出版社/著者からの内容紹介
戦時中の非常手段であったアルコール添加がさらに調味液まで加えて、日本酒の質はどんどん低下していた時代に、本物の日本酒を目指す3人の男がであった。他の蔵からは気が狂ったといわれた「全量純米酒」生産にふみきり、3年熟成した酒を提供する蔵元。その味をみとめ、全国の真面目な蔵を同じ商売の仲間にも紹介して、地酒に熱い思いをかける酒販店。いい酒を熟成させて飲み手に提供する居酒屋。彼らの遺志は、酒販店の主人の早すぎる死によって、頓挫したかのように地酒業界はぶれはじめた。
地酒ブーム、吟醸酒ブームで、有名地酒蔵は拡大を目指して品質は低下、また、淡麗という名前で濾過しすぎて味の無い酒、香の高すぎる酒がもてはやされ、いい酒は冷やしてのむべきという間違った飲み方が浸透する。
しかし、3人の出会いの頃の思いは静かに伝わっていた。本物の酒を造る蔵が徐々に増えてきた。糖類添加の三倍増量酒を主体に造っていた小さい蔵も、それでは大手に押しつぶされると考え、本物の熟成して旨い酒、燗して旨い酒を目指し、しっかりとした酒造りを志すようになってきた。
麹造り、もと造りがしっかりとしていれば、常温で熟成にも耐えられ、食中酒として銘醸ワインを越す旨さを日本酒は得ることができる。香の高い酒は食事には合わない。まずい酒、香の高すぎる酒が日本酒業界を低迷化させてきた。しっかりと旨みのある酒は日本酒業界を復活させ、世界一旨い食中酒としての日本酒の地位を築くことにつながる。
美味しい熟成のさせかた、燗のつけかた、それに耐えられる銘柄を紹介し、燗を大切にする居酒屋、料理屋、蕎麦屋をガイドする。
内容(「BOOK」データベースより)
酒と肴を堪能できる居酒屋、料理屋、蕎麦屋107軒を紹介。