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ブザンソン音楽祭における最後のリサイタル
 
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ブザンソン音楽祭における最後のリサイタル

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3. パルティータ 第1番 変ロ長調 BWV.825 II.アルマンド
4. パルティータ 第1番 変ロ長調 BWV.825 III.クーラント
5. パルティータ 第1番 変ロ長調 BWV.825 IV.サラバンド
6. パルティータ 第1番 変ロ長調 BWV.825 V.メヌエットI&II
7. パルティータ 第1番 変ロ長調 BWV.825 VI.ジーグ
8. ピアノ・ソナタ 第8番 イ短調 K.310 第1楽章:アレグロ・マエストーソ
9. ピアノ・ソナタ 第8番 イ短調 K.310 第2楽章:アンダンテ・カンタービレ・コン・エスプレッショーネ
10. ピアノ・ソナタ 第8番 イ短調 K.310 第3楽章:プレスト
11. 即興曲 第3番 変ト長調 D.899-3
12. 即興曲 第2番 変ホ長調 D.899-2
13. 13のワルツ 第5番 変イ長調 作品42 ≪大円舞曲≫
14. 13のワルツ 第6番 変ニ長調 作品64-1 ≪小犬のワルツ≫
15. 13のワルツ 第9番 変イ長調 作品69-1 ≪別れのワルツ≫
16. 13のワルツ 第7番 嬰ハ短調 作品64-2
17. 13のワルツ 第11番 変ト長調 作品70-1
18. 13のワルツ 第10番 ロ短調 作品69-2
19. 13のワルツ 第14番 ホ短調 遺作
20. 13のワルツ 第3番 イ短調 作品34-2 ≪華麗なる円舞曲≫
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楽曲詳細
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  2. パルティータ第1番変ロ長調 BWV.825 I.前奏曲
    作曲: バッハ
    リパッティ(ディヌ)

  3. パルティータ第1番変ロ長調 BWV.825 2.アルマンド
    作曲: バッハ
    リパッティ(ディヌ)

  4. パルティータ第1番変ロ長調 BWV.825 3.クーラント
    作曲: バッハ
    リパッティ(ディヌ)

  5. パルティータ第1番変ロ長調 BWV.825 4.サラバンド
    作曲: バッハ
    リパッティ(ディヌ)

  6. パルティータ第1番変ロ長調 BWV.825 V.メヌエット I & 2
    作曲: バッハ
    リパッティ(ディヌ)

  7. パルティータ第1番変ロ長調 BWV.825 6.ジーグ
    作曲: バッハ
    リパッティ(ディヌ)

  8. ピアノ・ソナタ第8番イ短調 K.310 第1楽章:アレグロ・マエストーソ
    作曲: モーツァルト
    リパッティ(ディヌ)

  9. ピアノ・ソナタ第8番イ短調 K.310 第2楽章:アンダンテ・カンタービレ・コン・エスプレッショーネ
    作曲: モーツァルト
    リパッティ(ディヌ)

  10. ピアノ・ソナタ第8番イ短調 K.310 第3楽章:プレスト
    作曲: モーツァルト
    リパッティ(ディヌ)

  11. 即興曲第3番変ト長調 D.899-3
    作曲: シューベルト
    リパッティ(ディヌ)

  12. 即興曲第2番変ホ長調 D.899-2
    作曲: シューベルト
    リパッティ(ディヌ)

  13. ワルツ第5番変イ長調 作品42
    作曲: ショパン
    リパッティ(ディヌ)

  14. ワルツ第6番変ニ長調 作品64-1「小犬」
    作曲: ショパン
    リパッティ(ディヌ)

  15. ワルツ第9番変イ長調 作品69-1「別れ」
    作曲: ショパン
    リパッティ(ディヌ)

  16. ワルツ第7番嬰ハ短調 作品64-2
    作曲: ショパン
    リパッティ(ディヌ)

  17. ワルツ第11番変ト長調 作品70-1
    作曲: ショパン
    リパッティ(ディヌ)

  18. ワルツ第10番ロ短調 作品69-2
    作曲: ショパン
    リパッティ(ディヌ)

  19. ワルツ第14番ホ短調 遺作
    作曲: ショパン
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  20. ワルツ第3番イ短調 作品34-2「華麗なる円舞曲」
    作曲: ショパン
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  21. ワルツ第4番ヘ長調 作品34-3「華麗なる円舞曲」
    作曲: ショパン
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  22. ワルツ第12番ヘ短調 作品70-2
    作曲: ショパン
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  23. ワルツ第13番変ニ長調 作品70-3
    作曲: ショパン
    リパッティ(ディヌ)

  24. ワルツ第8番変イ長調 作品64-3
    作曲: ショパン
    リパッティ(ディヌ)

  25. ワルツ第1番変ホ長調 作品18「華麗なる大円舞曲」
    作曲: ショパン
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5つ星のうち 5.0 リパッティ最後の輝き, 2007/12/10
 どの世界にもずば抜けた才能を持ちながら夭折した者たちは数多くいる。西洋音楽の世界でも、指揮者のイシュトヴァン・ケルテス、フェレンツ・フリッチャイ、ヴァイオリニストのジネット・ヌヴー、チェリストのジャクリーヌ・デュ・プレ、テノールのフリッツ・ヴンダーリヒなど錚々たる人物ばかりである。才能を持つものが早世するのは神が定めた宿命なのだろうか。それは私には計り知れない事だが、しかし、それゆえに偉大な芸術家として後世に語り継がれるのかもしれない。その一人で、今では伝説的とも言えるピアニストがディヌ・リパッティである。
 ディヌ・リパッティはルーマニア、ブカレスト生まれの夭折した天才ピアニストである。かのコルトーにピアノを学んだ経歴を持ち、コルトーも彼が亡くなった時には大変な逸材を無くしたと悔やんだそうである。それほどの才能を持ちながら夭折してしまったのは私たちにとっても大変惜しい事であった。しかし、その短い人生の中で、後世に数としては少ないが、かけがえのない遺産を残したくれた。彼の常に凛として格調高く、音楽そのものに敬意を持って接する態度はこの数々の録音の中に窺い知れる。彼が単に抜きん出た才能の持ち主でなく、その与えられた才能を弛まず努力し、磨き上げ、妥協を許さずに音楽と向かい合ってきた事は彼を直接知らない聴き手の私たちにさえ、その音楽に耳を傾ければ理解できるだろう。その彼が生涯最後の演奏会として舞台に立ったものが、この「ブザンソン告別リサイタル」である。
 この時期は彼の症状は悪化し、特効薬を投与する事も止め、もはや演奏ができるような状態であった彼は、医師からこの演奏会をキャンセルするよう勧められたにもかかわらず、それを振り切って「僕は約束した。僕は弾かねばならない」と言って、この演奏会に臨んだそうである。この不屈の意志と気高き精神にはただ心を打たれるのみである。演奏曲目は彼が得意としたレパートリーばかりで、シューベルトを除いては他に正規のスタジオ録音としても残されており、全体的な完成度としてはそちらの方が高いと言える。けれども、この録音にはライブ特有の起伏やテンポの揺れがあるだけでなく、この生涯最後の演奏会に臨む一芸術家としての使命感や鬼気迫るものが感じられる。決して演奏自体が深刻さを持っているわけではない。むしろ、リパッティの清澄で格調高い音楽に終始貫かれている。しかし、巨匠と言われる芸術家の最後にありがちな神秘性や抑えてきた自己の想いの告白さえも自制して、最後の最後まで芸術家として音楽を伝えようとする使命感にはただ私たち聴き手の心に深く迫る感動を呼び起こすのである。彼の唯一の録音であるシューベルトの即興曲での美しい流れと底から湧き上がってくる感情はそこらの澄ました演奏とは一線を画している。これだけでも貴重なものである。また得意とする、バッハ、モーツァルト、ショパンの演奏も輝きを放っている。ただ、唯一惜しむらくは、リパッティの十八番であるショパンのワルツ第二番が演奏できずに収められていない事である。最後にこの曲ですべてを終えて欲しかった。
 近年、芸術が商業化され、コンサートでも演奏者と聴衆が二元化された構造の中、何ら深い感動なしに日々一種の習慣のように演奏行為が営まれているが、このような図式が果たして本当に良いのであろうか。芸術はただ耳で聴いて、その美しさに浸って、満足すれば良い、ただそれだけのものであろうか。戦前、戦争直後は芸術が生きる人間の魂に深く響き、人々に生きる勇気や励ましを与えていたのではないだろうか。むしろ、芸術が生きるのに不可欠なものではなかったのではないだろうか。そこには演奏者と聴衆との間には精神的な隔たりは存在せず、むしろ双方が一体となって音楽という芸術を作り上げていたのではないか。音楽は本来そのようなものであると私は思う。メディア業界が進歩した現在はそれがむしろ文明の進化に伴って、希薄化してしまった。これが良い事か悪い事かは人それぞれ思うところが異なるだろうが、ただ、音楽に命を賭けたリパッティのような芸術家の演奏を聴くと、音楽の意味を改めて考え直させるきっかけを与えてくれると同時に、音楽と人間との精神的結びつきを決して忘れてはならない事を学ぶのである。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 “男”リパッティ, 2009/7/15
白血病による死期迫った1950年9月16日、妻や主治医に見守られながら開催された
33歳にして人生最後の演奏会・・・『ブザンソン告別演奏会』
モノラルで音は良くないのですが、これほど“生と死・音楽”について考えさせられる
リアルな音楽のドラマは他に類を見ません。
グルダのシューベルト:4つの即興曲集やホロヴィッツのザ・ラスト・レコーディング、
バックハウスの最後の演奏会やネイガウスの有名な最後のリサイタルなど、
死の直前の(ライヴ)名録音が数ある中で、最も胸息詰まる演奏でもあります。
バックハウス盤もそうでしたが、聴衆の拍手や演奏直前の“指馴らし”までもが収録されており、
迫真に迫った演奏が始まるという期待感が膨らむ中、悲壮感とは無縁な堂々たる演奏が始まります。
このCDのタイトルを知らないで聴くと、リパッティの死の兆しを感じ取ることは不可能でしょう。
シューベルトの2つの即興曲、それに続くワルツにしても、
軽快で力強い指さばきから奏でられる“男リパッティ”の薫りが強烈で、
モノラルのハンディキャップを見事に払いのけています。
このCDではバッハの“主よ人の望みの喜びよ”がカットされているのは残念です。
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5つ星のうち 1.0 死期が迫った演奏が何だというのだ, 2009/9/16
死期が迫った演奏だろうがなんだろうが、弾けて当たり前の曲を当たり前に弾いているだけの話だ。
病人が弾いて感動するのであれば、病人に弾かせて喜べばいい。
ただそれだけのアルバムであり、本当は何の価値もない。
死期が迫ろうが、どうしようが、ステージに立つのであれば、ピアニストならピアノを弾いて当たり前である。
ただ、この演奏で、私は金を払いたいとは思わない。
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