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仰天の実話を基にした本作『ラスト・ショット』は、ハリウッドにおける独立プロダクションの映画制作の内情をネタにして笑わせる。といっても、普通の映画制作を描いているわけではない。すべては手の込んだ芝居であり、FBIエージェント(アレック・ボールドウィン)がロード・アイランド州のギャングどもをおびき寄せようと仕組んだものなのだ。ボールドウィンは脚本の山の中から1冊を選び、資金を出して制作準備を進めさせる。映画制作を偽装したおとり捜査なので、映画そのものが完成する日は決して来ないだろう。問題なのは、脚本家・監督を兼業する夢想家の男(マシュー・ブロデリック)を始めとして、スタッフおよびキャスト全員がおとり捜査の件を何も知らないこと。哀れな愚か者たちは、幸運に導かれて本当の映画制作に参加できたと思い込んでいる。さらに笑えることに、ボールドウィン自身も映画制作の世界に魅せられてしまい、何も知らないブロデリック(愛嬌たっぷりの名演)の世話を焼き始めるという始末だ。
本作の脚本・監督を務めるジェフ・ナサンソン(『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』の脚本家)は、この愉快な設定だけでは不充分と思ったのか、お涙頂戴的なセリフを入れて甘ったるい作品に仕上げてしまった。とはいえ、2人の主演俳優の掛け合いはケッサクだ。落ち目の女優役のトニ・コレット、口の悪いエージェント役のジョーン・キューザックが作品に賑やかさを加えている。(Robert Horton, Amazon.com)
内容(「キネマ旬報社」データベースより)
ハリウッドとコネクションを持つギャングを逮捕しようと、綿密な囮計画を練ったFBI捜査官の実話を元にしたクライムコメディが低価格で登場。捜査官・ジョーは、偽の映画プロジェクトを立ち上げ監督志望のスティーヴンを雇う。