人を長くやっていると付いていけないような突飛な考え方もあるし、
腹の立つような部分もあるけれど、でも、この本に出てくる考え方は、これからの
社会を変えていく今の若い世代が、誰もが多かれ少なかれ、感じているものを
先取りしていると思う。閉塞感のある今の現代社会に光を見出すヒントになると
思うから、幅広く読まれて欲しい。
私がとても感銘を受けたのは、人間全体をひとつの生き物みたいに考えて、一人ひとりの
人間はその大きな生き物の細胞の一つみたいなもので、何割かの細胞は何のためにあるのか
わからないような活動していない細胞であっていいし、いろんな多種多様なものがあっていい、
お互いに補完し合って生きていけばいいという考え方だ。
無駄なものや、くだらないものがあるからこそ、色とりどりの違うものがあるからこそ、
この世界は、成り立っている。
重要なのは、この世界にたった一人しかいない自分自身を幸せにするのは「何か」を見つけることだ。
世間常識でまじめにがんじがらめに自分を縛ったって、確かに疲れるばかりでいいことなんか一つも無い。
自分が幸せじゃないとまわりも不幸にしてしまう。自分に素直に。
自分の中にある特にマイナスな方向へ向かう気持ち(辞めたい、だるい、何もしたくないなど)は、
発言するのに勇気がいるし、行動に起こすのはもっとハードルが高いけれど、もう少しそういった
自分のダメな姿も許容される、著者の言うような選択肢の多い、生きやすい社会が成り立ったら素敵だ。
いつもは面倒で苦しくなるから目を背けている自分の抑えつけた心の声を、根こそぎえぐる本。
ただ、批判も多いからか、考え方の違う人への反論みたいな部分が、同じことをいろんな文章で表現しながら
何度も出てきて、少し、しつこかった。
あとこの人の生き方がニートの手本でもないし、これが正解なわけではないから、
同じ境遇の人は彼と自分を比べて自分を卑下する必要はないと思う。
目立つ人が○で、目立たない自分が×なわけじゃない。自分に目を向けたい。
自分に心から必要なのは何なのか、それは人の数だけあることだけど、それを知ることが
一番大切で、この本はその過程に少し役に立つ程度の位置づけでいいと思う。
まずは自分の素直な状態に○をつけること。
それができると少し、生きるのが楽になるのかもしれない。