内容紹介
ジョン・フランケンハイマー監督が描く、人間の尊厳について考えさせる感動の実話ドラマ。
<キャスト&スタッフ>
ロバート・F・ストラウド…バート・ランカスター(久松保夫)
シューメーカー所長… カール・マルデン(吉沢久嘉)
エリザベス・ストラウド…セルマ・リッター(高村章子)
監督:ジョン・フランケンハイマー
製作:スチュアート・ミラー/ガイ・トロスパー
原作:トム・ガディス
脚本:ガイ・トロスパー
音楽:エルマー・バーンスタイン
●字幕翻訳:古田 由紀子 ●吹替翻訳:木原たけし
<ストーリー>
主人公の終身犯ストラウドは、他人への対処の仕方、付き合い方が下手な男ゆえに、結果だけで世間から悪人と見なされてしまう不幸な男。
獄中でスズメやカナリヤなど小鳥の飼育を始め、その生態研究に励み、カナリヤの熱病の治療法発見へと能力を発揮していくストラウドは、愛鳥家の未亡人との出会いから獄中結婚へと進展。しかし、やっと人間性に目覚めたストラウドはアルカトラズ刑務所へ移送され、ここでの囚人の扱いに疑問を抱いた彼は刑務所改善の論文を発表する――。
<ポイント>
●波乱の運命を辿る主人公ストラウドを、『エルマー・ガントリー』(60)でアカデミー主演男優賞を受賞して調子の波に乗るバート・ランカスターが熱演。62年度のアカデミー賞にノミネートされ、ベネチア国際映画祭と英国アカデミー賞でも男優賞を獲得している。
<特典>
●オリジナル劇場予告編
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ジョン・フランケンハイマー監督は、3作目の劇場用映画となる本作で、プロデューサーと主演を兼ねるバート・ランカスターと2度目のコラボレーションを果たした(最終的に、彼らは計5本の映画で組むことになる)。ランカスターは、怒りと陰うつさをにじませながら、実在の犯罪者ロバート・ストラウド役を演じている。ストラウドは服役中に残酷な殺人を犯したが、その後は鳥類とその病気についての研究で国際的な権威となったという男だ。フランハイマー監督は、トーマス・E・ガディスによる原作をベースにして、内向的で人付き合いの下手な囚人ストラウドの姿を描き出す。傷を負ったスズメをやむを得ず嵐から助けて治療したことをきっかけに、自分の素質に目覚めるストラウド。ランカスターは、目と控えめなボディ・ランゲージをうまく使った寡黙な演技を見せており、本作で2度目のオスカー・ノミネートを受けた。助演のテリー・サバラス(隣の独房のお喋りな「ご近所さん」役)とセルマ・リッター(ストラウドの管理的な母親役)もノミネートされたが、フランケンハイマー監督の繊細な演出は、この2人に劣らぬ好演をネビル・ブランドから引き出した。ブランド扮する看守は、定石に反して、次第にストラウドと親しくなっていく。また、カール・マルデン扮する乱暴な看守長は、抑圧・罰則主義を振りかざし、鳥類研究にいそしんでいたストラウドを刑務所改善についての論文執筆に向かわせる。渋い、抑制の効いたタッチの本作は、厳密な意味でのハッピー・エンドを迎えることはないが、最悪の環境の中で自己の尊厳を取り戻そうとするひとりの男の奮闘を力強く描いている。(Sean Axmaker, Amazon.com)